中国の中央軍事委員会や国防省が入る北京市西部の「八一大楼」前で、少人数が集まることは以前もあったが、これほど大規模なのは初めてという、退役軍人によるデモが開催されました。
共産党独裁政権なのに、退役しているとはいえ元軍人が数千人規模のデモが可能なことに先ず驚きました。
退役後の待遇改善を求めたと言うことですが、手引きをする大物がいなければ、不可能なことと推察さりますが、それは誰なのでしょう。
北京の元軍人デモ 習近平体制に不満の勢力が「動員」の見方も - 産経ニュース
記事では、「江沢民元国家主席に近く、制服組トップだった徐才厚、郭伯雄の両前中央軍事委副主席を摘発」と書いて、黒幕に江沢民を想定させていますが、「胡錦濤前政権の軍制服組ツートップを務めた郭伯雄、徐才厚の両氏」と書いて、胡錦濤を想定させるのが産経。
どっちが正しいのかは別として、汚職追放の錦の御旗よろしく、政敵を失脚させて政権基盤を固めたはずの習近平ですが、その威信は国内外で大きく崩れたことにはちがいありせん。
軍の近代化を進め、余剰人員の削減を進める習近平。先日触れた様に、中国の債務水準は英国や米国、80年代後半の日本よりも高くなっている現状。「ゾンビ企業」を整理するなかで、大量の失職者が生じる状況にあること。そこへ軍人でも余剰人員が発生。これらの余剰人員の就職先が経済成長の失速でみつからない。
今月24日から開かれる、第18期中央委員会第6回総会(6中総会)を控えての、習近平政権への揺さぶりとのことですが、本命は来年秋のチャイナセブンの椅子取り争い。
山積する課題のなかで、政局争いもエスカレートしている中国。中国自壊は、想定話ではなく、なにやら現実味を帯びてきていますね。
中国の債務水準に触れたのは下記。
SDR入りした人民元の運用開始 - 遊爺雑記帳
「ゾンビ企業」破産承認に触れたのは下記。
中国の国有鉄鋼大手 一歩踏み込んで「破産」を容認 - 遊爺雑記帳
# 冒頭の画像は、北京の中国国防省前に集まった迷彩服姿の抗議デモ参加者ら
この花の名前は、二輪草
↓よろしかったら、お願いします。
共産党独裁政権なのに、退役しているとはいえ元軍人が数千人規模のデモが可能なことに先ず驚きました。
退役後の待遇改善を求めたと言うことですが、手引きをする大物がいなければ、不可能なことと推察さりますが、それは誰なのでしょう。
北京の元軍人デモ 習近平体制に不満の勢力が「動員」の見方も - 産経ニュース
中国デモ習政権に痛手 退役軍人 軍改革に反発 (10/13 読売朝刊)
【北京=蒔田一彦】中国国防省や中央軍事委員会などが入る北京中央部のビル「八一大楼」周辺で、11日から12日早朝にかけて、退役軍人による大規模な抗議活動が行われた。参加者は数千人に達したとの情報もある。軍中枢に対する異例な規模の抗議行動は、兵力削減を伴う軍改革回や腐敗摘発を進め、軍の掌握を図ってきた習近平政権にとって痛手となった。
「道路が迷彩服姿の退役軍人で埋め尽くされていた。少人数が集まることは以前もあったが、これほど大規模なのは初めて」。八一大楼近くの商店の女性店員は語った。複数の目撃者によると、退役軍人らは11日早朝から集まり始め、多数の武装警察などが警戒にあたる中、ほぼ丸一日、歩道に座り込んだり、国旗を手に軍歌を歌ったりした。衝突などは起きなかった模様だ。
退役軍人らは、退役後の待遇改善を求めたとみられる。インターネット上に投稿された映像では多くが30~40歳代とみられ、「法に基づく待遇を求める」「退役兵失業団」などと書かれた横断幕も掲げられた。北京在住の退役軍人の一人は「地方では待遇が悪化しており、不満を持っている人が多い」と話した。
習氏は昨年9月、230万人の兵力を30万人削減する計画を表明した。
しかし、経済減速により、退役軍人の受け皿となる地方の国有企業などの就職先は減っているとされる。習政権は軍内部の腐敗撲滅にも力を入れ、違法なビジネス経営などを厳しく取り締まっており、独自の収入源が閉ざされたことに対する不満も強い。
香港メディアは12日、今回の抗議活動には全国12省から集まったと報じた。退役軍人の間で不満が広く共有されている証左と言える。習政権はこれまで、共に江沢民元国家主席に近く、制服組トップだった徐才厚、郭伯雄の両前中央軍事委副主席を摘発した。江氏の影響力排除を狙う権力闘争の面もあった。軍関係者は今回の抗議活動について、「徐、郭両氏につながる人間が裏で糸を引いている可能性がある」との見方を示した。
