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Sixteen Tones

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闇のなかの黒い馬 その他

2017-04-13 08:58:01 | 読書
「闇のなかの赤い馬」で「闇のなかの黒い馬」が気になった.「...の黒い馬」をタイトルとする短編集は市の図書館にはなく,大学では文学部の図書室にしかない.しかし大学図書館の蔵書検索によればこの作品は

 紅野 敏郎, 紅野 謙介, 千葉 俊二, 宗像 和重, 山田 俊治 編「日本近代短篇小説選 昭和篇3」 岩波文庫(2012/10)

に入っていて,開架にあるとわかったので借り出した.この文庫本なら市立図書館にもあるのだが,所収されている短編までは検索にかからないのだ.

目次に鉛筆でチェックを入れた奴がいる !

この短編選は明治編・大正編・昭和編がそれぞれ 2・1・3 冊ずつ.これには昭和 27-44 年の作品が発表順にならんでいる.昭和編はまだ続きそう.

内容は順番に
小島信夫「小銃」,吉行淳之介「驟雨」,幸田文「黒い裾」,庄野潤三「結婚」,中野重治「萩のもんかきや」,円地文子「二世の縁 拾遺」,花田清輝「群猿図」,富士正晴「帝国軍隊に於ける学習・序」,山川方夫「夏の葬列」,島尾敏雄「出発は遂に訪れず」,埴谷雄高「闇の中の黒い馬」,深沢七郎「無妙記」,三島由紀夫「蘭陵王」.

小島,富士,島尾など戦争に関わるものがやはり読ませる.庄野は中間小説調.花田は例によって評論調.ヒッチコック・マガジンに掲載された山川作品が好み.
「...の黒い馬」はゲイジュツ的すぎて好みではなかった.強いて言えば「銀河鉄道の夜」からストーリーを抜き,小難しくしたような印象.
コメント
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