OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

風の女は幻にしたくない

2021-07-14 18:10:19 | 歌謡曲

風の女 / 朝月愛 (日本コロムビア)

今も昔も、テレビ番組の主題歌やテーマソングからヒット曲が出るのは普通になっていますが、特別に売れたはずも無いその中にも、魅力的な歌謡曲がある事も、また事実です。

例えば本日掲載のシングル盤A面曲「風の女」は、サイケおやじにとっては、本当に大好きなテレビ主題歌でして、それが使われていたのは昭和50(1975)年から1年ほど放映されていた「影同心(TBS)」という、当時人気を集めていた「必殺シリーズ」を強く意識した時代劇だったんですが、その企画の背景にはテレビ局間のネット契約問題があり、両方の番組間で激しい視聴率競争があったとされますが、サイケおやじにとっては、ど~でもよろしっ!

とにかく、昭和50(1975)年に発売された「風の女」は朝月愛が、作詞:林春生&作曲:鈴木淳の企図した件の時代劇ドラマの哀愁とサスペンスの滲み出た曲調を、実にしっかりと節回しているんですねぇ~~♪

もちろん要所に胸に突き刺さる様なトランペットのリフ&ソロを配した小谷充のアレンジが、ご存知「必殺」シリーズの劇伴を意識しているのは言わずもがな、そこはかとない恋情や儚さを表現する朝月愛の歌唱力は、決して侮れませんよ (^^♪

特に高音域でのナチュラルな哀切感は、ニクイばかり♪♪~♪

それがハードボイルドなドラマ本編にはジャストミートの仕上がりと思いますが、これは実際に「影同心」をテレビで見ていた皆様ならば、尚更に共感していただけるものと拝察する次第です。

う~ん、その「影同心」のDVD等々での復刻状況は定かではありませんが、個人的にはCS「東映チャンネル」か「時代劇専門チャンネル」あたりで再放送してもらいたいと強く願っております。

だって、出演者のメインとなる裏稼業のボンクラ同心が山口崇、渡瀬恒彦、金子信雄というアクの強い面々ですし、制作が東映でしたから、演出も絶妙に下卑ていた事は、例えば金子信雄の得意技がキンタマ潰し (^^;

そして出演女優に対しても、遠慮の無い演出が要求されていたとしか思えない場面があったりして、なかなかの美味しさも (^^♪

その詳細について、気になる皆様はネットでの検索をオススメ致します。

閑話休題。

で、もうひとつ、気になる歌手としての朝月愛は、おそらくは正統派歌謡曲のレコードでは、これが一番知られているんでしょうが、しかし「内藤はるみ」名義では様々なアニメ関連の主題歌を吹き込んでいるという有名シンガー!?

特に日本テレビ系列で昭和48(1973)年から放映されていた「ドラえもん」初期シリーズの主題歌が忘れられないという、当時の子供達も大勢いらっしゃるんじゃ~ないでしょうか。

ちなみに、件の初期「ドラえもん」は制作会社のゴタゴタによって突発的に放送が打ち切られたらしく、それゆえに関連資料共々、今日では「幻化」しているというのであれば、いやはやなんとも、やりきれませんねぇ……。

ということで、そんなこんなから、朝月愛は幻のボーカリストなぁ~んていう印象がついてしまいそうですが、レコードに刻まれて残った歌に偽りなどありません。

機会がございましたら、皆様には「風の女」だけでも、お楽しみいただきとうございます。

本当に、イイですよ、これは (^^♪

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする