路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【こちら特報部】:前線地域で陸自ヘリ不明…なぜネット上で憶測が飛び交うのか 防衛省の情報発信を考えた

2023-04-08 12:00:30 | 【防衛省・自衛隊・防衛費、大綱・核兵器・武装・軍需産業・Jアラート・シェルター】

【こちら特報部】:前線地域で陸自ヘリ不明…なぜネット上で憶測が飛び交うのか 防衛省の情報発信を考えた

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【こちら特報部】:前線地域で陸自ヘリ不明…なぜネット上で憶測が飛び交うのか 防衛省の情報発信を考えた 

 沈痛な空気が広がった。6日午後、陸上自衛隊第8師団所属のUH60JAヘリコプターが沖縄県の宮古島付近で行方不明となった。南西諸島で自衛隊の配備を拡大させる「南西シフト」のさなかに起きた今回の件。防衛省は「事故」と発表したが、彼らはどう受け止め、何をなすべきか。前線地域で起きた陸自ヘリの行方不明について考えた。(木原育子、中山岳)

 ◆搭乗の第8師団長 「部下の信頼厚かった」

陸上自衛隊のUH60JAヘリコプター(資料写真)

陸上自衛隊のUH60JAヘリコプター(資料写真)

 「このたびは国民のみなさまにご迷惑ご心配をおかけして申し訳ございませんでした」。6日の会見で陸自トップの森下泰臣やすのり陸上幕僚長が深々と頭を下げた。
 同日午後3時55分ごろ、沖縄県の宮古島付近の洋上で陸自のUH60JAヘリコプターが行方不明になった。防衛省は、機体らしきものが見つかったことなどから航空機事故と判断しているという。
 UH60JAヘリは隊員の輸送や離島部の急患輸送などに用いられ、陸自に40機ある。行方不明のヘリは第8師団所属。この師団は熊本に拠点を置き、有事に沖縄方面へ派遣される。
 今回の飛行は現地視察のためで、坂本雄一師団長(陸将)ら10人が搭乗していた。坂本氏は第8師団のトップで、数千人の隊員を束ねる。自衛隊事故でも「前代未聞」の惨事になった。
 その坂本氏は3月30日に師団長に着任したばかり。2015年から陸上幕僚監部の広報室長を務めるなど、要職を歴任した。
防衛省

防衛省

 東京新聞で防衛省を担当した荘加しょうか卓嗣記者(48)=当時、現経営企画室課長=は「偉ぶるところもなく、部下の信頼も厚かった」と語る。地元の北海道旭川市の地酒やアイヌネギ(行者にんにく)を好み、ざっくばらんに話してくれたという。「省内でも悪い評判を聞いたことがなかった。どうかご無事でと祈るばかり」

 ◆不安広まる現場周辺「市民も危険と隣り合わせ」

 今回の件は現場周辺でどう受け止められているか。
 行方不明になった付近の池間島で民宿を営む井上一夫さん(75)は「あの辺りは青くて澄んだ海が特徴で、シュノーケルも盛んな所。早く見つかるといいのだが…」と心配そう。
 「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」共同代表の清水早子さん(74)は6日、宮古島で自衛隊の訓練をフェンスごしに監視していた際、視察する面々を見かけたという。
 同じく共同代表の仲里成繁せいはんさん(69)は「宮古島は武器弾薬などが配備され訓練も多い。宮古島の将来を暗示しているようで暗たんたる気持ち」と声を落とす。
 沖縄気象台によると、当時の気温は25.3度。少し風はあったものの、悪天候ではなかったようだ。
 元陸自レンジャー隊員の井筒高雄さん(53)は「運航中の操作ミスか整備のミスか…。いずれにしても人為的ミスの可能性が高い」とし、「師団長は総合マネジメントする立場。師団長が視察に動けば多くの幹部クラスも動く。本当にそれで良かったのか」と問う。
 沖縄国際大の前泊博盛教授(日米安保論)は「師団長が行方不明とは、有事だったら完全アウト」とし、今回の件の重みを語る。
 さらに「訓練が激しくなり、整備が追いつかないなどの状況が顕在化したのではないか」と指摘し、「事故は基地内より基地の外で起きる方が圧倒的に多い。助かってほしいが、基地周辺に暮らす市民も危険と隣り合わせだと改めて突きつけられている」と続ける。

