音の高さ, 音程は周波数で決まる.しかしわれわれに聞こえる周波数には上限も下限もある.ここの話題は「下限」のほう.
ノイズを一定時間鳴らし,一定時間休むことを一周期として,この周期を次第に短くして行く.周期が長ければ,われわれの耳にはパルス列と聞こえる.しかし周期があるしきい値を超えて短くなると,連続音に聞こえる.パルス列の周波数が音程として聞こえるのだ.しきい値となる周期は,可聴周波数の下限の逆数である.
かってこのブログで紹介した現象
http://blog.goo.ne.jp/ablerail1007/s/%A5%A8%A5%D5%C0%E8%C0%B8
http://blog.goo.ne.jp/ablerail1007/e/fc9e439e64fc311651cb25b1f7c3a703
は,これを物理的に実現した例である.
これを言い出したのは現代音楽家カールハインツ・シュトックハウゼンで,彼の「Kontakte」はこれをテーマにしている.
芸術に昇華される以前の,もっと分かりやすい例を作ろうと Mathematica をいじくっているのだが,意外と M くんはつぶしがきかない.
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小方・高田・中川・山本 著
「視て聴くドレミ - フーリエ音楽学への招待」大阪大学出版会(2013/03).
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