ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島物語

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

天窓

2008年02月07日 | 千伝。
おそらく、江戸時代の夜空は、現在よりは数百倍も魅力のある宇宙だったに違いありません。

満天の星の輝き、降るような、手の届くような星座は、まるで、今で言うオーロラのような神秘さで、地上の退屈な人間に語りかけていたことでしょう。

その宇宙に存在していた星の光りが、地上に降りてきた時から、天文学者以外の人間は、星に語りかけなくなりました。

夜空を見上げなくなった人間は、一体何を見つめているのでしょう。
神様ではなく、「紙」ばかりを見て生きています。

人間の目は、「こころの窓」と昔から例えられるが、心で考えたことが目というレンズを結んで、虚像と実像の世界を映し出してはいないのだろうか・・?

つまり、心の中に現れた「夢」という虚像を絶えず暗示し続けると、目の外の実像の世界に投影されるように、神様は人間を設計しているのではないのでしょうか。

夢という虚像さえ持ち合わせのない人間は、実像は生じないのかも知れません。

昔の人間は、よく金星の観察が出来たものだと感心するのは早計で、人間の目というレンズは、その背後の頭脳とのアイコンタクトであり、ありとあらゆるものを発見したり発明したのでした。

まず、小さくて、強い虚像をこころの中に結びましょう。
必然的に実像が出来るのは、すでに数多の実験で証明済みです。