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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

声が出ない! ボコーダ?

2015-05-16 07:38:15 | 新音律
臓器摘出手術後の経過はきわめて良好.しかし全身麻酔の影響か,声が出なくなってしまった.気管から肺にチュープを入れ人工呼吸をしてもらったが,そのとき声門がどうにかなったらしい.ささやき声は出るので,まったく不自由というわけではない.

Wikipedia によれば,
1) 発声は気道を(普通は真声帯の)声門閉鎖で遮り、そこに呼気圧を加えて息を流し込むことで声門が繰り返し開閉し、断続的な圧力変動(音波、喉頭原音)が生まれ、
2) さらに声道による共鳴の効果で連続的な波形に整えられると同時に口腔や鼻腔、舌、歯、唇などの調音機構によって母音および子音が付加される。

自分の場合 2)は良いが, 1)がうまくできないらしい.

そこで思い出したのがボコーダ vocorder.初めて見たのは40年くらい前のハービー・ハンコックの公演だった.またまたWikiによれば,ボコーダの入力はキャリアとモジュレータの2系等で,キャリアにストリングスなどの楽器音を,モジュレータに声を入力し,楽器音を声のスペクトルデータで変調させる.
発声をボコーダでモデル化すれば,上記1)がキャリア,2)がモジュレータに対応する.ではiPhoneアプリで,自分のささやき声をマイクで拾い,キャリアとして楽器音などを用いて,ボコーダ出力をリアルタイムでスピーカで聞いてもらえば,他人との会話が成立するのではないか?

アプリは数百円だが,ネット記事を閲覧しているうちに,この案はダメなことに気づいた.スピーカ出力をマイクが拾う結果,正フィードバックループができるから,出力はあっという間に無限大,実際は耳をつんざくハウリングとなることが明らか.スピーカでなくイヤホンを使えばこの問題は回避できるが,いまの自分の用途には役に立たない.

退院後いくつか人前で話すことになっているので,ケロケロボイスで! と思ったのに,目論見不発.
医師(センセー)によれば「そのうち治ります 」とのこと.


正フィードバックと言えば...
戦争法案のもたらすものは仮想敵国との危機感+好戦気運と軍事費拡大の正フィードバックでしかない.軍事費は税金をどぶに捨てるようなものだ(もっと悪い?)が,それで儲かる連中が,こちら側にもあちら側にもいるらしい.どこの国でもそういう連中の利益代表が政治のトップに立ちやすい?
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ねこベース

2015-05-15 07:50:04 | お絵かき


毎年「波の会」展に数点 CD ケースに描いた絵を出している.作品が足りないが CD ケースもなかったので,アクリルの切れ端を使用した.猫のつもりだが,猫ではない・しかし分からない動物にも見える.手 (足?) が短すぎて,ベースを弾かせるのは絶対不可能と描いてから思い知った.

5/19 火-24 日.
広島県立美術館 地階・県民ギャラリー.
少し前に描いた絵です.

まだ入院中.
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伊福部昭 文藝別冊/KAWADE夢ムック

2015-05-14 07:53:02 | 読書


伊福部昭: ゴジラの守護神・日本作曲界の巨匠 (文藝別冊/KAWADE夢ムック) 河出書房新社(2014/5).
片山 杜秀 編集.目次がアマゾンのページに出ている.カットは扉,見返しはゴジラの楽譜だが,タイトルがロシア語だ.

伊福部音楽はゴジラしか知らない.でもこのムックは面白かった.ちよっと抜粋すると

「あまちゃん」の大友良英は映画館のローファイな音がおっかなかったと言っている.若い大友と違って実時間で観ている 16 トンははげしく共感.

ご本人は「ゴジラ」などの映画音楽は食わんがためとおっしゃる.映画のコツはミュージックマイナスワン,つまり音楽としての自律性を義性にして,ドラマツルギーと映像を活かことというが,なんだか当たり前だなあ.

