天才はいるけれど、完璧な天才はいるだろうか?
天才とキ●ガイは紙一重。
天才が完璧だったら神様になるんじゃなかろうか……。
といつも思うのが、ジェフ・ベックを聴いている時です。
天才ですよ、ギターはね、絶対、真似出来ないところがあると……。
でもレコード作りとか生き方は上手くないと思います。それが――
一応、自分のグループってことになっていますが、ジェフ・ベック本人の主体性が全く感じられないアルバムです。
それが見事に出てしまったのがド頭の「アイスクリーム・ケーキ」、ジェフのギターはギンギンだし、リズムもビシバシとキマッていますが、後半でマックス・ミドルトンのキーボード・ソロが始まると、いきなり、異次元に連れて行かれます。
平たく言うと、早すぎたジャズロック・フュージョン♪
その部分だけ、当時の誰よりも、新しい音なんです。
その変わり目が聴きたくて、この曲ばっかり繰返していました。
あとは、まあ、どうってことない出来です。
ジェフ・ベックはこの後、元カクタスの2人と組んだBB&Aで「クリームもどき」をやりますが、後からおもえば、回り道でしたね。
でも、きっと、自分じゃどうしよ~もなくて、以前の約束に振り回されたのかもしれないし、それはそれで、凄いバンドでしたから……。
まあ、いいか、好きなアルバムは十人十色♪ 騙されたと思って、「アイスクリーム・ケーキ」のキーボード・ソロの出だしだけでも、聴いてください。