OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

猛暑で憧れのスリランカ

2021-07-21 16:57:34 | 歌謡曲

スリランカ慕情 / 金井夕子 (キャニオン)

いゃ~~、暑いですねぇ~~~ (^^;

連日の猛暑対策として、水分の補給は必須!

皆様は、どんな飲料を好まれているのでしょうか?

サイケおやじは基本的にコーヒーが好きなんで、夏場でもブラックのホットを愛飲しておりますが、もちろんアイスコーヒーも大好きなんです ♪

しかし、それが覆されたというか、あぁ~~、これもイイなぁ~~♪

と思わされたのが、1980年代に数回訪れたスリランカで飲んだ紅茶でありまして、独断と偏見ではありますが、紅茶には特有の濁りみたいなものがあるんで、サイケおやじは決して積極的には飲まなかったんですが、スリランカじゃ~~、それが無いんですねぇ~~~!

なかなか透明感のある見た目同様の美味しさと申しましょうか、特に果物の欠片を入れた水出しのアイスティーは絶品 (^^♪

香りも味も、基本的なところは全く損なわれていない、たっぷりと「お茶」本来の個性が楽しめたんですから、現地の人に作り方等々を教わってしまったですよ。

そして、夏場になると、そ~したアイスティーを飲んだりもするわけですが、もちろん、紅茶の種類にも我が国で入手出来る品種は限られてるからでしょうか、なかなかスリランカの風味には程遠い事は言わずもがなです。

あぁ~~、そう思っていたら、スリランカは、これまたサイケおやじが大好きなカレーも旨くて、食文化は個人的嗜好に合った国なのかもしれません。

さて、そこで本日ご紹介するのは、金井夕子が昭和54(1979)年晩秋に出した本日掲載のシングル盤A面曲「スリランカ慕情」です。

もちろん、これはそのものズバリっ!

作曲者の筒美京平が一時期拘っていた中近東~東南アジア系のモードを用いた、所謂エスニック歌謡であり、これまた異国情緒が溢れる出る歌詞の世界も、阿木耀子が綴れば、そのクールな情感は金井夕子が持前のアルトボイスにはジャストミートのクリーンヒット ♪♪~♪

筒美京平にしては、聊か平凡なアレンジも、確信犯かもしれませんねぇ~~♪

そして、確か当時の芸能ニュース等々では、彼女がスリランカ大使館へ出向いてのプロモーションもあったと記憶しているんですが、令和の今日聴いても、その雰囲気の良さは、正にセイロン紅茶の澄んでいながら、コクがある味わいと共通するものを覚えてしまいますよ、もちろん、これまたサイケおやじの独断と偏見ではありますが (^^ゞ

ということで、炎天下の涼しい木陰で、アイスティーを味わいながら、ボォ~~っとしていたい夏の欲求は、確かにあります。

しかし、それが容易に叶わないところに憧れというものが芽生えるとしたら、この金井夕子が歌う「スリランカ慕情」が尚更に染み入るのでした。


和製AORと云えば、稲垣潤一でしょう

2021-07-20 16:55:02 | ニューミュージック

夏のクラクション / 稲垣潤一 (東芝)

1970年代後半からの洋楽最前線の中に顕在するAORのブームは、つまりは大人向けの歌謡ロックであり、真正ロックでは面映ゆい大人の世界の機微や人生の意義までも包括した耳に優しい音楽でしたから、我が国でも所謂ニューミュージックの定着と連動するかの様に、多くのヒット曲が残されてきました。

そこで本日は季節柄、その中でも決定的な「夏歌」として忘れられない皆様も必ずやいらっしゃるにちがいない、稲垣潤一の「夏のクラクション」であります(^^♪

既に述べたとおり、稲垣潤一は本来はドラマーとしてプロ活動をスタートさせながら、実はボーカリストとしての資質を業界関係者から高く評価され、昭和57(1982)年に「雨のリグレット」のスマッシュヒットを放って、堂々のメジャーデビューを飾ったのは鮮烈でした。

その声質はハイトーンとアルトボイスの巧みな変換と申しましょうか、なかなか耳に心地良い節回しの上手さ共々に、これぞっ!