 ◆「南西諸島への機動展開、重視の表れ」

 行方不明になった現場を含む南西諸島は近年、陸上自衛隊が駐屯地やミサイル部隊の配備を進めてきた。
 2016年、台湾から約110キロ離れた日本最西端の与那国島に駐屯地を開設。19年は宮古島と奄美大島、今年3月には石垣島に開いた。背景には、海洋進出を進める中国への警戒感がある。防衛省は台湾有事を念頭に「南西シフト」を急ピッチで進め、岸田文雄政権は敵基地攻撃能力の活用に向けたミサイルの配備も検討している。
 そのさなかに起きた今回の「事故」。ヘリの所属元の第8師団は先にも触れたように、沖縄方面などの南西諸島に展開することも想定されていた。
 就任して間もない師団長ら幹部も乗っていたことについて、軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は「何かあれば南西諸島に機動展開することを第8師団が日ごろから重視している表れだ」と解説する。
 今回と同じタイプの自衛隊機を巡る事故は、過去にも起きていた。17年10月には浜松市沖で航空自衛隊の救難ヘリが墜落して3人死亡、1人が行方不明になった。空自は18年2月、操縦士が機体の高度や姿勢を把握できなくなる「空間識失調くうかんしきしっちょう」に陥ったとされる調査結果を公表した。
 今回の被害確認や原因究明が本格化するのはこれからになる。英軍事情報誌の東京特派員で国際ジャーナリストの高橋浩祐氏は「フライトレコーダー(飛行記録装置)やボイスレコーダー(音声記録装置)が見つかって解析できれば、回避措置が取られたかどうかなどが分かる。ただ、こうした調査には時間がかかるだろう」と指摘する。

◆軍事がらみの憶測 背景にウクライナ侵攻

衆院本会議で答弁する浜田防衛相

衆院本会議で答弁する浜田防衛相

 不明な点が多いなか、陸自は6日夜の時点で事故と判断し、発表した。ただネット上では「事故とは思えない」といった根拠のない意見、さらに中国の関与を疑う声まで出ている。
 飛び交う臆測に対し、防衛省はどう対処すべきか。
 高橋氏は「分からないことが多い段階では少ない情報から見方が偏り、先鋭化しやすい。陰謀論やデマも広がりやすい」と背景を読み解いた上で、「防衛省は間違いない範囲の情報を小まめに発信することが求められている。メディアも冷静に報じなければならない」と提言する。
 流通経済大の植村秀樹教授(国際政治学)は軍事絡みの臆測が生まれがちな背景として、ロシアのウクライナ侵攻の影響を挙げる。
 「日本でも、多くの人が軍事的な話や中国の動向を気にするようになった」
 ただ「本来はウクライナを巡る事情と、台湾を巡る状況は全く別の問題。それなのに政府でも浮足だった議論が目につく」と話す。
 その一例が、外国の気球が領空侵犯した場合に撃墜できるよう、防衛省が武器使用の要件緩和を決めたことだという。「本来は国会でもっと議論した方がよかった。有事を想定すると、『すぐに対処すべきだ』と声が強まるものの、拙速に物事を決めると国内では不安をあおり、国外には誤ったメッセージを送りかねない」と警鐘を鳴らす。
 「防衛の最前線」とされる南西諸島で起きた今回の「事故」。植村氏は飛び交う臆測のみならず、広まる不安に対しても手を打つように求めている。
 「自衛隊の拠点周辺の住民不安を取り除くために、まず今回の原因を徹底的に調査することが必要だ」
 さらに「急激な南西シフトに伴い、監視や機体整備を担当する自衛隊員らに過剰な負担やプレッシャーがかかっていないかも、検証されるべきだ。こうした調査や検証では、防衛省が情報をできるだけ開示することも求められる」と説く。

