■時代は変る / ピーター・ポール&マリー (Warner Bros. / 東芝)
本日は終戦記念日……、というか現実的には「敗戦の日」なわけですが、それはそれとして、戦争という最高に愚かしい行為を止め、新しい出発を期した日という意味では、殉難された先人達を追悼する慰霊の気持で国民が前を向いていく、それを忘れてはならないと思います。
しかし、世界は……、殊更最近は我が国周辺が異常に緊迫した状況で、それもこれも北朝鮮の常軌を逸した軍事的挑発行動によるものですから、例え何と言われようとも、火の粉を払う必要は不可欠なんですが、それにしても穏やかに出来ないものか……?
これはサイケおやじだけの気持では無いはずで、とにかく北朝鮮という国は所謂家族経営でありながら、指導者の思考は完全に意思の疎通を欠いた時代遅れであり、邪魔になれば兄も叔父も殺害し、自分を助けてくれた側近を排除し、逆らう民は処刑するというんじゃ~、中世の封建君主と何らの変りもないでしょう。
しかも対外的に孤立化の道を邁進している現状に鑑みて、その解決策が核武装しか無いと決め込んでいるあたりは、まさにキチガイに刃物!
そりゃ~確かに、他国が原水爆を保有しているのに何故、自分達は持つ事を非難されるのか?
という疑問に不条理性はあるでしょう。
核保有国が大きな態度で世界を動かしている現実も認めざるを得ないところで、先日も国連で核兵器禁止の決議が出されながら、それに反対はせずとも、参加しないという国の多くが、既に核武装しているという茶番があるのは否定出来ません。
しかし、それでも核兵器を脅しの道具にして、相手を屈服させんとする露骨な行為を表立ってはやらないのが現在の世界情勢であり、何処だって北朝鮮を意図的に潰すなんていう目論見は結局、大した利益にもならないと分かっている現実を認めて欲しいものです。
あくまでも個人的な思いではありますが、孤立化して世界に敵対するよりは、分断されている民族をひとつに纏める方向にエネルギーを使うのが得策じゃ~ないんでしょうかねぇ~~~。
さて、そこで本日は、そんなバカ大将に聞いて欲しいという願いを込めて、ボブ・ディランが1963年に書いたメッセージソングの有名曲「時代は変る / The Times They Are a-Changin'」をピーター・ポール&マリー=PPMのバージョンです。
皆様ご存じのとおり、この「時代は変る / The Times They Are a-Changin'」は、古い考えなんて、若い世代には通用しないという、些か若気の至りみたいな歌詞かもしれませんが、ボブ・ディランには、もうちょっと多角的な思惑があったんでしょうか、一説にはケネディ大統領の就任演説にインスパイアされたと云われてはいるものの、とにかく夥しい歌手やグループにカバーされ、膾炙しているのは周知の事実!
掲載のシングル盤に収録されたPPMのバージョンにしても、初出は1964年ですから、ボブ・ディランのオリジナルバージョンと同時期に世界中でウケていたと思うのは、生硬実直で鋭い感じが強いボブ・ディランに対し、PPMはシンプルな中にも持ち前のハーモニーを駆使しながら、それでも意思の強さを分かり易く伝えようとするあたりに好感が持てる仕上がりなんですねぇ~~。
さあ、皆集まれ
何処をふらついていたって
君達の周りには水嵩が増している それを認めよう
もう直ぐ 骨までびしょ濡れになるだろう
今に生きるならば
救われるために
泳ぎ始めるんだ
石のように沈まないように
時代は変るのさ
というのはサイケおやじの勘違い的ヒアリングなんでしょうが、そんなこんなが積み重なったボブ・ディランからのメッセージに一貫しているのは、煮詰まった考えじゃ~、時代の流れに取り残されるんだよぉ~~等々、しかし……、それじや~~、サイケおやじはどぉ~なんだっ!?
言い訳を繕う事も出来ないほど、OLDWAVE な体質にどっぷり、保守的なところは子供の頃から変わっていません。
ただ……、趣味の世界はともかくも、社会生活においては、自分なりに筋をとおすべく頑張って、嫌な時でも頭を下げる事に卑屈な態度は極力見せないようにはしているわけで、それを節操がないと批判されるのは何時もの事ではありますが、なんとかなっているのは周囲の理解があればこそと、感謝するばかりです。
ど~か、緊張極まる世界情勢の中、指導者各々は柔軟な思考で問題に対処していただきたいものです。
平和を強く祈念しております。