Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

さらばピカソ!

2018-09-18 09:09:50 | 読書
アルファベータブックス (2017/8).
副題「画家ゴッドワードの日記」たしかに何月何日を順番に章立てにした書き方.しかし過去の事件もこのスタイルで書き通されると,読む側としては抵抗を感じる.

Amazon の内容紹介 *****「この世には、ピカソと共存する場はない! 」―「大理石か海を背景に思いにふける若い美女」を描き続けたネオ・クラシック派画家の、ローマでのピカソとの葛藤の日々を描く迫真のノンフィクション・ノベル! *****

ジョン・ウィリアム・ゴッドワード(1861 〜1922)はネオクラシック派のギリシャ風の美しか認めない英国人画家であった.「あとがき」によれば,オークションで1957年に百ポンドだったゴットワードの『SummerIdleness:Day Dreams』(『けだるい夏~白昼夢』)という絵が,2012年のオークションで38万ポンドの値がついたそうだ.

画家ばかりでなくディアギレフ,コクトー,アンセルメなど,有名無名人が続々と登場する.しかし小説としてはつまらない.ゴッドワードの 20 歳年下のピカソ非難は遠吠えに終始する.暴力沙汰にでも発展しないかという俗な期待は裏切られ,ピカソに美しいモデルを奪われておしまい.

カバーはゴッドワードの Violets, sweet violets.もともと丸い絵らしい.

絵画について深い記述があるわけでもない.読む人が読めば良い本かもしれないが,ぼく的評価は☆☆.
図書館本.
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