路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【統一地方選】:自民、維新の勢い警戒 前半戦、補選に波及も

2023-04-04 08:15:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【統一地方選】:自民、維新の勢い警戒 前半戦、補選に波及も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【統一地方選】:自民、維新の勢い警戒 前半戦、補選に波及も

 9日投開票の統一地方選前半戦で、自民党が日本維新の会の戦いぶりを警戒している。<button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38"></button><button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="38">自民党役員会に向かう岸田文雄首相(中央)=3日午後、東京・永田町の同党本部</button>

自民党役員会に向かう岸田文雄首相(中央)=3日午後、東京・永田町の同党本部

 維新が地盤とする大阪の府知事・市長選だけでなく、隣接する奈良の知事選でも優勢との見方が浮上。23日には和歌山で衆院補欠選挙の投開票があり、維新の勢いが波及しかねないとの危機感からだ。

 奈良知事選は、自民県連推薦の元総務官僚、5期目を目指す現職、維新公認の元同県生駒市長が「三つどもえ」の戦いを繰り広げる。週末に一部報道機関の情勢調査で「維新一歩先行」と伝えられ、自民内では「勢いを付けると危険だ」(党関係者)と衝撃が走った。

 背景には、自民が候補者調整に失敗したことがある。現職がまだ去就を明確にしない段階で、県連は会長・高市早苗経済安全保障担当相の総務相時代に秘書官を務めていた元総務官僚を擁立。「保守分裂」を招いた。維新幹部は「奈良は大阪と親和性が高く、チャンスは大きい」と「漁夫の利」を狙う。

 自民が危惧するのは、奈良知事選の結果が続く衆院和歌山1区補選に影響することだ。

 和歌山補選で、自民は元衆院議員、維新は和歌山市議をそれぞれ擁立。自民内には、候補者調整のもつれから「一枚岩になり切れていない」と結束を不安視する声が漏れる。対する維新は「奈良で勝ったら必然的に和歌山も追い風になる」(幹部)と手応えを口にする。

 統一地方選や衆参補選を巡り、岸田文雄首相(自民党総裁)は3日の役員会で「一致結束して勝ち抜きたい」と強調。一方、維新の馬場伸幸代表は松山市の街頭演説で「防衛費や少子化対策で次の世代にツケを回すのが今の政府・自民党だ」と対決姿勢を鮮明にした。 

 元稿:時事通信社 JIJI.com 政治 【政局・選挙・春の統一地方選挙】  2023年04月04日  07:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.02.17】:前代未聞!経済産業省の出先が開示文書の対面説明を拒否|説明責任「ございません」

2023-04-04 05:25:10 | 【脱原発・脱炭素・再生エネ・天然ガス・地熱・メタンハイグレード・EV・水素社会】

【HUNTER2023.02.17】:前代未聞!経済産業省の出先が開示文書の対面説明を拒否|説明責任「ございません」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.02.17】:前代未聞!経済産業省の出先が開示文書の対面説明を拒否|説明責任「ございません」

 2016年、防衛省が、保存されていた自衛隊南スーダン派遣隊の日報を「廃棄した」として非開示にしていたことが発覚。その後、森友学園問題で財務省が決裁文書を改ざんしていたことや、加計学園問題を巡る文部科学省の文書隠蔽などが相次いで露見する。

 8年続いた安倍晋三政権下、情報公開への信頼性は地に落ち、国は厳しい批判に晒された。背景にあったのは「権力」への忖度。さすがに傲慢な霞が関も懲りただろうと思っていたが、官僚の劣化はより深刻な状況となっている。

 ハンターが情報公開請求した経済産業省九州経済産業局が、開示された文書の対面説明を拒否。「(説明責任は)ございません」と言い切った。

 ■形を変えた隠蔽

 ハンターは昨年10月、経済産業省九州経済産業局に、福岡県内で整備が進む発電所の申請書類を開示請求した。同局エネルギー対策課は申請者の意見を確認するとして開示決定期限を1カ月延長。実際に開示・非開示の決定がなされたのは12月15日だった。

 手数料支払いなどの手続きを経て、請求した文書が送られてきたのは今年の1月。発電所が建設されている自治体から入手した関連文書などと合わせ精査しながら地元への取材を進めていたが、そこで、九州経済産業局の開示文書にいくつかの疑問が生じる。

 同局の担当課に説明を求めるというのは当然の流れで、ハンターの記者はアポイントをとるため、資源エネルギー環境部エネルギー対策課(以下、「エネ課」)に連絡した。開示の実施やその後の説明に「対面」が必要となった場合、調整して日時を決めるのは国も地方自治体も同じ。新型コロナの感染対策が緩和された現在、対面での説明を拒否する役所などない。ところが、対応した課長補佐は……。

――先日開示された文書について、説明してもらいたいのですが。
エネ課:はい、どの文書でしょ。

――そちらに伺ってからじゃないとわからないと思います。
エネ課:ええと、伺うというのは?

――そちらに。
エネ課:はい?

