監督 クリント・イーストウッド
脚本 ハワード・クラウスナー ケン・カウフマン
1958年アメリカ空軍の訓練は宇宙へ向けたものだった
ダイダロス・チームのフランク・コーヴィン(クリント・イーストウッド)とホークことウイリアム・ホーキンズ(トミー・リー・ジョーンズ)はよく意地の張り合いもしていた
「高度3000メートル もっと上げるか」
「よせホーク持たない」
乗っている機から月が見える
ホークは歌う フランク・シナトラの歌「フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン」をーわたしを月へ連れていっておくれー
フランク「月へ行くんだ」
訓練中に機体が故障し 34000フイートから空中脱出する これで3機目だった
チームの4人 フランクとホーク ジェリー・オニール(ドナルド・サザーランド) タンク・ソロモン(ジェームズ・ガーナー)彼らは宇宙へいくことを夢見ていたがー
ダイダロス計画は中止となり 代わってNASAのマーキュリー計画が実行される
彼らの代わりに宇宙へ行くのは・・・・チンパンジーだった
それから40年経った
大気圏調査でロシアの通信衛星アイコンが軌道をはずれ 降下を続けていることが判る
計算によれば30~40日で地球の大気圏に突入 地球へ落ちてくる
ロシアは協力を求めてきた
ロシアの通信衛星は一つしかない 落ちては困る 代わりの衛星を打ち上げるまでは
唯一の通信衛星が無くなれば国が混乱する
通信衛星アイコンの修理を要請する 宇宙開発のパートナーとしてアメリカへ
アイコンは過去の遺物 現在の技術者には・・・若い者には修理できない
開発者の・・・設計したフランク・コーヴィンでなければ
製作者フランシス・D・コーヴィンことフランク
彼が日本製品の修理を自宅でしていて 妻とラブラブ・モードに入りふざけていたら・・・・
シャッターが開き始める
NASAの現場担当のサラ・ホランド(マーシャ・ゲイ・ハーデン)とイーサン・グランス(ローレン・デイーン)が訪ねてきたのだ
彼らの要請に過去ボブ・ガーソン(ジェームズ・クロムウエル)に煮え湯を飲まされているフランクはいい返事をしない
若いイーサンの生意気ぶりも鼻についた
イーサン「国家のためです」
フランク「黙れ ガーソンの家を直撃することを祈っているよ」
イーサン「噂通りだ とんだ偏屈者だ だから失敗した」
フランク「失せろ!」
しかしフランクはサラが置いていった書類は見る
ガーソンは自分達の代わりにサルを選んだ男だ
しかもフランクの設計ミスであったように言うが 彼にしてみれば何故自分が作った誘導装置がロシアの 当時ソ連のアイコンに使われているのか不思議なのだ
フランクはチーム・ダイダロスの写真を眺める
NASAにサラを訪ねるフランク「解決方法がある」
「ボブ」と呼んだフランクにガーソン「憎まれ口は変わらんな」
さらにガーソンは言う「明らかに設計ミスが原因」
設計ミスはないと言い切るフランクは「私のチームが宇宙へ行き修理する チーム・ダイダロスさ」
続けて「他のテがあれば私を訪ねたりしない アイコンをわけあって墜落させたくない」
「老いぼれに頼るしか道はない」
フランクはガーソンを追及する「冷戦時代に 何故誘導装置がソ連にわたったかーだ」
フランクらが高齢なことを指摘するガーソンに フランクは言い放つ「急がないと私もくたばるぞ」
帰ろうとするフランクをガーソンはとめた
「条件をのむ」
だが現役飛行士を同じ検査と訓練を受けることを条件につけ 憎まれ口を言う「君の無様な姿を見るのが楽しみだ」
フランクはチームのメンバーを訪ねていく
最初はなんと牧師になっているタンク
彼は「神が宇宙へいきなさい」と言っている
次はジェット・コースター技師になっているジェリー
それからホーク 彼は曲芸パイロットをしていた
喧嘩してしばらくホークとは会っていなかったフランク
彼は言う「今NASAを脅している チーム・ダイダロスなら直せると」
「ジェリーとタンクは この先の店で待っている」というフランクだが ホークは素直じゃない
別れの挨拶で ホークの妻が死んだことを フランクは知る
ジェリーとタンクが待つ店へ向かう道中で フランクはトラックに追い抜かれる
店の駐車場へ着くと あのトラックが駐車していた
店に入り「どうだった?」と尋ねてくる ジェリーとタンクに「奴は来ない とんだ頑固者だ 昔と変わらない・・・」
そう言いかけると 被せるように声が聞こえる「お前の運転はバアサンよりとろいー」
ホークだった フランクを追い抜いたトランクの運転手は
フランクより先に店へ着き 待っていたのだ
四人は揃ってNASAへ来る
サラが見物の子供達を案内していた
それぞれ初対面のサラに自己紹介する3人
ガーソンはロシア人とこそこそ密談をしている
ガーソン「修理は若いのに任せる どうせ健康診断ではねられるさ」
チーム・ダイダロスのことをガーソンの息がかかったイーサンは面白くない
ジイサン達は過去の遺物 ひっこんでろーと言いたいのだ
飛行誘導受け持つジーン・デイヴィス(ウイリアム・デイヴェイン)は ダイダロス・メンバーをよく思ってなくてアイコンの回収を提案する
ロシアが改良を加えているため・・・衛星はシャトルでも持ち帰れないーと意見は退けられる
ロシア人とガーソンにはおおっぴらになっては困る秘密があるのだった
ジーンも不思議に思っていたアメリカのスカイラブの誘導装置が 何故ロシアの衛星に使われているのか
老眼のジェリーは前の二人の答えを暗記していて 視力検査を乗り切る
体力測定では「ニクソンの時代に走るのはやめたんだ」と言うジェリーだが フランクに(視力検査のときにジェリーが食事に誘った赤毛の)「女医さんが見てるぞ」といわれ 急に走り出す
訓練でも意地を張り合うフランクとホーク
「どちらが先に気絶したかでビールをおごる」なんてバカな賭けをしたりもする
酒場で殴りあいの喧嘩も
若い頃も 何かといえば競っていた二人だった
彼らはそれぞれ宇宙へいけなかったことで挫折感を覚え 自殺しようかと思ったこともあるのだ
熟年飛行士のことがマスコミにすっぱ抜かれ 話題となり NASAの人気があがる
STS-200計画は秘密なのに
じいさん連中が人気者になることは 若いイーサンにはますます面白くない
何かといえば敵意をむきだしにし 彼らを時代遅れとバカにしようとする
フランクはホークがガンで手術のしようもないことをガーソンに知らされる
サラといい雰囲気になっていたホークだったが・・・8ヶ月の余命・・・・・
ホークは宇宙へいくことをすっかり諦めていたが 彼と話したフランクは4人で宇宙へ行くーと改めてガーソンに宣言する
赤毛の女医はジェリーに特別眼鏡をプレゼントする ジェリーのインチキに女医は気づいていたのだ
約束通り ジェリーは女医を食事へ連れていく
遂に宇宙へ
フランク ホーク ジェリー タンクに 若いイーサンとロジャー・ハインズ(コートニー・B・ヴァンス)の6人を見送りに フランクの妻バーバラ(バーバラ・バブコック)も来ており ホークに声をかけた「彼を生きて帰して」
タンクは出発の祈りをする「主よ ドジらせたもうな アーメン」
スペースシャトル・ダイダロス発進
4時間でアイコンのもとへ
アイコンは
50トンはある 軌道から落ちるわけだ
タンクはアイコンの捕獲に成功した
40年待ち望んだ宇宙へ・・・フランクは出る
ジェリー「なんてこった とんでもないシロモノだ」
フランク「作業は中止だ」
アイコンには核の発射装置があった
イーサン「あんたはただの宣伝係りだ 任務を続けろ」
フランク地球のNASAのジーンやサラに「核弾頭を6発搭載していた」
ロシア人いわく米軍施設を狙う6発の核弾頭
KGBがガーソンの資料から誘導装置の設計図などを盗んでいた
ガーソンは不祥事を隠蔽しようとしていたのだ 自分の失敗を
「自己保身のために極秘扱いか」と怒るフランク
イーサンはダイダロス号のドアが開かないように細工して一人作業をしていた
フランク達の制止も聞かない
自信過剰で経験不足の大ばか者のイーサンは事故を起こす
アイコンは武装を開始し・・・あれこれ どんどこダイダロス号に当たり 機内は火災も発生 故障する箇所も出てくる
ロジャーはケガをし脳震盪を起こしていた
火災は収まり フランクとホークは外へ出る
イーサンは気絶しているだけ
ホークはフランクに「イーサンを連れて帰ってくれ」
パネルが壊れ アイコンを軌道に戻せても 動力が足りない
ホーク「余った酸素ボンベを残らずくれ 」
ホークはアイコンを月へ連れていくというのです 片道切符 成功しても「死」
フランクは「できない」と断りますが
ホーク「つくづく無粋な男だな 綺麗な月だろ」
フランク「月まで行けるわけがない」
ホーク「近くまで行けば 月の引力がある」
フランク「頭を冷やせ きっといい方法がある」
ホーク「この勝負は 俺の勝ちだ」
すっと競ってきた友でした 長い間・・・分かり合える大切な友人
ここで「イエス」といえば・・・・地球は助かっても・・・・親友の死刑執行に「GO」と言うのと同じこと
辛い選択
負けたよーとフランク