 ◆デスクメモ

 今回の件は国民も受け止めが難しい。原因がよく分からない一方、政府は事故と発表した。なぜそう言えるか。丁寧に伝えないと「あのせいでは」と臆測が広まる。時に誰かを傷つけ、不快にさせるのが臆測だ。無用の刺激は避けるべきところ。政府は情報発信の仕方に心を砕くべきだ。(榊)
 

 元稿:東京新聞社 主要ニュース 政治 【政策・防衛省・6日午後、陸上自衛隊第8師団所属のUH60JAヘリコプターが沖縄県の宮古島付近で行方不明となった事案】  2023年04月08日  12:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【菅直人元首相】:「何代目を売りにする候補に負けては困る」衆院山口2区補選で平岡秀夫氏を支援表明

2023-04-08 07:31:10 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

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 立憲民主党の菅直人元首相は6日、国会内で会見し、野田内閣時代の法相で衆院山口2区補選(11日告示、23日投開票)に無所属で立候補する元衆院議員の平岡秀夫氏(69)を全面支援すると表明した。

衆院山口2区補選で、平岡秀夫氏を全面支援すると表明した立憲民主党の菅直人元首相(撮影・中山知子)

 

 同区補選は、岸信夫元防衛相の辞職を受けたもので、岸氏の長男の岸信千世氏(31)が自民党から出馬を予定。山口生まれの菅氏は「山口の選挙区の自民党政治家は2世、3世ばかりと言っても言い過ぎではない。世襲が当たり前で次も世襲では民主主義ではない」と、同県の自民党国会議員で続く世襲政治を批判。信千世氏を念頭に「単に、何代目だということを売りにする候補に負けてもらっては困る」とした上で「今回は、従来とは空気が少し違うと聞いている。世襲政治へのある種の反発は、山口の中でも強まってきていると聞いている」と訴えた。

2008年、山口2区補選で平岡秀夫候補(右)とともにガンバローを叫ぶ左から辻元清美氏、菅直人氏

 

 平岡氏とは旧民主党時代からともに活動した縁もあり「世襲王国で立ち上がってくれた勇気に応える形で、応援したい」と述べた。3週間前に転倒して肩の骨にヒビが入り、左手を包帯でつる痛々しい姿で出席した菅氏は「体調の件はあるが、できるだけの応援をしたい」と意欲を示した。鳩山由紀夫元首相の応援も予定しているという。

 平岡氏は衆院議員時代の地盤が山口2区で、当選5回を重ねた。2012年衆院選で岸信夫氏に敗れ落選した後は政界を離れ、弁護士として活動してきた。当初は立民に推薦を求めたものの地元がまとまらず、幅広い支援を得るために無所属での出馬になったという。

 同席した立民の近藤昭一衆院議員は「山口2区は、民主党が政権を失ってからより(野党に)厳しい選挙地域になった。平岡さんは政治活動から身を引いており厳しい選挙になるが、日本の今後にとっても重要な選挙だ」と述べ、篠原孝衆院議員は「69歳でまだ元気だ。全力をあげて、自主的に応援したい」と述べた。

 山口2区補選は、共産党が当初擁立を予定していた候補を取り下げ、野党系候補は平岡氏に一本化された。現時点では、岸氏と平岡氏の一騎打ちとなる見通しだ。【中山知子】

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・選挙・衆院山口2区補選】  2023年04月06日  18:34:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【岸信千世】:同級生らが明かす“お調子者”野球部時代「家系図」騒動の理由は「自信のなさのあらわれでは」

2023-04-08 07:31:00 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【岸信千世】:同級生らが明かす“お調子者”野球部時代「家系図」騒動の理由は「自信のなさのあらわれでは」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【岸信千世】:同級生らが明かす“お調子者”野球部時代「家系図」騒動の理由は「自信のなさのあらわれでは」

