ふくい、Tokyo、ヒロシマ、百島

100% pure モノクロの故郷に、百彩の花が咲いて、朝に夕に、日に月に、涼やかな雨風が吹いて、彩り豊かな光景が甦る。

一日一日

2008年02月17日 | 千伝。
病院からの帰り道・・車の中で家内と離婚を仮定とした別れ話をする。

・・要は、すべて金次第だということなのだろうか?

最低限、息子の養育費は必要だ・・と家内は主張する。
中学校卒業して働くならば、養育費など送金する必要も無い・・と小生は主張する。
でも今ある小生名義の貯蓄と財産・・全部、家内と息子には与えると、小生、言い切ってしまった。(笑)

いつのまにやら、我々夫婦の気持ちも姿勢も、金を念頭に置いて人生設計を組み立てている・・嫌だ。

金は、生きるための手段であり、人生の目的ではない。

もし独身に戻るならば、人生をリセットして出直したい。
福井を離れるつもりでいる。

どこで何を軸にして暮らそうかと考えている。
社会人コースの大学院にも進みたいな・・。

安アパートでも借りて、独身ならば、月10万円前後の収入があれば、生きてゆけるような気もする。

ただ、50歳過ぎて、こんな独身生活を夢見るようであれば・・
あの人との再婚生活なんていうのも、到底無理難題なのだろうなぁ・・。

・・とアレコレ空想しながら、三月からの仕事始め(本業)の予定を組み立てています。

男の理想とする生き方と女の理想とする生き方は、大きな食い違いがあると自覚するこの頃です。
また、生きている男女と生きているだけ男女との違いは、躍動する生命力の有無であるような気もします。

とりわけ、老後の世界が見渡せる道程に近づくにつれて・・
自分は、幸運に値する生きている人間でありたいのです。

一日一日が、福となる日々でありますように!

転生

2008年02月17日 | 千伝。
これから、病院へお見舞いに行きます。
去年から、立て続けにあっちこっちの病院のお見舞い巡りをしているような気がします。

まだ、父の喪に服する期間でもあり、余計に気持ちが沈んでおります。

ゲーテの言葉に・・
人生は、すべて次のふたつから成り立っているとのこと。
・・したいけど、できない。
・・できるけど、したくない。

ファウストのメフィストレスにも出会い、この世の快楽の貪り食らっても、人間は生きていないと悟るのが人間ですが、生きているという楽しい実感が薄れてゆくのが怖い・・今日この頃です。

歳のせいもあります。

人間は、恋に落ちて、はじめて、この世は、男と女しかいないと悟ります。
男は、女を追いかけて・・
女は、男を待ち続けて・・
その繰り返す錯覚と煩悩に疲れ果てて辿り着くのが、愛という大きさです。

いつのまにか、生きている証が、愛という別称となり、出会いも別れも、情という苦悩と共感にほだされて、一日、一年、十年、一生が過ぎてゆきます。

夢中になって追いかけて、泣いて、忘れて、転んで・・それでも、また生きてゆきます。

たとえ、満たされぬ愛がなくとも・・自分の生きる道を歩むしかないのかもしれません。
それが、愛を育む、愛を与えるという代償の人生へと変化してゆくのでしょう。

ほんとうに生きているという幸福感が欲しいものです。
幸せとは、幸せ探しかもしれません。

こんなドロドロとした気持ち・・三月になれば、きっと変われるはず♪
福が着たぁ♪

嘆きの谷

2008年02月17日 | 千伝。
心の引き出しの内側の奥底に、魂が揺さぶられるほどの殺伐した風景の記憶があります。

荒れた海でもなく、白い雪景色でもなく、
色鮮やかなトロピカルな世界でもなく・・
観光客が殺到する風光明媚な歴史のある場所でも絶景でもなく・・
田舎の風景でも大都会の風景でもなく、ましてや砂漠でもなく・・

それを、ただの殺風景と評する方もいます。

それでも、小生にとっては、情緒感覚が180度振れるぐらいの強烈な心象風景としての記憶です。

今日、ブログ仲間で国際結婚をされて英国に暮らす「みやこさん」の日記に、個人的に興味深いことが書いてありました。

同じ情緒的な感覚を所有している方がいると想うと嬉しくなりました。

みやこさんが現地で日本語を教えている生徒さん(イングランドでも風光明媚な湖水地方で育った方)に・・

「イギリスでどこが一番きれいだと思いますか?」と聞いてみたようです。

答えは、「スコットランドのグレン・コーが一番きれいだと思います」だったようです。

この答えは、小生、長い間、ず~ともやもやとしていた気持ちをクリアにしてくれました。

小生、英国滞在からの帰国後、日本で結婚。
その後、再び、家内と新婚旅行と称して渡英、半年間ほどレンタカーを借りて欧州全土を走り周っていました。

スコットランドのグラスゴーからネス湖に行くA82のルートの途中にグレン・コーがあります。

グレン・コー(Glen Coe)」というのは、古語ゲール語で「嘆きの谷」の意味だとのこと。

<名誉革命ののち、イングランドとスコットランド、英国国教とカソリック、ハイランド内でのクラン族内の対立の複雑さ含め、1692年2月13日、イングランド軍の策略で、ここに暮らしていたマクドナルド一族の70歳以上の老人を除く、村人の女子供を含めて抹殺せよと命令が出された。悲しい虐殺の歴史だが、温かいもてなしに情が移った兵士達が、わざと大きな物音を立てて村人を逃がしたり・・さまざまな言い伝えが残っている。もし生き証人がいなければ歴史の闇に消えていただろうという悲しい虐殺事件である。この地は、因みに映画のBRAVEHEARTやハリー・ポッターのロケ地にも使われている。>


この嘆きの谷・・静寂な美しい世界が広がっています。

小生にとっては、嘆きという魂が解放されてゆくような安堵感があり、心に残る印象風景になっています。


写真は、現地からの観光宣伝用の借用写真です。
実際は、天候具合によって、もっと繊細で素晴らしい光景が広がっています。