知人からさくらんぼを頂く。山形産です。
さくらんぼの瑞々しい色鮮やかさは、例えようもありません。
水村美苗さんは近作「母の遺産」の中で「英語のcherryに比べたら、いかに『さくらんぼ』という言葉のほうが、ふっくりとした若い女の身体を彷彿させ、愛らしいことか」とセクシーに称えています。
ほんと、もったいなくて食べられない、といった雰囲気があります。
この、さくらんぼ、丹精をこめた農産物であり、商品です。ひとつひとつもいで綺麗に箱詰めにして市場に出すまで、どれほどの労力がかかったものやら。
日持ちもしないようだから、品質の管理がむつかしいのだろう。
他の果物に比べ、値が高いが、その高さだけで十分生産農家の苦労に報いているのだろうか。近年、カリフォルニア産のさくらんぼが安価で出回っているので、余計気にかかります。【彬】