――文書を確認しながら、尋ねたいことがあります。
エネ課:すみません。それはですね、お受けしていないんですよ。

― え?情報開示のときには説明を受けますよね?それができないんですか?
エネ課:ええ、そうですね。文書として、その開示の方法をお示ししているだけで。そこでご説明、中身のご説明までは致しておりません。

――開示文書について、国は説明しませんか?
エネ課:いいえ。ですから、えー、今、あのー、えっとお出し、紙でお出してるものがございますよね……。

――出して終わりですか?
エネ課:あの、こういった形で、あのー、文書をお出ししている、ということになります。

――出された文書についての説明責任はないんですか
エネ課:ええ。ございません。そこまではいたしておりません。

――え?
エネ課:開示を決定して、通知をして、それを基に、申出を受けて、で、文書をお出ししている、というとこになりますね。

――その文書については、問い合わせは受けないんですか?
エネ課:えー、その内容によります。ですから、今お電話で。

――国に何度も情報公開かけてきました。窓口に行って、開示を受ける場合があるじゃないですか?
エネ課:窓口で開示を受けるというのはどういう?

――郵送ではなくて、ということですよ。
エネ課:はい。

――その場合は、文書を受け取る時に『これはどういうことですかね』と聞いて、説明を受けます。今までそうしてきましたけど。
エネ課:ですから、それは内容によりますね。そのすぐお答えできることもあれば、あのその場でお答えできないこともございまして。

――もちろんもちろん。『今わからないから、あとで電話しましょう』みたいな形はあまりますが、対面の説明を拒否されたことはないですよ。
エネ課:拒否はしておりません。ですので、あのー、先日お出しした文書に対して、今、私も手元に紙を持っておりますので。ファイル持っておりますので、あの、一緒に確認しながら、あのー、今お聞きすることは可能です。

――そちらに行って、説明を受けることはできないんですか?
エネ課:そうですね、それは、すみません、しておりません。

――取材という形で伺えばいいですかね?
エネ課:うーん、そういった形ででもですね。

――私ども、ニュースサイトハンターと申しますけど、そういう態度取られるんだったら、きちんとやらせてもらいますよ。これは説明責任の放棄じゃないですか。
エネ課:いえいえ、あの……。

― じゃあ、窓口で開示したときはどうしてるんですか?
エネ課:まあ、あの、その通り、お示しいたします。

――あなた国の情報公開法知ってますか?
エネ課:はい。

――開示した文書については説明責任があるんですよ。
エネ課:ですが、それは内容によります。

――だから、分からないことまで答えろとは言っていない。子供じゃないんだから。
エネ課:はい。

――開示した文書の説明を電話以外は受け付けてはいないとか、初めて聞きました。
エネ課:ああ、そうですか。

 説明責任は「ございません」、対面での説明は「しておりません」と断言するエネルギー対策課の課長補佐。20年以上、国や地方の情報公開と向き合ってきたが、開示された文書の対面での説明を拒否されたのは初めてだ。しかもこの課長補佐、「説明責任」を否定するのだから開いた口が塞がらない。国民をなめているのか、ただの無知なのか――。いずれにせよ、情報公開に不慣れな人なら、国の役人の言葉に騙されてしまうだろう。これは、形を変えた隠蔽だ。

 この後、ハンターの記者が経済産業省で情報公開を統括する大臣官房情報公開推進室に抗議したことで九州経済産業局は態度を一変させ対面説明に応じるのだが、異常な対応の裏には、やはり「本物の隠蔽」があった。対面説明拒否は、その点に触れられるのを避けたかった九州経済産業局の、意図的な行為だった可能性が高い。(以下、次稿)

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【行政ニュース・経済産業省九州経済産業局が、開示された文書の対面説明を拒否】  2023年02月17日  05:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.03.17】:「ヤジが迷惑なら安倍政治は大迷惑」|国賠二審が終結、判決は6月下旬

2023-04-04 05:24:40 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【HUNTER2023.03.17】:「ヤジが迷惑なら安倍政治は大迷惑」|国賠二審が終結、判決は6月下旬

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.03.17】:「ヤジが迷惑なら安倍政治は大迷惑」|国賠二審が終結、判決は6月下旬 

 札幌で発生から3年半が過ぎた首相演説ヤジ排除事件で、排除被害に遭った市民らが北海道警察に損害賠償を求めた裁判の控訴審が3月7日、札幌高等裁判所(大竹優子裁判長)で結審した。事実審としては最後の場となる法廷では一審原告(被控訴人)らが改めて意見陳述に立ち、警察に侵害された表現の自由の重要性を訴えた。

 ■ヤジ排除を違法と断じた一審判決

 「現場の警察官は『ヤジを飛ばすことはほかの人にとって迷惑』と繰り返し主張していただけで、周囲との具体的なトラブル発生の可能性や、ましてや私が自民党支持者による攻撃の標的となるなどといった話は一つもありませんでした。ある警察官などは『大声にびっくりして死んじゃう人がいたらどうするの』などと軽口さえ叩いていたほどです」

 大杉雅栄さん(35)の陳述に、満席の傍聴席から笑いが起こる。語られたのは、2019年7月に札幌市で起きた出来事。大杉さんら複数の市民が当時の安倍晋三総理大臣の選挙演説に「やめろ」などとヤジを飛ばし、あるいは批判的なプラカードを掲げ、大勢の警察官たちに“排除”された事件だ。

