...という会合に呼んでいただいた.言政学linguapoliticsは総研大の出口正之先生が始められた領域で,正確な定義は
http://www.r.minpaku.ac.jp/deguchi/jlinguapolitics.html
をご覧いただきたい.私の理解では,言葉の壁について考えることが趣旨で,国際学会や学術論文はなぜ英語が主流なの?という疑問も研究のきっかけになっているようだ.
私に要請されたのは,言語と音楽を対比させることと解釈して,その線で話をまとめた.「言語と音楽」といえばT.G.ゲオルギアーデスの名著がある(木村 敏訳,講談社学術文庫 1994).この本は言語対音楽だが,自国語対英語(すなわち,よく通用する言語)のように,民族音楽を西洋音楽あるいは12音平均律音楽と対比させたらどうなるか.
英語を学習するのは努力がいるが,西洋音楽は,聴くだけならなんということはない.英語が世界でなぜ圧倒的に通用するかというのは難しいが,12音平均律が通用するのは,良くも悪くも合理的だからだろう.言語に文字があるように,音楽には楽譜があるが,五線譜はたいていの音楽を記譜できてしまうあたり,ローマ字というところだろうか.しかしジャズのコード譜みたいな書き方を言語に応用することはできそうもない...というようなことをしゃべってお茶を濁した.
研究会の趣旨に合った話か否かは疑問だが,オーディオファイルの多用がエンタテインメントとしては評価されたもよう.この研究会は2回目なので,話題にもやや余裕があり,音楽の話などもとりあげられたらしい.
他の,というよりメインな議論は,点字の言語依存性,日本での外国の地名の呼び方書き方,インドのような多言語国家の言語事情,小学校から英語教育を始めることの是非,学会誌の英文誌の存在,等など.
http://www.r.minpaku.ac.jp/deguchi/jlinguapolitics.html
をご覧いただきたい.私の理解では,言葉の壁について考えることが趣旨で,国際学会や学術論文はなぜ英語が主流なの?という疑問も研究のきっかけになっているようだ.
私に要請されたのは,言語と音楽を対比させることと解釈して,その線で話をまとめた.「言語と音楽」といえばT.G.ゲオルギアーデスの名著がある(木村 敏訳,講談社学術文庫 1994).この本は言語対音楽だが,自国語対英語(すなわち,よく通用する言語)のように,民族音楽を西洋音楽あるいは12音平均律音楽と対比させたらどうなるか.
英語を学習するのは努力がいるが,西洋音楽は,聴くだけならなんということはない.英語が世界でなぜ圧倒的に通用するかというのは難しいが,12音平均律が通用するのは,良くも悪くも合理的だからだろう.言語に文字があるように,音楽には楽譜があるが,五線譜はたいていの音楽を記譜できてしまうあたり,ローマ字というところだろうか.しかしジャズのコード譜みたいな書き方を言語に応用することはできそうもない...というようなことをしゃべってお茶を濁した.
研究会の趣旨に合った話か否かは疑問だが,オーディオファイルの多用がエンタテインメントとしては評価されたもよう.この研究会は2回目なので,話題にもやや余裕があり,音楽の話などもとりあげられたらしい.
他の,というよりメインな議論は,点字の言語依存性,日本での外国の地名の呼び方書き方,インドのような多言語国家の言語事情,小学校から英語教育を始めることの是非,学会誌の英文誌の存在,等など.