ニッポンのAOR!

なぁ~んて思わせられる個性と味わいがありましたから、忽ちレコードの売り上げは安定し、またライブステージ活動やテレビ出演も活性化していく中で、ついに昭和58(1983)年7月、カセットテープのCMと連動しつつ発売したのが、この作詞:売野雅勇&作曲:筒美京平とのコラボも冴えわたりの「夏のクラクション」でありました。

いゃ~~、これが実に小憎らしいほどのAOR胸キュンソングと申しましょうか、男の哀愁と青春の残滓が仄かに漂う楽曲の味わいに加え、ミディアムテンポで構成される井上鑑のソフト&メロウなアレンジが、稲垣潤一のクールでありながらハートウォームな歌いっぷりにはジャストミート ♪♪~♪

筒美京平ならではのフックが効いたメロディ展開と売野雅勇の綴った悄然ギリギリの歌詞の世界には、これほど相応しいボーカリストは稲垣潤一だけじゃ~ないでしょうか。

名曲‎ゆえに今日まで、幾多のカバーバージョンが制作発表されていますが、本家を凌駕するトラックは無いと断じてしまいたくなるほどです。

ちなみに、ここまでの完成度を求めた所為でしょう、この1曲だけのレコーディングだけで数日を要したという伝説(!?)が残されているのも、納得です。

そうそう、もうひとつ、伝説と云えば、稲垣潤一は昭和58(1983)年末にライブアルバムを出しているんですが、凄腕ミュージシャンを従えての一発録りレコーディングが基本ながら、レコード化する編集過程で、当然の如く手直し、つまりは各パートの差し替え等々を行っている作業の結果、本人のボーカルやバックの演奏の大部分がスタジオで録り直されたっ!?

なぁ~んていう噂が当時、実しやかに流布されていたんですが、真相はど~なんでしょうかねぇ~~ (^^;

そんな都市伝説が流れてしまうのも、稲垣潤一の完全主義があればこそだと思います (^^;

ということで、「夏歌」は決して女性シンガーの切り札ではなく、男性ボーカリストだって古今東西、数多の名唱を残していますから、鬱陶しくない範囲でご紹介させていただく所存です。

例えば、本日の主役たる稲垣潤一は、鬱陶しさとは無縁の存在ですからねぇ~~、その人気の要因も、ひとつには、そこだと思うばかりです。


魅惑優先主義の門あさ美

2021-07-19 17:30:18 | Singer Song Writer

ファッシネイション / 門あさ美 (ユニオン / テイチク)

ボサノバ歌謡と云えば、忘れちゃ~ならないのが、昭和54(1979)年5月に門あさ美が公式デビュー作とした本日掲載のシングル盤A面曲「ファッシネイション」ですよねぇ~~ (^^♪

と、またまた独断と偏見のサイケおやじではありますが、ひとつお断りしておかなければならないのは、門あさ美が歌う「ファッシネイション」は、明らかに男と女ではウケが違うんじゃ~なかろうか?

なぁ~んていう、思い込みがあるわけでして、簡単に言うと楽曲そのものの男好きするフィーリングと申しましょうか、異性に媚びた雰囲気が滲み出たプロデュースや制作方針が聊か「鼻に付く」という部分は否定出来ないかもしれません。

実際、そのあたりは当時から様々な言われ方をしていたんですが、サイケおやじは好きでしたねぇ~~ (^^♪

とにかく門あさ美にはナチュラルなフェロモンが滲み出た様な節回しの妙があり、それはこの「ファッシネイション」に限らず、自らの演目のほとんどを自作していたという、ある種の自己完結に基く確信犯!?

というレトリックを弄するのは、正に愚の骨頂 (^^;

まずは作詞:岡田冨美子&作曲:門あさ美、そして編曲:戸塚修のコラボレーションが見事に結実した「ファッシネイション」を聴けば一発!