芥川や黛などの教え子たちは全員私より先に逝ってしまった...とぼやいているが,その黛敏郎の文章も面白い.
(伊福部) 先生の (純) 音楽の一大特長は対位法の欠如と主題の有機的展開がみられないことである.一元的・平面的・単細胞的で線が太い... (でもこれはけなしているのではないらしい) 先生の音楽は既に今世紀 (20世紀) 後半の時代を先見し,先取りしていたことになる... と続く.結びは「死ぬ前にただの1ページでも良い,こんな音楽がかけたらなあ」である.

「一元的・平面的・単細胞的で線が太いところ」が好きで,中学生 ? のときは「ゴジラ・ゴジラ・ゴジラだゴジゴジラ」と歌っていた.昨年ゴジラにジャズバンドで挑戦したが難しかった.機会があればリベンジしたい.
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多数決を疑おう!

2015-05-12 08:46:23 | 読書


坂井豊貴「多数決を疑う」岩波新書(2015/04).

この表はオストロゴルスキーのパラドックスといわれるもの.5人の有権者がひとりの政党政治家を選出すると仮定する.政党は XとYで,財政・外交・環境の三つの争点がある.有権者1は,財政はX,外交もX,環境はYの政策を支持していて,Xに投票する.以下の有権者2-5も同様に表に従う.選挙ではXが勝つ.
ところが争点ごとに直接政策に投票したと仮定すると,財政・外交・環境のいずれでもYが勝つ.
多数決を疑う例として,このような表が次々と出てくる.



社会的選択理論の紹介.批判しているのは現行日本の多数決て,多数決そのもではない.最初の2章は数学の本みたいだが,全5章のうちの第3章で「陪審定理」からルソーの「社会契約論」が紹介されるあたりで,社会科の本という感じになる.

第4章の最後の節は「最適な改憲ハードルの計算」である.憲法は最上位の法であるからその争点は多次元にわたる.原案X,改正案Yだけでなく,潜在的に存在する第3の案Zも考慮しなければならない(この論理は納得はできるけれど,分かり難い).仮に3案を二組ずつ投票にかけたとき,X>Y,Y>Z,Z>Xというサイクルが生じないための最低得票率は数学的に63.2%と計算されており,これを「64%多数決ルール」というのだそうだ.衆参両院の2/3以上ではなく,国民投票の2/3をボーダーラインとすべきだろう.

第5章「民主的ルートの強化」は前向きだが,そこで悪例として語られる小平市都道328号線問題はおぞましい.

あとがきで著者は「多数決で決めたから民主的」「選挙で勝ったから民意」といった粗雑な発言に逐一反論することは「意図的に避けた」と書いている.そのときどきの発言を扱うと時間の経過に伴う文章の風化が加速しやすいこと,次にそのような発言は今の時代にのみ起こるものではなかろうから,ここで固定する必要はないことの,ふたつが理由に挙げられている.
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入院ちう

2015-05-10 09:25:36 | エトセト等


昨日入院.個室を張り込んだので快適.
最後の晩餐は 580kcal,タンパク質 25.5g,塩分 2.6g.今日の昼食から絶食.
盛り場をぶらつきに出ようかと思ったら,1日点滴!
明日手術.
コメント (3)
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科学の危機

2015-05-09 05:58:17 | 読書
金森修,集英社新書 (2015/04).

「BOOK」データベースより*****かつて毒ガス兵器の開発者がノーベル賞を受賞した。その後も科学の軍事利用は止まるところを知らず、原子力、遺伝子ビジネスなど、研究はさらに未知の領域へと踏み込んでいく。本書は科学史と思想史を手がかりに、“科学の古典的規範”がいかに崩壊したかを明らかにする。さらに、専門家ではない人々が、科学の暴走に歯止めをかけるために必要な“感覚”について論じる。危機に瀕する科学に対し、どこに問題の本質があるのか核心を突く画期的論考。*****

キーワーズは CUDOS から PLACE へ.
科学者たちのエトス (集団内で共有される傾向や習慣) は,かっては Communinalism, Unoversarism, Disinterrstedness, Organised Skepticism といった美しい単語で表されていた.しかし今では外的条件により,Proprietary, Local, Authoritarian, Commissioned, Expert Work で縛られている.これが著者の言う「科学の危機」である.

