Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ビブラフォン ファンの悩み

2008-12-13 21:38:40 | 新音律
ビブラフォンは早い話が鉄琴だが,音板(バー)の下にパイプがぶら下がっている.
パイプがあると,音量は増加するが,音の持続時間は減少する.
下の写真はバーを取り去ったところ.バーの下,パイプ(共鳴管)の上にファンがあって,これが回転すると周期的にパイプに蓋をするので,音にビブラートがかかる.たいていの楽器のビブラートは音程が変わるのだが,ビブラフォンでは音量が変わる.

ファンは心棒に固定されており,この心棒を回転するために,高音端にモーターが仕込んである.上の写真をよく見ないとわからないが,一個のモーターで,ゴムベルトとプーリーを介して(ピアノで言えば)白鍵側・黒鍵側2本の心棒を同時に回す.

白鍵側・黒鍵側が同期して,おなじ位相で回らないと,白鍵・黒鍵を同時に叩いたときに強弱が揃わない.ところがこれが同期しないのが悩み.一曲ごとに調整しないとだめ.アメリカ製はこの辺が雑.

もっともライオネル・ハンプトンはファンをはやくまわし,ミルト・ジャクソンはゆっくりまわし,現在はほとんど回さないのが主流.でもぼくは,バラードではゆっくりまわすのが好き.

演奏中にファンをまわさなくても,ファンの位置で音量が変わる.ここでも白鍵側・黒鍵側のファンの位置がそろっていないと悲劇.音が小さいのはファンがパイプを閉じる位置にあるときだが,音が大きくなるのは,ファンを半開(というか,半閉というか)の位置にしたとき.この説明は難しそう.叩くのはバーの中心を外した方が,高調波が豊富に発生しそうに思うが,実際の演奏でとくにテンポが速いときはそうも言っていられない.
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

reading

/Users/ogataatsushi/Desktop/d291abed711d558e554bf7af66ee57d7.jpg