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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

二次元楽器が拓く新しい音世界

2015-05-31 17:49:43 | 新音律
広島大学 櫻井直樹先生が開発した新楽器ポリゴノーラのホームページが公開された.
http://oto-circle.jpである.
このホームページの原型は私が制作しました.

櫻井さんの専門は生物音響測定、果実品質の振動判別といったところで,スイカを叩いた音から熟度を判定できることから,スイカを並べてメロディを奏でることを思いつかれたとのことである.しかし三次元物体は楽器として扱いにくいし,振動も複雑なので,次元をひとつ落とした二次元楽器に取り組まれた,

最初に体系化したのは金属円盤を並べたセットである.最近は三角形・長方形なども試作中なので,楽器のニックネームを「ポリゴノーラ」としたとのこと.ポリゴンは多角形のことで,究極の多角形が円である,というわけ.

ドレミ...は弦楽器・管楽器という「一次元楽器」,すなわち豊富な整数倍音を持つ音源のための体系である.音源は二次元に拡張すると,整数倍音は出ないから (別な高調波は体系的に発生するが) ドレミ...はご破算である.ドレミ...はオクターブを周期とするが,二次元楽器ではオクターブという概念さえない.

人間はとにかくドレミ...が好きで,これはヒトの声道が管楽器同様一次元だからだろう.ヒトばかりでなく,カエル虫たちまで,異性の整数倍音にセックスアピールを感じているらしい.テレビでもネットでも街中でも聞こえてくる音楽はドレミ...ばかりである.

しかしドレミでできる音楽は行き詰まっている (新しいことはもうできないが,それで困るというわけではないかもしれない...).
いっぽう,ガムランのようにドレミとは別な音楽体系も確かに存在している.

ドレミにスポイルされている人類に,二次元音楽が世間に受け入れられるかどうか,客観的に興味があるところ.
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