キムさん・・・。下の名前、忘れちゃいました。
ただ、
「日本人の友達に”似ている”と言われるので、”さちこ、又はさっちゃん”と、呼んでください。」
という最初の言葉のみ覚えてて・・・。小林幸子に似てると言われるのだそうです。そーかぁ
でも、私は会うなり
”知り合いのIさんに似てる”
オンマは、オンマで
”昔近所に居た歯医者さんの奥さんに似てる”
と、思ったそうです。
共通点は、どちらも年より若く見えて、かなり可愛い事
キムさんは、推定年齢40歳。二人の子持ち。勿論一人のご主人有り
お子さんは、上が女の子で16歳。下が男の子で小学3年生。
ソウル生まれのソウル育ち。身長160㎝強。体重は・・・軽そう。細すぎもせず、丁度良いスタイル。
写真が無いので、済みません
今までの旅行記でお判りとは思いますが、このツアー、実は4人の少人数だったのです。もう一組も母と娘。私たちより、一世代下。つまり、お母様が私より何歳か年上で、娘さんは、既に結婚していてご主人が現在韓国に単身赴任中。子供は、まだ・・・という状態。
ツアーと言っても、フリーツアーでしたので、あちらはロッテワールドとお買い物。だから、キムさんは、専ら私たちに付いて来てくれていたという訳です。当然、私たちの希望によって、食事も変えられるし、時間だって融通が利きます。 だからこそ、こんなにゆったりと過ごす事が出来たのです
二日目の午後、清渓川沿いを散歩しながら、たくさん、たくさん話をしました。
常々、私が田舎に戻ってアルフィーの両親の介護をしている事を心配しているオンマは、お国の違うキムさんに、その状態をどー思うかと聞きました。
「どーいう事信じられない
」
よーく事情を聞いた上で、キムさんは怒った様に言いました。
「あなたの人生、どーなるのよく出来た嫁だという評価が欲しいの
」
ずーん・・・と、胸に響きました。
そこまではっきり言われたのに、全然むっときたりしませんでした。
単なる観光客に対して・・・じゃなく、一人の友人に対しての忠告の台詞だと判ったからです。
「あなたは、あなたの人生を大切に生きなきゃ。家族が離れて暮らすのは、良くない事だと思うよ。後に、何が残るの良い嫁なんていう評価は、その後の人生に何の足しにもならないと思うよ。その間の大切な時間は、あなたの時間は、誰からも後で貰えないのよ。」
私が、いつも思っていた事でした。
疑問に思いつつ、でも、そう考える事があたかも悪い事のように思えて、なるべく考えないようにして、毎日を過ごしていたのです。
そう、”良い嫁だ”という評価が欲しいから・・・。
キムさんの言葉に、いろんな問題点を喚起させられたのは確かですが、だからと言って、今の状況をすぐに変える事は出来ません。
ただ、国は違っても、家族の在り方、親と子、嫁の立場、それぞれに同じ様な問題があり、同じ様な思考経路で問題解決に当たるんだという事が理解できました。
そして、これからの私自身の在り方も、もっと考えていかなければいけないと気づかされました。
仁川空港で別れる時、もう一度キムさんが言いました。
「私の言った事、もう一度思い出して、よ~く考えてみてね。あなたの人生なんだから。」
涙が出そうでした。
写真は、ソウルタワーの傍にある休憩できる建物。確か「美しき日々」で、待ち合わせ場所として登場していた八角形(?)の屋根を持つ綺麗な建物です。