Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

「キャラメル色のわたし」

2021-06-16 09:48:48 | 読書
シャロン・M・ドレイパー 横山和江 訳, 鈴木出版 (2020/8).
SNSで教えられ緊急事態宣言下の図書館で取り寄せたら,児童図書に指定されていた.カバーイラストは6/14のこのプログに上げたので,ここでは扉のイラストをトップにした.

Amazonの内容紹介*****黒人のパパと白人のママが離婚し、イザベラは1週間ごとに両親の家を行き来する生活を続けている。イザベラは家族について、アイデンティティについて悩む。ピアノの演奏会の日、黒人の兄とともに警官に拘束され、銃を向けられてしまう。*****

離婚してもパパとママは彼女のために喧嘩し,競争のように彼女を可愛がり,彼女の世話を焼く.パパ,ママそれぞれが同じ肌の色のパートナーと結婚するのだが,それぞれのパートナーたちもヒロインに好意的...というより,ヒロインを愛してくれると言った方がいいかも.両親の双方から邪魔にされる状況を考えれば,恵まれすぎと思うが,本人なりの悩みはつきない.学校のともだちが生き生きしているが,国語?の先生が儲け役.

全77章の大部分が「パパの週」「ママの週」と添え書きされているが,1週間ごとにふたつの家を行き来しなければならないからである.

パパはいつもスーツとワイシャツでスクエアに決めている.黒人がきちっとした服装をしていなくちゃならないというパパの主張はある種の防衛策らしい.いっぽうママの服装はカジュアル.ヒロインはピアノの才能がある.パパは家にグランドピアノを買ってくれたりで,黒人のパパの方が金持ち.

邦訳出版前に,アメリカで黒人が白人警官に拘束され殺害される事件が起きた.この本でもラスト近く,ヒロインが発砲されるのだが,児童小説らしく甘くおさまる.

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«  苺 自時歴 | トップ | MAC ethernet 不調 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事