著者の論調では CUDOS が理想らしい.現状でも,科学者自身,自分は CUDOS に即して仕事をしていると理解しているという蓋然性が高いという.16 トンの意見では,CUDOS と PLACE の境界はファジーだし,CUDOS のつもりが後から考えるとそうでなかったりするのが問題のはずである.

この本ではノーベル賞をもらったフリッツ・ハーバーという毒ガス研究者について一章を割いている.毒ガス研究も原水爆研究も同列に思えるが,では原発の研究はどうか? 少なくともフェルミ以来,ほとんどの原発研究者は 21 世紀の原発の有り様など想像することなく,嬉々として研究に取り組んできたのであろう.
昨今の生命科学に裏打ちされた医学の進歩は,まさに世のため人のためになっているように見えるし,それに従事している研究者は誇りを持っている.しかしその結果は,長寿命社会・悪く言えばあまり健康とは言えない老人が目立つ社会であろう.不老不死と言っても,不老は困難.それに比べて死を先延ばしすることは比較的易しい.
中国で行われているヒト受精卵の遺伝子を操作は,中国人の倫理観には抵触しないらしい.

この本は健全と思われる科学の研究が人間社会に与える悪影響には踏み込んでいない.半世紀前シリアスな SF が語っていたことが次々と現実化しているし,科学というより人類の終焉は近いようだ.この難しい問題を積極的に扱うことには,やや敬遠気味なところが不満.
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東広島混成合唱団・東広島交響楽団 合同演奏会

2015-05-07 09:35:45 | エトセト等
年金生活に入って以来クラシックのコンサートというものには,切符をいただかないかぎり出かけなくなってしまった ?! この度は切符をいただいたので標記へ.曲目はポスターのとおりで,合唱団の方はヒロシマっぽい選曲.

交響楽団は団員を固定せず,毎回プログラムに合わせて参加者を募集するという形態をとっているそうだ.60 人規模だが,そのうち第1第2バイオリン合わせて 7 人というアンバランス.ビオラ以低の弦楽器群の人数はまあまあだが,主体はブラスバンドという印象は否定できない.曲目に合わせた編成かと思ったが,いただいたパンフレットの最後のページの「交響楽団参加者の声」というコラムに,「弦楽器の人数は絶望的な少なさ...とってもスリリングな演奏ができる...東広島オケならね...こんなの絶対おかしいよ!」と書いてあった.

このオケはかって,悪名高い佐村河内守の HIROSHIMA 全曲版広島初演で話題になった.同じパンフレットのショスタコービッチの交響詩「十月」の解説 (この曲を指揮した井手口彰典による)では,この曲がソビエト共産党のプロパガンダと見なされたことに関連して佐村曲 ? にも言及していた.音楽の背景ばかり気にするが,音楽そのものがよければいいじゃないか,という文脈である.
それはそれとして,十月は (また解説の文章を借りれば,確かに) 分かりやすく演奏効果が高い曲だった.

満席で天井桟敷へ.一番前に座ったら舞台の後ろ半分しか見えない.おまけに暖かすぎ,音楽だけ聞いていたら,良い気分に瞼が垂れてきた.
終演後ロビーで合唱のサービスがあり,おかげで出口が渋滞.気持ちの良い天気だったし,外で歌って下さればよかったのに.
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クロボヤ峡

2015-05-06 08:29:15 | エトセト等
急遽クロボヤ峡というおかしな名前の場所にシャクナゲを見に行くことになった.ネットで調べたら,クロボヤとは「炭を焼くところ」を意味しているそうだ.
麓の牧場から車道を半時間あまり登ったところにクロボヤ池.その先にゲートがあり 300 円払って先に進むとシャクナゲ群生地のはずだったが,門番のおじさんが,まだ咲いていないから止しなさいと言われてここで U ターンした.そもそも今年は花が少ない年なんだそうだ.
池は透明できれい.あの島は F 町と M 町の境界と教えられたので,iPhone カメラの望遠で撮ってみた.