そのニューミュージック系セクシー&ボサノバ歌謡の魅惑の世界に惹きつけられるのは男の冥利と思うほどですよ (^^♪

う~ん、正に曲タイトルに偽りなしってもんでしょう (^^♪

ちなみに門あさ美はヤマハ系のシンガーソングライターで、同社主催のコンテスト等々で世に知られ始めたのは八神純子柴田容子と時期的には同じ昭和50(1975)年頃だったそうですが、掲載のジャケ写ポートレートからもご覧のとおり、失礼ながらヤマハ系にしては洗練されたルックスがニクイほどですからねぇ~~、プロモーション企画との連動に時間が必要だったんでしょうか?

しかし、何故か彼女は公式レコードデビュー以降もライブ活動やテレビ出演は極端に少なくて、幻の美人シンガーソングライター的な売られ方(?)をしていたみたいなんですよ (^^;

でも、だからこそ、コアなファンや信者がそれなりに多く、レコードセールスもアルバムをメインに良かったそうですよ。ただし、サイケおやじはシングル盤を数枚しか所有していないんですが (^^;

ということで、話は変わりますが、またまた東京オリンピックにケチが付きましたですぇ……。

それは今回の儀式関連の音楽を担当している自称ミュージシャンの小山田圭吾が、過去に陰湿なイジメをやっていた事を自慢するインタビュー記事の掘り返し&蒸し返しなんですが、それについては本人&関係者が火消しに躍起なれど、世論は黙っていられないという、それもこれも東京オリンピックへの不信感の表れじゃ~ないでしょうか……?

大会関係者のパーティも盛大にやっているらしく、それでいて国民には様々な事柄で我慢を強いるという為政者どもの欺瞞も露わとなり、もはや素直に参加選手の真剣勝負を観戦するなんてこたぁ~~、出来そうもありません!

ここまで来てから止める事は無理なんでしょうが、オリンピックばかりではなく、世の中の事象全般おいて、ネット社会の現代では隠し事は不可能になりつつあり、しかし全てを詳らかにする事は決して良い方向へは進まないという、皮肉な真理も我々は知っていますから、なんとも考えさせられるばかりです (^^;

まあ……、だからこそ、個人の嗜好が大切にされる社会であって欲しいものです。

例えば、何と言われようとも、門あさ美が好きなように、ねっ (^^♪


夏のブランコは涼しくて

2021-07-18 17:29:22 | 歌謡曲

夏のブランコ / 北島美智代 (テイチク)

いゃ~~、まだ8月になってもいないのに連日の猛暑!

マスク着用が常態化している所為もありますが、なんだか今年は尚更に厳しいと感じます (-_-;

さて、そこで既に皆様ご推察のとおり、本日は少しでも涼しくということで、北島美智代が昭和61(1986)年に出した掲載盤A面曲「夏のブランコ」をご紹介させていただきます。

歌っている北島美智代については、全くサイケおやじにとっては「この人」シリーズの分類なんですが、声質が好みのアルトボイス系の柔らかな節回し♪♪~♪

ナチュラルな哀切感を滲ませる伸びやかな高音域も好ましく、しかも作詞:中山大三郎&作曲:浜口庫之助が企図提供したのが、せつないボサノバ歌謡の決定版なんですから、たまりません (^^♪

若草恵の編曲も、イントロのリズムアレンジに多少の違和感を覚えたりはするんですが、楽曲本篇におけるピアノやパーカッション、さらには間奏のアルトサックス等々、ボサノバ歌謡の美味しさをたっぷりとやってくれますから、北島美智代の歌いっぷりの良さ共々、何時までも聴いていたくなるんですねぇ~~♪

しかし、これがヒットしていたという記憶はありませんし、告白すれば掲載の私有盤にしても、平成に入ってゲットした中古のサンプル盤というのが実情でしたから、サイケおやじにとっては発掘した宝物というわけです (^^ゞ

もちろん、CD化については未確認ではありますが、皆様にも一度は聴いていただきたく、本日のご紹介となりました。

本当にイイんですよ、これがっ!

ということで、近づくオリンピックなんてのは、なんだか騒動の元凶としか思えないところもあり、ここまで出鱈目が噴出している大会が過去にあったのかっ!?

