夢見るババアの雑談室

たまに読んだ本や観た映画やドラマの感想も入ります
ほぼ身辺雑記です

堂場瞬一著「小さき王たち 第三部 激流」 〈ハヤカワ文庫〉

2025-02-27 09:15:05 | 本と雑誌

 

 

高樹治郎と田岡総司の諍いは 遂に孫世代となる

治郎をジジイと呼ぶ孫息子の健介

学生時代はアメリカンフットボールの選手で堂々たる体格の持ち主

健介は記者となり 祖父や父と同じく新潟に配属された

彼は田岡稔の不倫現場をおさえる

総司の後を継ぎ代議士となった稔は選挙の苦戦が噂されていた

側近が次々と辞めていき パワハラの噂もある

稔の娘の愛海は地元のTV局の記者 県警担当で健介とも顔見知りだ

それぞれに家族から両家の因縁を聞かされている

健介と愛海 ふとしたことから交流が始まった二人は恋に落ちてしまった

 

家に家族に忠実であろうとすれば 喪う恋

捨て去るしかない想い

しかし・・・・・

 

思い余って健介は信頼できる人間に相談

健介と愛海の選んだ答えは・・・

 

老いたる総司と治郎は 新潟で再会

理想 正義 野望

拘泥しすぎて巻き込んでしまった人々

もしやその未来を変えてしまったこともあっただろう

 

 

解説はミステリ評論家の荒岸来穂さん

昭和から令和

世の中で大きく変わったのはパソコン インターネットの存在だと思います

X〈旧ツイッター〉などによって個人が自身の意見や感想 言葉を発信できること

それによる弊害もありますが

ただ自由の名のもとに 美しく守られてきたものを破壊するだけ・・・・・

伝統を踏みにじるやりかたは 正しくない

どれほど時代が変わっても 生きる人間の本質は変わらないのだから

なんてね 思ったりします

 

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堂場瞬一著「小さき王たち 第二部 泥流」 〈ハヤカワ文庫〉

2025-02-27 09:03:45 | 本と雑誌

 

 

高樹治郎の息子の和希も同じ東日の記者となり かつての父親と同じように新潟に配属された

田岡総司の息子の稔は 総司の秘書をしており 東京と新潟を行き来する生活だ

 

和希にもたらされたネタ

治郎と東日に深い恨み抱く総司は執念深く計画を始動

全てを支配下に置くために・・・・・

 

 

巻末には「小さき王たち 刊行記念トークショー採録」があり

著者と書評家である大矢博子さんの対談を読むことができます

 

 

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堂場瞬一著「小さき王たち 第一部 濁流」 〈ハヤカワ文庫〉

2025-02-27 08:47:56 | 本と雑誌

 

幼馴染の二人の青年はそれぞれに夢と野望があった

高樹治郎 記者として

田岡総司 政治家の息子として

しかし二人の青年の生き方はそれぞれの立場で行違う

将来の展望として汚れ仕事も厭わなかった総司

友人として・・・幼馴染の変貌が不正が許せなかった治郎

治郎が書いた記事が許せなかった総司は・・・メディアもコントロールできる政治家を目指す

こうして高樹家対田岡家 家対家 記者と政治家の半世紀に渡る争い 遺恨は始まる

第二部では執念深い総司側による陰湿な企み 意趣返しが

孫子の世代にまでも受け継がれていくことになる

始まりは・・・・・立場によるそれぞれの「正義」が何処にあったか

 

解説は佐藤憲一さん

著者の作家となる前の時代にも触れられており とても興味深い内容となっております

 

 

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