渓谷沿いの,木漏れ日を浴びながらの,暑からず寒からずの乾いた林道の森林浴はそれなりに快適だった.

牧場に下ったところでセンセー ! と呼びかけられ,見れば卒業生が旦那さまとお子さまと...前に見たときは赤ちゃんだったのがもう歩いて喋っていた.



このあたりは大混雑なので,湖畔の道の駅まで下り,通りから2本入ったラ・ヴュー クリスタルでランチ.建売り個人住宅をそのままカフェにしたように見えた.ガレットランチセット 1200 円は美味しい.しかし一枚ずつ焼くのだそうで,4 人連れで行ったら最初のガレットの皿が来てから最後の皿が来るまで 30 分位の時間差があった.この店では一皿出るごとにみんなで分割して味わうのがコツ.主菜がガレットでデザートが米粉のクレープというのも,なんだか徹底していた.
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cymatics

2015-05-05 08:33:28 | 新音律


Wikipedia には「サイマティクス(英: Cymatics)はかつて,特定の周波数の音が膜や界面に作り出す形状やパターン(固有振動)について研究された学問である」とある.「かって」という副詞が気になるし,「学問」というほどでもないと思う.この動画はショーだが,クラドニ・パターンや,ファラデー波はりっぱな実験技術.研究所の一般公開で,つきっきりで,疲れ果てた記憶がある.

水面の波動については,シンギングボウル (チベットボウル) に関して先日紹介した論文
D. Terwagne and J. W. M. Bush, "Tibetan Singing Bowls", Nonlinearity 24 (2011) R51
に実験が紹介されている.ここでは波がおとなしい方から,capillary waves, Faraday waves, jumping droplets と分類している.この分野で最初の一歩を踏み出したのは,あの,ファラデーの法則の Michael Faraday さんなんですね.

水を入れたグラスハープでも波を立てようと試みた.水量が大きいほど綺麗なキャピラリー波ができるのだが,iPhone 動画では追随しきれない部分があるらしく,自分の目で見たときに比べ映像はぼやけてしまう.
グラスハープやシンギングボウルとは実験条件が微妙に異なるけれど,冒頭の動画のように,スピーカーを平置きしてその上に平たいシャーレを置くのがデモには簡単そうだ.片栗粉などで水に粘性を加えると面白くなるとのことで,理工系大学の学園祭の出し物になりそう.でも,下の動画の最後の方はかなり気色悪い.

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MBT 補修

2015-05-03 10:11:06 | エトセト等


高級歩行靴 MBT.「クッション部分まで摩耗が進まないうちに修理にお持ちください」と買うときに言われたのを思い出してショップにいったところ「ソール張り替え修理につきましては2015 年 3 月末日をもって受け付け終了とさせていただきました」との対応.「公約違反じゃねーか」と,女店員に毒づきたいところであったが,しかし不満そうな顔をみた彼女が,正式?に修理できたとしても高かったですよ,この程度の摩耗ならまだまだご自分で補修できますよ...といろいろ教えてくれた.

具体的な補修方法が,http://blog.goo.ne.jp/mbtchome/e/292b11edfac0d78c790e53b06114f435にアップされていた.ハンズで約 1400 ドル?を投じて「シューグー」を求め,補修した結果がこの写真.ちょっと不細工.ウェブには乾燥後整形せよとあるが,どうせ足の裏のことだし,歩いているうちに出っ張った部分はすり減るに決まっているという理論を立て,このまま行くことにした.

補修剤はまだまだ多量に残っているので,つぎは Mephisto をいじくる予定.
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reading

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