うざね博士のブログ

緑の仕事を営むかたわら、赤裸々、かつ言いたい放題のうざね博士の日記。ユニークなH・Pも開設。

真昼の染井吉野記念公園

2007年05月19日 07時57分04秒 | わたしの日常です。
先日のこと。
 時間が中途半端になる。12時頃、どこかで弁当を広げられるところと、駒込駅に戻る。午後の予定の用務が急になくなり、それではこれから樹木医試験の資料を入手しよう、と決める。それまでは午後1時まで時間をつぶさなければならない。わたしにとって業務的好奇心を抱かせる、この近所の六義園も旧古河庭園も行く気になれない。植治(小川治兵衛)の庭も今日はパスだ。
 思わず立ち寄った、北口にある染井吉野記念公園、ここは道路をはさみ高低差のあるふたつの公園が連続して設けられているようだ。巣鴨、駒込の界隈は江戸、明治時代の植木の生産地とされている。この公園は、造園業界だけでなく今では一般でも知られた有名な桜の品種名を冠した公園だ。この公園は綺麗に管理されている。広場の歩行面は緑地をのぞき土がなく全面が小舗石敷きである。
 そこで、ちょっと煙草を吸ったあと、大きくうっそうとした桜の木の下のベンチに移り、弁当箱を開けておにぎり2個を食べ始める。家内の手作りの弁当持参はここ一年前から続いている習慣だ。米のご飯の味も気に入っているし、何より飽きがこないのだ。しかし、なんだか、原日本人という気もする。

 なにげなく見ると、隣のベンチには50から60歳台のおじさんが漫画週刊誌を読みふけっている。足元には買い物でもらったビニール袋に所帯じみたものを入れてあり、それを無雑作に置き、しどけない相好である。乱雑な頭髪、すすけた顔に精気もなく容姿が乱れ、何もすることがなく自堕落な感じである。
 猫が二匹いる。どちらも茶トラである。それほど、ひどく貧弱ではない。その猫が道路から公園へのとば口の階段で寝そべっていたのだが、やがて一匹が食べ物の匂いを嗅ぎつけ寄ってきた。そこでわたしは、順繰りにおかずの炒めたソーセージをあげようとしていたら、待ちきれずすぐどこかに行ってしまった。これでもわたしは、犬猫大好き人間だ。都会の野良猫は決断が早いようである。
 こんな孤独はいやだが、それでもしっかり、日常の時間は過ぎていく。誰にもあり得る間隙の時刻だろうが、出来ればそれを感じずにいたいものだ。五月は紫外線も強く、日光にあふれて今日の空は晴れサワサワした初夏の陽気は、心持しだいだろうが、真っ昼間、わたしにとっては気持ちが滅入ってくる時もあるのだ。

 それから南北線に乗り溜池山王駅に向かう。目的の(財)日本緑化センターへは何度も通い詰めた経路だが、一向に覚えられない。やっと申込書を手に入れて、虎ノ門駅から乗りJR新橋駅で乗り換え有楽町の交通会館にサッと寄り、駅のコーヒーショップにてひと休みする。このごろ、人ごみが苦手というわけでもないのだが、気疲れが激しいのだ。
 地元の駅に16時15分着。わたしは、なんとなく、逃げるようにご帰宅である。
        
コメント
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