なぁ~んていう疑問を抱いてしまうわけですが、まあ……、しょ~がないのかなぁ…… (-_-;

サイケおやじは冷やしたトコロテンでも食しながら、気楽にテレビ観戦する所存ですし、つまらなければ好きな映画や音楽のソフトを楽しむ夏にしようと心に決めているのでした。


これがコルトレーンの初ヒット!?

2021-07-17 17:09:55 | Jazz

My Favorite Things / John Coltrane (Atlantic / 日本ビクター)

本日は偉大なるジャズの巨匠、ジョン・コルトレーンの命日です。

説明不要かとは思いますが、故人はR&B~モダンジャズのバンドでプロ活動を本格的にスタートさせ、広く注目されたのはマイルス・デイビス(tp) のレギュラーバンドメンバーに起用された1955年頃だったと云われていますが、当時の評判はターヘ!?

そのギクシャクして起承転結が上手くないアドリブスタイルは、殊更玄人筋からはウケが悪かったそうですが、ハードで黒っぽいテナーサックスの音色は、それなりに評価されていたとか……?

そのあたりが好転したのが、悪いクスリに耽溺した末にマイルス・デイビスのバンドを馘になった1957年で、今度はセロニアス・モンク(p) のバンドに加わると、ボスから様々な薫陶を受けた結果、ようやく独自のスタイルを模索出来るまでに成長(?)、同時に自身のリーダー盤を含む様々なセッションで録られた音源は、なかなか興味深く、またモダンジャズの神髄に迫る名演も数多く残されている事は言わずもがなでしょう。

そして、1960年頃には、ついに自らのバンドを組み、クラブ出演やレコーディング契約も結ぶ事が出来たのですが、今日の評価とは裏腹に肝心のレコードは全く売れず、その要因はジョン・コルトレーンならではの音数の多い、というよりも多過ぎる音符の羅列としか思えなかった、その歌心の欠如したアドリブスタイルによる長尺演奏が、一般のジャズファンには理解の範疇では無かったからでしょう。

しかし、故人は頑なに自らのスタイルを探求し続け、ついに最初のヒット盤になったのが、1961年3月に発売されたLP「マイ・フェバリット・シングス」で、中でもソプラノサックスで三拍子の愛らしいメロディを吹きつつも、結局は嵐の様なアドリブ地獄に誘うアルバムタイトル曲「My Favorite Things」でした。

もちろん、これはご存知、ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック」の中で歌われ、巷では知られたメロディであった事が大きなポイントでしょうか。

それを演目に取り入れたのが誰のアイディアかは定かではありませんが以降、ジョン・コルトレーンと云えば、「My Favorite Things」が出なければ収まらないという、決定的な代名詞になりました。

なにしろ当時から、この人気演奏は世界各国でシングルカットされ、本日掲載したのは、昭和36(1961)年に我が国のビクターレコードから発売されたものですが、もちろん長尺演奏をA&B面に分断して収録してありますし、ジャケ写そのものも、前述のLP「マイ・フェバリット・シングス」からではなく、同時期に制作発売されていたアルバム「コルトレーン・ジャズ」からの転用デザインとなっているのが、コレクター魂を揺さぶるところでしょうか。

ただし、サイケおやしは、そんな気分は全くありませんで、なんとなく珍しかったのと、盤質が悪いがゆえに安値だったもんですから、かなり以前にゲットした1枚です。

ちなみに演奏メンバーはジョン・コルトレーン(ts) 以下、マッコイ・タイナー(p)、スティーヴ・デイビス(b)、エルビン・ジョーンズ(ds) という、これがレコーディングされた1960年10月時点におけるレギュラーのバンドメンバーですから、流石に纏まりは素晴らしいと思いますが、後々まで故人の重要なステージ演目になっていたもんですから、もっともっと激しく、強烈なライブバージョンが数多聴ける現在では、聊か物足りなく感じるのも、また事実でしょう。

しかし、それはそれとして、ジョン・コルトレーンは、このヒットで目覚めたかの如く、例えば「Greensleeves」とか「Afro Blue」等々、キュートなメロディをワルツテンポで演じるという、ソプラノサックスの魔法(?)を繰り返し使い、ファンを喜ばせていくのです。

