Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

織田廣喜「絵筆とリラと」

2015-09-18 08:30:32 | お絵かき


ぶんろ書店の閉店記念?に一冊と
 松尾 孝司「絵筆とリラと 織田廣喜聞書」西日本新聞社 (1998/09)
を購入.定価 2000 円に 500 円のラベルがあったが,閉店セールで 250 円.

Amazon「MARC」データベースより*****
尽くす愛、老いの愛…。常に寝たきりの妻の傍らで制作、二科会とともに歩みつづける洋画家・織田広喜の絵画への情熱と、妻リラさんとの愛の軌跡。夫婦の生きるかたち、生きる喜びを綴る。*****

織田廣喜 (1914-2012) は前二科会理事長.福岡県出身でこの本は福岡の西日本新聞連載の「聞き書きシリーズ」が母体になっている.
リラ夫人がくも膜下出血で倒れ,植物人間化して亡くなるまでの 15 年の記録でもあり,先日ここに書いた「長生きはめでたいことなのか 」へのアンチテーゼみたいな内容.とは言え,お手伝いさんは4人,うち3人は交代で介護という体制で,世間の常識とはかけ離れている.

やはり貧乏時代の苦労話が面白く,写真の夫人もハツラツとしている.
基調は「偉くなるのは良いこと,絵が売れるのは良いこと」であって,良く言えば健康的,悪く言えば俗物的.これが東郷青児以来の二科の伝統なんだろう.新聞へのサービスらしく,九州の二科会会員を紹介したページもある.

織田画伯の小品はデパートの展示会などでもよく見かける.どれも同じようで,あまり高くない.たくさん描きすぎたのだろう.
ミュゼ・オダ,織田廣喜美術館と,二つの個人美術館があるそうなので (滋賀県にあった織田廣喜ミュージアムは閉館),機会があれば若いときの大作を鑑賞したい.
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