 犯罪行為が疑われていない市民の行動を実力で制限した対応について、理由を問われた地元の北海道警察は7カ月間にわたって「事実確認中」と繰り返した挙げ句、翌年2月の議会答弁で「警察官職執行法に基づく措置だった」と弁明した。安倍氏の演説現場では大杉さんらと与党支持者たちとの間でトラブルが起きるおそれがあったといい、このため警察官らが警職法4条に基づいてヤジやプラカードの主たちを「避難」させ、あるいは同5条に基づいて「制止」したのだという。

 当事者らがこの説明に納得できるはずもなく、大杉さんらは現場の警察官らを特別公務員暴行陵虐などで札幌地方検察庁に告訴する。だが同地検は「罪とならず」あるいは「嫌疑なし」として告訴事件すべてで不起訴処分を決定。これを受けた札幌地裁刑事部への付審判請求(刑事裁判の求め)も却下され、さらに検察審査会への審査申し立ても奏功しなかった。

 唯一、排除行為を違法と断じる判断が示されたのが、大杉さんらが札幌地裁民事部に提起した国家賠償請求訴訟。昨年3月の一審判決では先の警職法を引き合いに出した道警の主張が一蹴され、原告側全面勝訴の結果となった。同地裁(廣瀬孝裁判長)は当時のヤジが「政治的な表現」だったと認め、判決で次のように説いている。

 《原告らはいずれも「安倍やめろ」「増税反対」などと声を上げていたところ、これらはその対象を呼び捨てにするなど、いささか上品さに欠けるきらいはあるものの、いずれも公共的・政治的事項に関する表現行為であることは論を俟たない》

 地裁はさらに、その表現行為を実力で止めた警察官の対応について「(ヤジが)演説の場にそぐわないものとして判断したことはあきらか」と指摘、「(排除行為は)表現の自由を制限したもの」と断定するに到る。

■噴飯ものの警察側立証、控訴審判決は6月

 これを不服とした北海道警察はただちに控訴、争いは札幌高裁に持ち込まれ、昨年12月に1回目の口頭弁論が設けられたところだった。本サイト既報の通り、控訴人(一審被告)の道警は「もしもヤジ排除をしなかったら起きていたかもしれない事件」を想定した動画を複数制作して証拠提出するなど、一審原告側の想像を超える立証活動で関係者らを抱腹させることになる。

 冒頭に引いた大杉雅栄さんの発言は、これに続く控訴審第2回弁論での陳述だ。ヤジ排除当日を振り返ったその語りからもわかる通り、当時の警察官は警職法には一言も触れず、ただ「迷惑」と繰り返していただけだった。これを証言した大杉さんは「安倍氏こそ『大迷惑』だ」と指摘、陳述を次のように続けた。

 「NHKの経営委員や内閣法制局、検察庁などの人事に強引に介入したこと、憲法違反が疑われるさまざまな法案をいくつも強行採決したこと、国会での審議や手続きをないがしろにしたこと、知人友人への便宜として行政の決定を捻じ曲げたこと、公文書を改竄させたこと、統計を偽装したこと……。こうした強制的で独善的な政治決定は、法治国家の基盤をも破壊する深刻なものですが、あえて言うならば『大迷惑』だと私は考えます」

 続いて陳述に立ったもう1人の一審原告――「増税反対」と叫んで複数の警察官に長時間つきまとわれるなどの被害を受けた桃井希生さん(27)は、先の地裁判決を「(排除行為で)失っていた社会への安心感を少し取り戻した」と評価し、昨年7月に岸田文雄・現首相の街頭演説に出かけた時の体験を語った。桃井さんはその日、演説会場に「ヤジも言えない社会ポイズン」と書いたプラカードを持参、岸田氏に向けて掲げ続けたという。

 「少しして、私の横にいた2人組もプラカードを掲げていることに気がつきました。レインボー柄の服やアクセサリーを身につけていて、LGBTQの権利を主張しているのだとすぐにわかりました。プラカードには『くだばれ!伝統的家族観』などと書かれています。当時、自民党議員の会合で神道政治連盟が作成したLGBTQへの差別的な冊子が配られたことがあきらかになり、大きく問題化されていました」

 見知らぬ2人の行動に、桃井さんは「自分たちを差別する政党の支持者たちの中でプラカードを掲げることにはどれだけ勇気が要るか」と感服、表現の自由の意義を再確認することになる。

 「ヤジひとつ飛ばしたところで、すぐに政権を交代させたり不合理な政策をやめさせたりすることはできません。しかし一つの声、1枚のプラカードは、それだけで、強固に見える現状の絶対性を揺るがすことができます。今の社会の形は絶対的なものではありません。私たちの力で変えることができる。声は、それを聴いた誰かにも『私たちには社会を変える力がある』ということを伝えるのです」

 そして、その声を排除する行為を強く批判し、真っ当な司法判断を求めて陳述を締め括った。

 「ヤジ排除事件の日、道警は大杉さんや私を排除することで『声を上げたらこんな目に遭うぞ』というメッセージを社会に伝えました。司法には道警の行為の違憲性を認める判決を期待します」

 排除事件から3年半が過ぎ、当時の道警本部長・山岸直人氏はすでに警察を退職、安倍晋三元首相は昨年7月の銃撃事件で帰らぬ人となった。弁論後の会見(*下の写真)でこの間の世論の変化について問われた桃井さんは「冷笑的な人は一定数いるが、そうではない人たちが『排除はおかしい』と言ってくれるようになった」と実感を語り、同じく大杉さんも「声を上げることのハードルは下がった。決して悲観はしていない」と話した。

 控訴審は同日の弁論で終結。仮にこの判決後、控訴人・被控訴人のいずれかが上告を申し立てしたとしても、最高裁では憲法判断が行なわれることになるため、事実審としては一審原告らの意見陳述が最後の機会となった。二審判決は6月22日午後、札幌高裁で言い渡される。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・札幌で発生から3年半が過ぎた首相演説ヤジ排除事件の裁判の控訴審】  2023年03月17日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2022.11.28】:声を上げることの意義、再確認 |ヤジ排除訴訟結審前に関係者ら講演

2023-04-04 05:24:30 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【HUNTER2022.11.28】:声を上げることの意義、再確認 |ヤジ排除訴訟結審前に関係者ら講演

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2022.11.28】:声を上げることの意義、再確認 |ヤジ排除訴訟結審前に関係者ら講演 

 札幌高裁で国家賠償請求訴訟の控訴審が争われている首相演説ヤジ排除事件で11月中旬、同訴訟の当事者などが北海道内各地で講演し、権力監視の意義や表現の自由の大切さなどを訴えた。国賠控訴審では12月下旬にも警察官の証人尋問を迎えることになっており、関係者らは改めて一般市民の関心の高まりに期待している。

◇   ◇   ◇

 11月19日に『民主主義とは何か、権力とは何か』をテーマに苫小牧市で講演を行なったのは、地元民放・北海道放送(HBC)報道部の山﨑裕侍デスク(51)と長沢祐記者(29)。同局は2019年7月の排除事件発生後から精力的に取材を続けており、これまでに2本のドキュメンタリー番組を制作したほか(うち1本がYouTubeで全篇視聴可能 )、この11月には取材成果をまとめた書籍『ヤジと民主主義』を出版するに到っている。講演では「おかしいことをおかしい」と言い続けることの意義を訴え、一連の取材を通じて得られた成果などを報告した。

 「道警記者クラブの一員として警察を監視する責任があった」と語るのは、デスクの山﨑さん。いわゆる「特落ち」など警察からの制裁を覚悟しつつ、記者たちには「名誉の特落ち」と言い聞かせて積極的な取材を促していたという。おもに現場取材にあたった長沢記者は、元道警幹部の故・原田宏二さんへのインタビューを振り返り、警察の排除行為が多くのテレビカメラの前で行なわれたことを指摘する原田さんの「あなたたちは無視された」という言葉に大きなショックを受けたと明かした。これまで取材を継続してきたのは「報じ続けることの大切さ」を実感したためだという。

 「道警は排除事件後7カ月間にわたって『事実確認中』と繰り返し、回答を引き延ばし続けました。世間の関心が薄れることを狙っていたのだと思います。記者としては、少しでも情報を出し続けることで市民に関心を持続させてもらう必要があった。国賠はどういう結果になっても最高裁まで行くと思うので、引き続き追っていきたいと思っています」(長沢記者)

 当日は地元市民など約40人が足を運び、取材報告に耳を傾けた。主催した「戦争に反対する市民行動・苫小牧会議」の川上一さん(70)は「民主主義は『おかしいことはおかしい』と言うのが原則。現場からの報告はたいへん参考になった」と、改めて国賠訴訟の行方などに関心を深くしていた。

 翌20日は国賠原告の大杉雅栄さん(34)が道南の七飯町に招かれ、約20人の参加者を前に当事者としてこれまでの闘いを振り返った。

 札幌地裁の国賠一審では、訴訟を指揮した廣瀬孝裁判長(当時)が「立証責任は被告(道警)側にある」と明言している。これを受けた道警の立証活動がいかに破綻していたかを示す例として、ヤフーコメントの証拠提出があった経緯などを大杉さんが明かすと、参加者から大きな笑いが漏れた。一審判決は原告側の実質全面勝訴に終わったが「排除方針を決めた当日の指揮命令系統などがまったく明かされなかったことは残念」と大杉さん。道警は排除方針について、裁判前から一貫して「現場の警察官の判断」と主張していたが、大杉さんはこれを「あり得ない」と断言する。

 「映像を観ればわかりますが、ぼくを取り囲んだ20人ぐらいの警察官がみんなインカムをつけて、何か指示を聞いているんです。ただ、それがどこからの指示なのかはわからず、裁判でもあきらかにできませんでした」

 また本年7月の安倍晋三元首相銃撃事件後、一部メディアや地元議員などが「要人警護の萎縮」を批判し始めた言動について、大杉さんは「札幌の判決で現場が萎縮するのはあり得ない」と指摘、安倍氏の街宣車に背後から走り寄った大杉さんを警察官が止めた行為を「適法」とした地裁判断などを示し「一審判決と警備の不備は関係ないという事実がきちんと理解されていない」と訴えた。

 講演を企画した「ななえ九条の会」事務局長の山﨑勇さん(70)は「ヤジ国賠の一審判決はこれまでの民事裁判の中でも断トツの画期的な判決」と地裁判決を称讃、「これを支持する声を裁判所に届けるべきでは」と参加者たちに呼びかけていた。

 大杉さんとHBC報道部の講演、両方に足を運んだ東京都の50歳代男性は「同じ事件でも異なる視点からの報告を聴くことで問題を多面的に捉えることができ、理解が深まった」と話し、「安倍氏の事件後、大杉さんら原告の身の安全を心配していたが、元気そうでよかった」と安心した様子だった。

 札幌高裁で弁論準備手続きが進んでいたヤジ国賠訴訟の控訴審は12月22日午後に初弁論を迎え、警察官1人の証人尋問が行なわれる。審理は来年3月7日の第2回弁論で終結し、年度明けにも二審判決に到る見込みだ。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【行政ニュース・札幌高裁で国家賠償請求訴訟の控訴審が争われている首相演説ヤジ排除事件】  2022年11月28日  11:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【HUNTER2022.10.13】:ヤジ訴訟、控訴審でも証人尋問|裁判所は審理妨害など警戒か

2023-04-04 05:24:20 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【HUNTER2022.10.13】:ヤジ訴訟、控訴審でも証人尋問|裁判所は審理妨害など警戒か

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2022.10.13】:ヤジ訴訟、控訴審でも証人尋問|裁判所は審理妨害など警戒か 

 2019年7月に札幌市で起きた安倍晋三首相演説ヤジ排除事件で、排除被害者2人が地元警察を訴えた裁判の控訴審口頭弁論期日が決まり、12月下旬に警察官1人の証人尋問が行なわれることになった。

 一審被告の北海道警察は「安倍やめろ」と叫んだ男性に暴行をはたらいた与党関係者など数人を証人申請していたが、裁判所はこれらを却下する方針という。裁判は年度内にも結審、二審判決の言い渡しは来年4月以降になりそうだ。

◇   ◇   ◇

 道警に損害賠償を求める訴えを起こしたのは、前々回の参議院議員選挙で応援演説に立った安倍晋三総理大臣(当時)に「やめろ」などとヤジを飛ばして演説現場から排除された札幌市の大杉雅栄さん(34)と、同じく「増税反対」などと叫んで警察官に長時間つきまとわれるなどした同市の桃井希生さん。2019年12月に提起された裁判は本年3月に一審判決に到り、札幌地裁(廣瀬孝裁判長)が警察官らの排除行為の違法性を指摘して被告の道警に賠償を命じる判決を言い渡している。実質全面敗訴した道警は翌4月に控訴を申し立て、争いが上級審に持ちこまれていたところだった。

 控訴審では現時点で口頭弁論が設けられていないが、10月4日に札幌高裁(大竹優子裁判長)で非公開の進行協議があり、12月22日午後に証人1人の尋問が行なわれることが決まった。証言台に立ことになるのは、先の桃井さんにつきまとい続けた女性警察官の1人。同警察官はもともと一審で証人採用されていたところ、私的な事情で出廷を果たせなかった経緯がある。二審での採用はこれを考慮した結果とみられ、改めて尋問に臨むのは同警察官1人となる。

 控訴人(一審被告)の道警は今回の控訴にあたって新たな証拠を提出、演説現場にいた与党関係者の男が一審原告の大杉さんに暴行をはたらく場面を捉えた映像を示し、当時の現場が「危険な状態」にあったことを改めて主張している( 既報)。排除行為の根拠としている警察官職務執行法の適用の正当性を示すためとみられ、道警はこの暴行者を含む複数の与党関係者や警察官らを証人申請した。これを受けた裁判所は先の暴行映像を証拠採用しつつ、尋問については「映像を観れば足りる」と、先の女性警察官1人を除いて証人申請をことごとく却下する方針を示したという。公開法廷での証拠調べは、事実上1人の尋問のみとなる見込みだ。

 当初から早期の控訴棄却を求めていた一審原告らは「尋問で判決が延びるのは少し残念だが、警察官が何を話すのかには興味がある」と話す。

 進行協議では道警の証人申請から「一定の印象操作」の狙いを感じとったといい、「道警はとにかく、与党関係者たちに私たちの“印象”を語らせたがっていたが、それは裁判の本質とは関係ない」と指摘する。

 進行協議の場では裁判官からたびたび「警備の必要性はないか」と問われ、道警が完敗した一審判決を快く思わない人たちによる審理妨害を裁判所が警戒している様子が窺われたという。とりわけ本年7月の安倍元首相殺害事件以降、裁判所には一審判決への苦情や抗議、脅迫などの声が寄せられている可能性があり、これについては現在、筆者が札幌地裁へ公文書開示請求を行ない、苦情などを受理した記録の開示を申し入れているところだ。

 なお、同旨の苦情は一方の当事者である道警に数多く届いていることがすでにわかっており、その数はヤジ排除当日から昨年7月までの2年間で900件を超えている( 既報)。筆者はこれについても改めて安倍氏殺害事件後の記録を開示請求しているところで、早ければ今月中にもその概要があきらかになる見込みだ。

 ヤジ排除訴訟の控訴審は12月の尋問を経て来年3月7日午前の次々回弁論で結審、年度を跨いで高裁判決が言い渡されることになる。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・裁判・2019年7月に札幌市で起きた安倍晋三首相演説ヤジ排除事件】  2022年10月11日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2022.03.25】:【速報】ヤジ排除国賠で原告全面勝訴|争点にない「表現の自由侵害」にも踏み込む

2023-04-04 05:24:10 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【HUNTER2022.03.25】:【速報】ヤジ排除国賠で原告全面勝訴|争点にない「表現の自由侵害」にも踏み込む

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2022.03.25】:【速報】ヤジ排除国賠で原告全面勝訴|争点にない「表現の自由侵害」にも踏み込む 

 安倍晋三元首相に「やめろ」などどヤジを飛ばして排除された人たちが地元警察を訴えた裁判が25日午前、一審判決に至り、札幌地裁の廣瀬孝裁判長が被告の北海道警察に計88万円の損害賠償を命じる判決を言い渡した。

◇  ◇  ◇

 判決で廣瀬裁判長は、道警が主張していた「警察官職務執行法を適用する要件」をことごとく否定、排除の現場では警職法対応が必要なトラブルなどは起きていなかったと指摘、仮にトラブルが起こるおそれがあったとしても「警告する」「割って入る」などの対応で足りるとした。

 原告らが主張していた「表現の自由」については、改めて「不可欠の基本的人権」とし、「呼び捨てはいささか品位に欠けるが」と原告の苦笑を招きつつ、その自由が認められることは論を俟たないと明言した。

 「虚心坦懐に証拠調べに臨んだが、動画や証人尋問で(道警の主張は)続々と崩れていった」と指摘した際には、傍聴席が笑いに包まれた。

 廣瀬判事はさらに、市井の声に「ヤジは選挙の自由妨害」なる誤解があることを引き合いに出し、「被告ですら選挙違反は主張していない」と強調、ヤジが選挙妨害にあたらないとの考えを表明した。言い渡しを終えて法廷を後にした裁判長の背には、傍聴席と原告席から大きな拍手が寄せられた。

 判決後、原告の大杉雅栄さん(34)は「争点ではなかった『表現の自由』にも触れてくれた素晴らしい判決」と評価、同じく桃井希生さん(26)は「これでもかというぐらい主張を認めてくれて、不安になるほど。道警は控訴しないで欲しい」と話した。(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【社会ニュース・安倍晋三元首相に「やめろ」などどヤジを飛ばして排除された人たちが地元警察を訴えた裁判】  2022年03月25日  12:40:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER・2021.03.25】:ヤジ排除「不起訴相当」の札幌検審 情報隠しの“言い訳”

2023-04-04 05:24:00 | 【裁判(最高裁・高裁・地裁、裁判員制度・控訴・冤罪・再審請求、刑法39条】

【HUNTER】:ヤジ排除「不起訴相当」の札幌検審 情報隠しの“言い訳”

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER】:ヤジ排除「不起訴相当」の札幌検審 情報隠しの“言い訳” 

 一昨年7月に北海道・札幌で起きた「首相演説ヤジ排除事件」をめぐり、現場の警察官らの不起訴処分を「相当」と議決した札幌検察審査会が、同事件の審査に関わる公文書の存否を明かさなかった判断について、改めて「相当」と主張していることがわかった。筆者の審査請求(苦情申出)への反論として3月12日付で作成されたもので、これを受けた第三者機関「検察審査会情報公開・個人情報保護審査委員会」は近く、検審の不開示決定の妥当性について調査・審議に入ることになる。

 ■警察の暴走を追認した札幌検審

 ヤジ排除事件は2019年7月に発生。参議院議員選挙の応援演説で札幌を訪れていた安倍晋三・前総理大臣に「やめろ」などと叫んで演説現場から“排除”された札幌市の大杉雅栄さん(33)は、排除にあたった警察官らの特別公務員暴行陵虐などを問い、同年12月に地元の札幌地方検察庁へ告訴状を提出した。これを受理した札幌地検はしかし、当時の排除行為すべてについて「罪とならず」と判断、告訴された警察官全員を不起訴処分とし、昨年2月に同処分を発表している。

 大杉さんが北海道警察を訴えた国家賠償請求訴訟の代理人らは、この処分を「検察が警察と協議した上で違法行為を追認したことが疑われる」と強く批判、弁護団のサイトに掲載した抗議文で「恥を知れ」と痛罵した。当時の札幌地検は筆者の取材に「捜査の具体的な内容にかかわることは回答を差し控える」と対応を拒否。警察との“すり合わせ”を疑う声に対しては「調整などはしていない」と答えていた。

 告訴人の大杉さんがこれを不服とし、不起訴処分の妥当性を審査する札幌検察審査会に審査を申し立てたのは、昨年4月のこと。申し立てを受けた札幌検審は約半年後の同年10月、検察の処分を是とする「不起訴相当」の議決に到り、大杉さんの衣服や身体を掴んで引きずり回した警察官の行為を「不当とは言えない」と言い切った。告訴人の大杉さんはこれに「警察の作文みたいでムカつく」と率直な不満を述べた上で、審査が公平に行なわれたかどうかを検証する手段がないことを指摘、検審の制度が「ブラックボックス」になっていると批判した。

 ■検審の情報公開は有名無実

 大杉さんの疑問に共感した筆者は本年1月、札幌検審に対して情報開示請求を行ない、申立事件の審査に伴って作成・取得された公文書の開示を求めた。ところが検審は同2月、文書が存在するかどうか自体を明かさないとの決定に到り(存否応答拒否)、一切の情報開示を拒む姿勢を示していた。一般の行政機関では考えられない扱いで、およそ情報公開制度を設ける意味がない面妖な決定といえる。

 検審の情報公開には、審査請求(苦情申出)の制度がある。筆者はこれを利用して同月、検審情報公開・個人情報保護審査委員会に審査を申し立て、札幌検審の不開示決定について不服を申し立てた。3月になって検審が同委へ寄せた「理由説明書」は、この審査請求に対する反論が綴られたものだ。同書で札幌検審は、審査の過程があきらかになると「無用の批判や詮索を招き」「自由闊達な審査活動が阻害される」などと主張。当初の不開示決定を正当化する理屈を弄している。

 大杉雅栄さんはこの主張に「よくわからない説明」と呆れ、検審の閉鎖性をいっそう実感することになった。いかにも「批判」や「詮索」を一切許さず、外部からの監視・検証を一切認めない公的機関など、法治国家ではあり得ないと言ってよい。

 審査請求は3月15日付で審査委へ諮問(第三者としての意見伺い)され、近く審議が始まることになる。結論が出る時期は不明だが、これまでの実績をみる限りでは、早ければ半年間ほどで答申に到る可能性がある。

 ■苦情申出書と検審の反論を全文公開

 諮問を機に、筆者の苦情申出と札幌検審の反論、それぞれの全文を以下に採録し、読者諸氏の評価を請うこととしたい(いずれも原文ママ)。

【筆者の苦情申出】2021年2月17日付

本件申出にかかる決定(札幌検察審査会が令和3年2月1日付で通知した検察審査会行政文書不開示決定)は不当で、当該検察審査会行政文書は一部開示されるべきです。

札幌検察審査会は上の決定の理由を「文書の存否を答えることはできない」としていますが、文書の存否をあきらかにした上で、不開示情報を除いた箇所を部分的に開示することは、充分に可能です。

上の「理由」に謂う不開示情報は、「個人識別情報(行政機関情報公開法第5条第1号に相当)」及び「公にすることにより検察審査会議の適正な遂行に支障を及ぼすおそれのある情報(行政機関情報公開法第5条第6号に相当)」である由ですが、申出にかかる文書の存否を答えること自体がそれらの情報を開示することになるとは、常識的に考えて到底あり得ません。

あまつさえ前者(個人識別情報)については、添付資料にあるように、もとの審査事件((申立)第5~11号)の申立人自身が主要報道機関の取材に応じて自らの素姓をある程度明かしており、さらに同人及び同人の代理人が同事件の議決に強い疑問を呈し、また適切な情報の開示を求めているところです。守られるべき個人識別情報の当事者自身が顔貌を晒した上で議決にかかる情報の開示を求めており、また被申立人たる警察官の氏名などもすでに札幌地方裁判所によって公開され(札幌地裁 令和2年(つ)第1号事件の決定)、同人らの顔貌も主要報道機関により繰り返し発信されていることから、それらについても秘匿する意味がなく、当該文書は最大限可能な範囲で開示されなくてはなりません。これは平成30年12月25日付『検察審査会行政文書の開示に関する事務の基本的取扱いについて』の「第5 公益上の理由により開示を行う場合」にあたることを申し添えておきます。

また後者(検察審査会議の適正な遂行に支障を及ぼすおそれのある情報)については「支障」の定義が曖昧で、原決定の判断が恣意的に過ぎると指摘せざるを得ません。

検察審査会が作成・取得する情報は、すべて国民の財産です。もとより開示が大前提の公文書を一部でも不開示とするには、相応の合理的な理由を伴わなくてはならない筈です。充分な検討を経ず、徒らにすべてを不開示とすることは甚だ不適当と言わざるを得ないところ、文書の存否さえも明かさないなどという判断は決してあってはなりません。行政機関の公文書で一般的に「存否応答拒否」となる事案は、たとえば性犯罪の被害者を特定し得る捜査機関の簿冊など、極めて個人の機微に関わる記録に限定されます。刑事事件の被疑者や被害者などの個人識別情報を含む公文書の多くが問題なく開示されるのはもちろんのこと、司法府たる裁判所も日常的に多くの個人識別情報を含む対審を公開し、また第三者による裁判記録の閲覧・謄写を認めています。本件申出にかかる検察審査会行政文書がそれらの情報を上回って秘匿されるべき特殊な情報を含んでいるとは、およそ考えられません。またそのような情報が含まれていたとしても、一部開示はできる筈です。

以上の通り原決定には合理的な理由がないので、苦情を申し出る次第です。

附記…原決定の通知に際し、苦情の申出の教示がありませんでした(通知書のみが郵送されてきました)。これは行政不服審査法違反にあたるので(同法第82条)、この別紙をもって抗議します。

 

【札幌検審の反論】2021年3月12日付

1 開示申出人が開示を求める文書(以下「本件開示申出文書」という。)は、特定日において特定の議決があった特定事件番号の審査事件に関する、申立受理から議決までの間に作成又は取得された検察審査会行政文書すべてである。