ということで、本日は偉大なるジョン・コルトレーンの最初のヒット作について、簡単にご紹介させていただきましたが、とてもとても、故人については、不肖サイケおやじに、ど~のこ~の言えるはずもありません。

最近はジャズから遠ざかっている自らの不明を顧みて、本日は久々にジョン・コルトレーンのレコードでも、じっくり鳴らしてみようかなぁ~~。

現在は、ど~なっているのか、全く分かりませんが、少なくとも昭和50年代中頃までのジャズ喫茶全盛期における7月17日は、1日中ジョン・コルトレーンのレコードを鳴らす店が多数あり、大盛況でありました。

ジョン・コルトレーン! 永遠なれっ!

合掌。


感謝です

2021-07-16 17:56:11 | Play Girl

応援、ありがとうございます <(_ _)>

おかげさまで、なんとか手首痛も回復し、明日にはレコード等々のご紹介を再開出来そうな感じです。

一応、様子見で、本日の1枚は休載、ご理解ください <(_ _)>

で、話は変わりまして、今日も整体へ出向いた帰り、久々にブート屋を訪れてみたら、最近低迷していた業界も少しずつ盛り返している様で、ビートルズやストーンズ関連のブツをメインに、またまた散財させられました (^^ゞ

でも、お金は生きているうちに使いましょう!

そんな言い訳を弄しつつ、趣味に耽溺する気持ちを優先させるのでした <(_ _)>

 


これも老化なんですかねぇ~~

2021-07-15 17:45:54 | サイケおやじの日常

朝から原因不明の左手首痛に苦しめられ、本当はキーボードもきっちり打てない状況…… (^^;

結局、周囲に奨められ、整体マッサージを受けたら、かなり改善してきました。

一時は指が硬直寸前で、ど~なる事かと思った状況から、なんとか回復出来るらしいです。

ということで、本日は、これにて失礼させていただきます。

明日は治っているといいなぁ~~~ (^^;


風の女は幻にしたくない

2021-07-14 18:10:19 | 歌謡曲

風の女 / 朝月愛 (日本コロムビア)

今も昔も、テレビ番組の主題歌やテーマソングからヒット曲が出るのは普通になっていますが、特別に売れたはずも無いその中にも、魅力的な歌謡曲がある事も、また事実です。

例えば本日掲載のシングル盤A面曲「風の女」は、サイケおやじにとっては、本当に大好きなテレビ主題歌でして、それが使われていたのは昭和50(1975)年から1年ほど放映されていた「影同心(TBS)」という、当時人気を集めていた「必殺シリーズ」を強く意識した時代劇だったんですが、その企画の背景にはテレビ局間のネット契約問題があり、両方の番組間で激しい視聴率競争があったとされますが、サイケおやじにとっては、ど~でもよろしっ!

とにかく、昭和50(1975)年に発売された「風の女」は朝月愛が、作詞:林春生&作曲:鈴木淳の企図した件の時代劇ドラマの哀愁とサスペンスの滲み出た曲調を、実にしっかりと節回しているんですねぇ~~♪

もちろん要所に胸に突き刺さる様なトランペットのリフ&ソロを配した小谷充のアレンジが、ご存知「必殺」シリーズの劇伴を意識しているのは言わずもがな、そこはかとない恋情や儚さを表現する朝月愛の歌唱力は、決して侮れませんよ (^^♪

特に高音域でのナチュラルな哀切感は、ニクイばかり♪♪~♪

それがハードボイルドなドラマ本編にはジャストミートの仕上がりと思いますが、これは実際に「影同心」をテレビで見ていた皆様ならば、尚更に共感していただけるものと拝察する次第です。

う~ん、その「影同心」のDVD等々での復刻状況は定かではありませんが、個人的にはCS「東映チャンネル」か「時代劇専門チャンネル」あたりで再放送してもらいたいと強く願っております。

だって、出演者のメインとなる裏稼業のボンクラ同心が山口崇、渡瀬恒彦、金子信雄というアクの強い面々ですし、制作が東映でしたから、演出も絶妙に下卑ていた事は、例えば金子信雄の得意技がキンタマ潰し (^^;

そして出演女優に対しても、遠慮の無い演出が要求されていたとしか思えない場面があったりして、なかなかの美味しさも (^^♪

その詳細について、気になる皆様はネットでの検索をオススメ致します。

閑話休題。

で、もうひとつ、気になる歌手としての朝月愛は、おそらくは正統派歌謡曲のレコードでは、これが一番知られているんでしょうが、しかし「内藤はるみ」名義では様々なアニメ関連の主題歌を吹き込んでいるという有名シンガー!?

