「和洋折衷音楽史」という本についての,ほとんど唯一の不満は,チンドン屋についての系統的な記述がないことだった.
チンドン屋にくっついて行って迷子になる子が多かった.チンドン屋もシッシッと追い返すのだが,追い返されない微妙な距離でついて行く子もいて,そういう子が迷子になった.
バスドラと管楽器と,ちんどん太鼓という,太鼓と鉦がセットになった楽器による,トリオ編成が基本.ちんどん太鼓は肩から掛けて両手で左右から演奏する.歩きながらの重労働だ.バスドラはやはり肩から掛けるが,鼓面は水平.管楽器はサックスかクラリネット.
ライブでちんどん太鼓を客席を巡りながら演ったらどうだろう.
昭和中期までは街にはライブミュージックがあふれていた.
ジャンルは異なるが,場末のキャバレーやストリップ小屋にもバンドが入っていたりした.ラジオ (テレビ) の歌番組の伴奏はビッグバンドだった.もっと遡れば,無声映画時代には映画館に専属バンドがいたと言う.