気絶したままの・・・厄介ごとだけおこして気絶したままのイーサンを連れて機内に戻ります
ロジャーはまだ脳震盪を起こしたまま
中の3人の会話を聞くホークは「こっちのほうがラクそうだ」と笑っています
タンクは操縦席に座り「セスナしか操縦したことがない」
ホーク「よし 月まで飛ばしてくれ」
フランク「1の合図だ」
遠ざかるホークとアイコン
地球ではジーンとサラが会話
「地球の大気圏の外へ出て ホークは無事にミサイルを発射 月へ向かって飛んでいったと・・・・
ダイダロスのコンピュータは反応しません 空気流は正常 あちこち破損しぼろぼろ状態
シャトルは滑空させることもできないだろうと 地球では話しています
昔の訓練中の腰振り人形のマスコットをまだ持っていたタンクが操縦席近くへ置きます
ジーンは地球から指示します「フロリダを目指すんだ 宇宙基地の近く」
ジーンは案じています「燃料も余り残っていない」
高度3000になりイーサンとロジャーが脱出
タンクとジェリーは脱出しませんでした
操縦するフランクと一緒に機内へ残ります
「チームだろ」「一緒に残る」と二人
フランクは・・・・見事着陸に成功しました
機は大地へ無事に・・・・
NASAでは「ダイダロス帰還した」と喜びお祭り状態
ジェリー「散歩みたいなもんさ」
フランクは人形を見ます
NASAでは フランクの妻バーバラが顔を覆っています
でもって厚かましい全ての元凶とも言っていいガーソンは集まった取材陣へ自慢そうに話しています
「40年も前に彼らを選んだのもこの私だ 彼らならやると信じていた」
こっこら 40年前に彼らの計画をオシャカにして 代わりにチンパンジー飛ばしたのは・・・アンタでしょうが(笑)
政治と保身ばかりのオッサンが~~~~~
夜・・・・フランクとバーバラは月を見上げています
バーバラ「月へ着いたかしら」
フランク「いったさ きっと」
フランク・シナトラの「フライ・ミー・トウー・ザ・ムーン」が流れます
ーー月へ連れて行って 星の中で遊ばせておくれ
銀河系の春はどんなだろう
それは 手をつなごうってこと それにキスしておくれってこと
愛の歌で 僕の心を満たしておくれ 君は僕の憧れ
ありったけの賛辞をささげようー
ここで月に横たわる宇宙服姿のホークが映ります
ーそれは魅力的でいてってこと それは君を愛してるってことー
フランク・シナトラの歌で映画は終わります
映画の最初 ホークは訓練機で歌ってました 月へーと
あの歌です
サラとも夜景を見ながら ビールを飲んで 妻との馴れ初めを話してました
ダイダロスの恐いもの知らずのパイロットは・・・フランクの親友は・・・・月で眠ります
40年の時を超えて 焦がれ続けた月で 宇宙で
映画のタイトルに「カウボーイ」とあります 宇宙のカウボーイ
クリント・イーストウッドは連続テレビドラマの「ローハイド」で若い背の高いカウボーイのロデイ役で人気を博しました
その後 マカロニ・ウエスタンで人気再燃 ダーテイ・ハリーのシリーズに 俳優としても監督としても一流です
トミー・リー・ジョーンズは 缶コーヒーのコマーシャルに「メン・イン・ブラック」シリーズ お茶の間の人気者です
出演映画もシリアスからコメデイーまでいっぱい♪
ドナルド・サザーランドは・・・「24」のキーフアー・サザーランドのお父様
おっかない役柄も得意とした方です いい おじいちゃまになられました
ジェームズ・ガーナーさん主演する連続テレビ映画はどれも当たるお方でした「ロックフオード氏の事件メモ」「マーベリック」
映画では「大脱走」「グラン・プリ」「女房は生きていた」「墓石と決闘」他いっぱい
でも「ロックフオード氏の事件メモ」の印象強い私には・・・・ジェームズさんのおじいちゃまぶりは・・・・ちょっとだけ寂しかったです
おじいちゃまや おじ様好きの娘の大好きな映画でもあります
娘いわく「悲しいけれど・・・ロマンチック」
フランク・シナトラの歌のおかげか・・・明るい雰囲気で終わっている・・と娘が言います
↓クラーク・ダンカン、驚きました。
個人的には、『グリーンマイル』よりも『アルマゲドン』が印象的だったかな。
マイケル・クラーク・ダンカンさん
「スコーピオン・キング」のヌビア人の王バルザザール役も良かったです
「アルマゲドン」では娘の恋愛におたおたするブルース・ウィリスをサポートする感じも良かったです
「アルマゲドン」も娘は好きなんです
ブルース・ウィリスが死ぬ前後は 観るたび泣いていました
クリント・イーストウッド氏 あざとくない泣かせ方がうまい監督さんになってきた気がします
映画が本当に好きな方なのでしょうね