特に日本テレビ系列で昭和48(1973)年から放映されていた「ドラえもん」初期シリーズの主題歌が忘れられないという、当時の子供達も大勢いらっしゃるんじゃ~ないでしょうか。

ちなみに、件の初期「ドラえもん」は制作会社のゴタゴタによって突発的に放送が打ち切られたらしく、それゆえに関連資料共々、今日では「幻化」しているというのであれば、いやはやなんとも、やりきれませんねぇ……。

ということで、そんなこんなから、朝月愛は幻のボーカリストなぁ~んていう印象がついてしまいそうですが、レコードに刻まれて残った歌に偽りなどありません。

機会がございましたら、皆様には「風の女」だけでも、お楽しみいただきとうございます。

本当に、イイですよ、これは (^^♪


土砂降りのゼロ

2021-07-13 18:17:58 | 歌謡曲

0(ゼロ)のメルヘン / トライアングル (CBSソニー)

天候不順の昨今とはいえ、昨日の出張は行く先々で大雨に祟られ、殊更夜になって某海岸方面で遭遇した土砂降りは、乗っていたワゴン車の屋根をも突き破らんばかり勢いで、往生させられました。

これじゃ~~、場所によっては災害が発生するのも無理からん……!?

そんな無情な諦観を覚えてしまったわけですが、そこで思い出したのが、トライアングルが昭和53(1978)年7月に出した本日掲載のシングル盤A面曲「0(ゼロ)のメルヘン」であります。

なにしろ歌い出しの歌詞が――

  土砂降りのぉ~~ 海岸をぉぉ~~
  二人夜中に見てるのぉぉ~~

――ですからねぇ~~ (^^;

尤も昨日のサイケおやじは、そんな色っぽい状況ではなかったんですが、それはそれとして、トライアングルとしてはデビュー2作目となる「0(ゼロ)のメルヘン」こそは、なかなかの裏名曲にして隠れ人気も高いと思っているんですが、いかがなものでしょう。

とにかく島武実の綴った歌詞の幾分艶めかしい世界は、アイドル歌謡の一線をギリギリまで迫った感がありますし、穂口雄右の作編曲にしても、強いビードのロッキンソウルなフィーリングにマイナーコードを上手く使ったマニアックな仕上がりを狙ったものだとしたら、先輩格のキャンディーズとは似て非なる、トライアングル独自の個性を表出させるべく仕掛けられた企画だったと思いたくなるほどです。

しかもアップテンポの曲の流れでノリの良いコーラス&ハーモニーは、スタジオで作られたダブルトラックやミックスの効果があるにせよ、なかなかにイイんですよ、これがっ!

また、カラオケパートの演奏そのものも実に練り込まれている感じで、ポール・マッカートニー調のベースやスリル&サスペンスやストリングス、大胆にしてニクイ小技を自然体にやっているギターも素晴らしいと思いますねぇ~~ (^^♪

あぁ~~、これこそっ、プロの成せる技ってやつでしょう。

そして決して忘れてはならないのは、この「0(ゼロ)のメルヘン」をテレビ出演やライブギグ等々の実演ステージで披露するトライアングルのパフォーマンスのラフな完成度と申しましょうか、場合によってはアブナイ瞬間もある露出度の高い衣装で、「あられもなく」踊りながら歌ってしまう彼女達こそは、正に昭和歌謡曲の魅力のひとつでありましたですねぇ~~ (^^♪

ということで、今年の夏も重苦しい状況は避けえないと思いますが、せめて心の豊かさだけは失いたくありません。

メルヘンでイイのは「0(ゼロ)」だけですよ (^^ゞ