事件番号で特定された審査事件が特定日に特定の議決の内容によって終局したという事実の有無に係る情報は、被疑者又は審査申立人に関する個人識別情報(行政機関情報公開法(以下「法」という。)第5条第1号)に相当する。また、同事件が特定の議決日に終局したという事実の有無に係る情報は、仮に同事実が存在する場合には、受理日等に関する情報を照合するなどして、特定の審査事件の審査期間を推測され、その長短により無用の批判や詮索を招き、審査会議における自由闊達な審査活動が阻害されるおそれがあるから、公にすることにより検察審査会議の適正な遂行に支障が生ずるおそれがある情報(法第5条第6号)に相当する。

したがって、本件開示申出文書の存否を答えると、法第5条第1号及び同第6号に規定する情報に相当する不開示情報を開示することとなる。

2 なお、苦情申出人は、個人識別情報について、報道機関による報道をもって秘匿する意味がない旨を主張しているが、報道については、報道機関の責任においてなされるものであって、そのことをもって、当該情報が法第5条第1号ただし書イに定める情報に相当するとはいえない。

また、議決の要旨の掲示(検察審査会法第40条)をもって、当該情報が法第5条第1号ただし書イに定める情報に相当するともいえない(令和2年度(検審情)答申第1号参照)。

おって、本件開示申出文書は、平成30年12月25日付け全検察審査会申合せ「検察審査会行政文書の開示に関する事務の基本的取扱いについて」記第4に定める公益上の理由による裁量的開示を行うべきものには当たらない。

3 よって、本件開示申出文書について、その存否を明らかにしないで不開示とした原判断は相当である。

 

(小笠原淳)

【小笠原 淳 (おがさわら・じゅん)】
ライター。1968年11月生まれ。99年「札幌タイムス」記者。2005年から月刊誌「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に、地元・北海道警察の未発表不祥事を掘り起こした『見えない不祥事――北海道の警察官は、ひき逃げしてもクビにならない』(リーダーズノート出版)がある。札幌市在住。
北方ジャーナル→こちらから

  元稿:HUNTER 主要ニュース 社会 【話題・裁判・北海道警】  2021年03月25日  08:30:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【記者ノート】:暴論が起こる今こそ「集団自決」の実態を

2023-04-04 00:02:50 | 【超高齢化・過疎・孤立・終活・認知症・サ高住問題・人口急減・消滅性自治体】

【記者ノート】:暴論が起こる今こそ「集団自決」の実態を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【記者ノート】:暴論が起こる今こそ「集団自決」の実態を

 沖縄戦の惨禍を象徴する「集団自決」(強制集団死)の記述で、2024年度から使用する小学校6年生向けの社会教科書に、日本軍の「命令(軍命)」「関与」の言及が見送られた。軍関与に触れなかった理由として挙げられたのは、子どもたちの「発達段階」。「学習するにはまだ早い」という訳だ。では成長に伴って学びの機会はやってくるのか。答えは否だ。

安里 洋輔(東京報道グループ)

 2007年の高校歴史教科書検定で「集団自決」(強制集団死)の日本軍強制の記述が削除・修正されて以降、高校生が悲劇の背景にあった史実を知る機会は失われたままだ。この間、県民は「沖縄戦の悲劇を子どもたちに伝えたい」と声を上げ続けた。

 11年4月に最高裁で確定した「大江・岩波訴訟」判決では、「集団自決については日本軍が深く関わった」と判示した。県民の声と司法からのお墨付きがあってもなお、「集団自決」の実相を伝えることをためらう理由は判然としない。

 2月、教育現場以外で「集団自決」という言葉が注目された。インターネット番組で人気の経済学者の成田悠輔氏が、高齢者の「集団自決」が「少子高齢社会の解決方法」などと発言し、物議を醸した。

 戦慄(せんりつ)を覚えるのは少なくない若者が、その暴論を受け入れたことだ。彼らはこれまで、沖縄戦の「集団自決」の実態をきちんと知る機会があっただろうか。痛みに鈍感な人々の声が大きくなるにつけ、背景にあった軍国主義の強制性も含めた「集団自決」の実態を、子どもたちに伝える必要性を痛感する。

 元稿:琉球新報社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【記者ノート】 2023年03月29日  13:13:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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【2023年04月02日 今日は?】:100円札と1000円札の間を埋める紙幣として500円札発行。肖像に岩倉具視

2023-04-04 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2023年04月02日 今日は?】:100円札と1000円札の間を埋める紙幣として500円札発行。肖像に岩倉具視

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2023年04月02日 今日は?】:100円札と1000円札の間を埋める紙幣として500円札発行。肖像に岩倉具視

 ◆4月2日=今日はどんな日

  戦後生まれの100円札と1000円札の間を埋める紙幣として500円札発行。肖像に岩倉具視(1951)

岩倉具視旧500円札
岩倉具視500円札は1951年(昭和26年)から発行された古紙幣
岩倉具視新500円札
岩倉具視500円札の「日本銀行券C号」で、1969年(昭和44年)から発行

 ◆出来事

  ▼仙台市のアーケードでトラックを暴走させる無差別殺人。7人死傷(2005)▼新装された歌舞伎座のこけら落とし公演(2013)

 ◆誕生日

  ▼浅茅陽子(51年=女優)▼伊藤咲子(58年=歌手)▼入江雅人(63年=俳優)▼カンニング竹山(71年=お笑い芸人)▼西尾まり(74年=女優)▼瀬戸麻沙美(声優)▼桜井日奈子(97年=女優)

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2023年04月02日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

 

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