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憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

インテルを見て日本の守備を振り返ると(2)  文科系

2010年05月02日 13時45分19秒 | 文芸作品
29日の拙稿「バルサの敗北を観た」を、こう僕は結んだ。
『ポルトガル人、ジョゼ・モウリーニョ監督。勝利のあとで端正な容姿を直立させ、スタジアムの一角に上向きの眼光を投げて、長くフリーズ。頭上に突き出した両手はVの字を作り、2本の人差し指がまた「1」になって天を突いている。事実上の決勝戦に勝利した歓喜を、体全体で静かに表しているようにも見えた』
 この後の戦評に入って、モウリーニョの第一声はこうだ。
『守備の芸術をお見せすることができた』
次いで、
『10人になったけど、エトーもミリートも戻って上手く守ってくれると信じていた』
 あのメッシを抑えきった2本のライン・ディフェンス! メッシが1本目のラインに沿って横へ流れる事しかできなかったとは! スピードに乗る前に足を出されていたなー。
 縦パスをなかなか入れられなかったのはなぜか! 2本目のディフェンス・ラインによるマーク組織が厳しかったからだろう。
 こうして、あのバルサが、インテルのラインディフェンスを怖がっているようにさえ見えたな。あそこに、FWのエトーもミリートも加わっていた。MFスナイデルだけが前にいたっけ?
 ちなみに、まさに彗星のように現れたバルサの青年監督ガルディオラは、インテルのモウリーニョを尊敬しているのだそうだ。モウリーニョはもはや、世界1の監督と言って良いだろう。

 このゲームを見終わって日本を振り返った時、トルシエ監督がよく語った「日本は守備の文化がない」を思い出していた。そういう動機から書いたのが、30日の拙稿である。これは、その続きの積もりだ。

 さて、日本とヨーロッパの守備の違い、これを考えるに最も相応しいのは長谷部誠(ドイツ、ボルフスブルグ)、その言葉であろう。彼がプレーするドイツは世界6位の国であって、代表選手の多くが国内を出ず、屈強な組織的守備で名高い。さらにまたこの長谷部は、日本お得意の攻撃的中盤とはちょっと違い、むしろ守備にも比重を要求されるレギュラーの立場にあってドイツリーグ優勝を経験している。日本を振り返るこんなに良い教材は他にはないだろう。
 因みにこのドイツ人やお隣のオランダ人は、日本選手が話題になるとすぐにこう尋ねるそうだ。「そいつ、闘えるのか?」。日本人は闘えないと思われてきたわけである。唯一の例外が中田英寿ではないか。長谷部がこう述べていることは、ここに何度も書いてきた。
『ヒデさんがあれだけやれたのは、強い身体を作っていたからだとつくづく思いました。思えば、ドイツワールドカップのブラジル戦でも、ヒデさんだけが互角にやれていた。僕がこちらに来ても、ヒデさんは強かったからあれだけになったと思い出さされてばかりでした。最初に毎日やらされたのが、軍隊のような体力トレーニングでしたから。毎日バタンキューでしたね』
こうして長谷部は守備から入って、半年ほど前から攻撃にも自信を持ち始めたと語っている。現在、クロス精度がリーグ4位なのだそうだ。ドイツでは非常に評価が高く、専門家には特に『日本では俊輔と同等のアイドルのはず』と思われているとのことだ。
 さて振りかえって日本のサッカー・マスコミを観よう。ちょっと前までは長谷部よりも森本、最近では本田一辺倒と言えまいか。森本はもはや代表にも選ばれないだろうから置くとして、本田は確かに日本の救世主に見える。やはり日本の弱点である得点に絡むからだ。が、彼の身体の強さ、走力をも決して忘れてはならないと思う。本田は長谷部よりも前のポジションなのだが、立派に「走り回ってボールを奪う守備」もできるのである。格上の相手には、守備にも走り回る。だからこそ、全員守備の岡田ジャパンにもフィットしていると見られているはずだ。