習氏は政権2期目に向けて、最大の権力の源泉である軍の全面的な掌握を進めている。中国共産党は24~27日、重要会議である第18期中央委員会第6回総会(6中総会)を開く。来年の党大会で決まる次期政権人事を見越し、習氏は党内を引き締め、主導権の確保に全力を挙げるとみられる。
【北京=蒔田一彦】中国国防省や中央軍事委員会などが入る北京中央部のビル「八一大楼」周辺で、11日から12日早朝にかけて、退役軍人による大規模な抗議活動が行われた。参加者は数千人に達したとの情報もある。軍中枢に対する異例な規模の抗議行動は、兵力削減を伴う軍改革回や腐敗摘発を進め、軍の掌握を図ってきた習近平政権にとって痛手となった。
「道路が迷彩服姿の退役軍人で埋め尽くされていた。少人数が集まることは以前もあったが、これほど大規模なのは初めて」。八一大楼近くの商店の女性店員は語った。複数の目撃者によると、退役軍人らは11日早朝から集まり始め、多数の武装警察などが警戒にあたる中、ほぼ丸一日、歩道に座り込んだり、国旗を手に軍歌を歌ったりした。衝突などは起きなかった模様だ。
退役軍人らは、退役後の待遇改善を求めたとみられる。インターネット上に投稿された映像では多くが30~40歳代とみられ、「法に基づく待遇を求める」「退役兵失業団」などと書かれた横断幕も掲げられた。北京在住の退役軍人の一人は「地方では待遇が悪化しており、不満を持っている人が多い」と話した。
習氏は昨年9月、230万人の兵力を30万人削減する計画を表明した。
しかし、経済減速により、退役軍人の受け皿となる地方の国有企業などの就職先は減っているとされる。習政権は軍内部の腐敗撲滅にも力を入れ、違法なビジネス経営などを厳しく取り締まっており、独自の収入源が閉ざされたことに対する不満も強い。
香港メディアは12日、今回の抗議活動には全国12省から集まったと報じた。退役軍人の間で不満が広く共有されている証左と言える。習政権はこれまで、共に江沢民元国家主席に近く、制服組トップだった徐才厚、郭伯雄の両前中央軍事委副主席を摘発した。江氏の影響力排除を狙う権力闘争の面もあった。軍関係者は今回の抗議活動について、「徐、郭両氏につながる人間が裏で糸を引いている可能性がある」との見方を示した。
習氏は政権2期目に向けて、最大の権力の源泉である軍の全面的な掌握を進めている。中国共産党は24~27日、重要会議である第18期中央委員会第6回総会(6中総会)を開く。来年の党大会で決まる次期政権人事を見越し、習氏は党内を引き締め、主導権の確保に全力を挙げるとみられる。
記事では、「江沢民元国家主席に近く、制服組トップだった徐才厚、郭伯雄の両前中央軍事委副主席を摘発」と書いて、黒幕に江沢民を想定させていますが、「胡錦濤前政権の軍制服組ツートップを務めた郭伯雄、徐才厚の両氏」と書いて、胡錦濤を想定させるのが産経。
どっちが正しいのかは別として、汚職追放の錦の御旗よろしく、政敵を失脚させて政権基盤を固めたはずの習近平ですが、その威信は国内外で大きく崩れたことにはちがいありせん。
軍の近代化を進め、余剰人員の削減を進める習近平。先日触れた様に、中国の債務水準は英国や米国、80年代後半の日本よりも高くなっている現状。「ゾンビ企業」を整理するなかで、大量の失職者が生じる状況にあること。そこへ軍人でも余剰人員が発生。これらの余剰人員の就職先が経済成長の失速でみつからない。
今月24日から開かれる、第18期中央委員会第6回総会(6中総会)を控えての、習近平政権への揺さぶりとのことですが、本命は来年秋のチャイナセブンの椅子取り争い。
山積する課題のなかで、政局争いもエスカレートしている中国。中国自壊は、想定話ではなく、なにやら現実味を帯びてきていますね。
中国の債務水準に触れたのは下記。
SDR入りした人民元の運用開始 - 遊爺雑記帳
「ゾンビ企業」破産承認に触れたのは下記。
中国の国有鉄鋼大手 一歩踏み込んで「破産」を容認 - 遊爺雑記帳
# 冒頭の画像は、北京の中国国防省前に集まった迷彩服姿の抗議デモ参加者ら
この花の名前は、二輪草
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