 日本のマスコミはずーっと、スペイン、オランダがお好きだった。そういうマスコミに対して僕は、最近のこの事実を突きつけてみたい。ヨーロッパ・チャンピオンズ・リーグの今年の決勝戦はインテルミラノ(イタリア)とバイエルン・ミュンヘン(ドイツ)との闘いになった。このイタリアもドイツも守備の文化の国とも言える。ちなみに、本田はインテルに「何もできなかった」と語っているが、先年度の長谷部のチームは、バイエルンを退けて優勝しているのである。あの時のマガト監督がいなくなってから急に弱くなったのだが、楽天イーグルスを見ても分かるように集団球技ではよくあること、監督が大事なのである。長谷部は、その名監督マガトに見いだされ、鍛えられ、抜擢された選手だ。
なお、バイエルン・ミュンヘンの監督ファン・ハール(オランダ人)は、モウリーニョ(ポルトガル人)の師匠に当たる。前者がバルサの監督だった時にモウリーニョがそこの通訳だった。モウリーニョの監督見習い時代の話ということになる。この、守備の文化溢れた国の代表同士の対決。さて、どちらに軍配が上がるだろうか。僕もここは常識的に、インテルと答える。ロッベン、オリッチとバイエルンには優れたアタッカーが2人いるが、攻撃の組織でインテルが上だと思うから。バルサ戦第1戦でインテルが見せた長短のカウンターの鋭さを強調しておきたい。

 インテルや長谷部を振り返って、日本サッカーに言えること。それは、これだろう。
『守備の文化が遅れているから、得点技術も上がらないのだ』
『点取り屋中心にサッカーを観る文化は、日本サッカーを遅らせている』
『育成世代にこそ、反則のない守備の文化を!』
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国民投票法 このまま施行でよいか 北海道新聞社説   ネット虫

2010年05月02日 13時29分39秒 | Weblog
国民投票法 このまま施行でよいか(4月18日) このまま施行してよいのだろうか。そうした懸念がぬぐい切れない。

 2007年5月に成立した国民投票法のことだ。

 同法は公布から3年が経過し、1カ月後の5月18日には施行期日を迎える。

 憲法改正の手続きを定めた同法の施行により、法律上は国会による改憲の発議が可能になる。

 もとより、直ちに改憲が現実の政治日程に上るという状況にはない。鳩山由紀夫首相は改憲論者だが、政権の優先課題としていま取り組む意向はないようだ。国会で与野党が正面から論じあう場面もない。

 だがそうであればこそ、立ち止まって考える必要がありはしないか。現状のまま施行するには、この法律はあまりに疑問が多いのだ。

 3年前のことを思い出したい。

 当時の安倍晋三政権は「任期中の改憲」を掲げ、国民投票法をその重要な一歩と位置づけていた。安倍氏の号令の下、自民、公明両党は野党側の反対を押し切って強引に採決に持ち込み成立させた。

 憲法改正手続きという国の大本にかかわる事柄は与野党の合意が大前提であるべきだ。それを欠いた同法の成立過程そのものが問題だ。

 次に内容である。同法は18歳以上に投票権を与えているが、付則で施行までに行うとしていた関連の法改正は全く手付かずだ。

 民法の成人年齢の引き下げや、公職選挙法の18歳投票権などの実現が必要となるのに、その見通しすら立っていない。

 さらに、成立時に参院の特別委が行った18項目にもわたる付帯決議はその後どう扱われたのか。

 国民投票の対象範囲や最低投票率の設定、公務員や教員の運動に対する規制のあり方など、どれも民主主義の基本設計にかかわるテーマだ。だからこそ決議は「十分な検討」と「適切な措置」を求めた。

 にもかかわらず国会では、論議らしい論議は交わされていない。

 そもそも国民投票法には法曹界から「欠陥法」との指摘があった。成立の経緯に加え、条文の問題点も解消されていないためだ。この法律は3年の経過を待たず、廃止して全面的にやり直すのが筋だった。

 そうした取り組みをしないまま、時間を空費した国会は怠慢のそしりを免れないだろう。

 道内を含めて各地の市民団体などが、国民投票法の凍結を求める署名を呼び掛けている。日本弁護士連合会も宇都宮健児会長の声明で「施行延期」を求めた。

 国会は与野党協議の場を設け、同法の扱いを論議すべきだ。それが国民代表の最低限の責務である。
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明日3日・・名古屋市公会堂で恒例の「憲法記念の講演会」があります。是非ご来場を。

2010年05月02日 11時07分32秒 | Weblog
明日3日市会堂で恒例の「憲法記念の講演会」があります。是非ご来場を。(まもる)

★会場・・鶴舞公園の市公会堂

☆日時・・五月三日 1時から4時 開場12時15分

★テーマ・・・憲法の生かし方(平和とくらしのために)

☆プログラム

 第Ⅰ部 講演 湯浅誠氏   「反貧困」滑り台社会からの脱出の道

 第二部 講演 伊勢崎賢治氏 「平和はつくれるか?」対テロ戦の展望

★チケット・・当日券1600円 前売りチケットぴあ1300円

☆主催・・・・愛知憲法会議

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★ 此の会に先立ち、昭和区九条の会は、鶴舞公園の入り口付近で、「憲法九条・・守る?

変える?」のシール投票のイベントを午前10時より行います。是非ご参加ください。

  (まもる)

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