 岸信夫前防衛相の議員辞職により、衆院山口2区補選に出馬する長男の信千世(31)。岸信介元首相を曽祖父に、安倍晋三元首相を伯父に持つサラブレッドだ。

  【写真アリ】準硬式野球部で補欠ながら“お調子者”の信千世  

男たちとともに写る信千世。けっして家柄をひけらかすようなことはなかったという

 ■週刊FLASH 2023年4月18日号

 元稿:光文社 主要出版物 FLASH SmartFLASH 社会 【話題・選挙・衆院山口2区補選】  2023年04月06日  06:03:00  これは参考資料です。

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【政局】:岸信千世氏「1人2万円」大規模政治資金パーティー 麻生氏が「背もデカい、しっかりしてる」とベタ褒め

2023-04-08 07:30:50 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【政局】:岸信千世氏「1人2万円」大規模政治資金パーティー 麻生氏が「背もデカい、しっかりしてる」とベタ褒め

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:岸信千世氏「1人2万円」大規模政治資金パーティー 麻生氏が「背もデカい、しっかりしてる」とベタ褒め 

岸信千世氏、削除された公式サイトより(NEWSポストセブン)

 元稿:小学館 主要出版物 週刊ポスト【NEWSポストセブン】 2023年04月02日 16:15:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【検証】:世襲政治家の目に余る無神経ぶりと小手先テク…バラマキと増税で日本経済崩壊へ

2023-04-08 07:30:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載】

【検証】:世襲政治家の目に余る無神経ぶりと小手先テク…バラマキと増税で日本経済崩壊へ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【検証】:世襲政治家の目に余る無神経ぶりと小手先テク…バラマキと増税で日本経済崩壊へ

 昔から世襲政治家は、批判の的だった。その全てを否定するわけではないが、多くの国民の感覚からずれてしまったり、小手先のテクニックばかりもてあそんで国の発展に寄与できていなかったりする世襲政治家は今も数多い。(イトモス研究所所長 小倉健一)

 ●岸田首相の「お土産外交」は 小泉純一郎元首相と雲泥の差

 岸田文雄首相がウクライナの首都キーウを訪問した際、ポーランド南東部プシェミシルの駅からキーウ行きの列車に乗り込む首相をとらえたNHKの映像に、日本政府関係者がうまい棒の段ボール箱を一緒に運び込む様子が映っていた。<button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="44"></button><button class="sc-fwyeXZ ljFcvn" data-cl-params="_cl_vmodule:detail;_cl_link:zoom;" data-cl_cl_index="44">握手を交わす岸田文雄首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領 Photo:JIJI</button>

握手を交わす岸田文雄首相(左)とウクライナのゼレンスキー大統領 Photo:JIJI((c)diamond)

 産経新聞(3月23日)は次のように報じている。  

 「政府関係者への取材によれば、箱の中身は、首相の地元・広島県の宮島で作られた50センチ大の『しゃもじ』だという。しかも、ゼレンスキー氏宛てに『必勝』の文字と『岸田文雄』の署名入り。しゃもじは『敵を召し(飯)取る』との意味で、験担ぎにも使われている。首相はロシア相手に勝利できるよう、ゼレンスキー氏にエールを送った」  

 本件で想起されるのが、小泉純一郎首相(当時)が実施したジョージ・W・ブッシュ米大統領(ジュニアの方)へのお土産外交だろう。

 元稿:ダイヤモンド社 online 主要ニュース 政治・経済・時事 【政治・自民党の世襲議員問題・担当:小倉健一】  2023年04月04日  06:01:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【衆院補選】:「立憲は大変な候補者出してきた」山口4区に有田氏参戦 安倍昭恵氏「主人の遺志継ぐ人を」

2023-04-08 07:29:50 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【衆院補選】:「立憲は大変な候補者出してきた」山口4区に有田氏参戦 安倍昭恵氏「主人の遺志継ぐ人を」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【衆院補選】:「立憲は大変な候補者出してきた」山口4区に有田氏参戦 安倍昭恵氏「主人の遺志継ぐ人を」 

衆院山口4区補選への立候補を表明する有田芳生氏=2023年3月15日、山口県下関市(dot.)

 元稿:YAHOO!JAPAN NEWS 主要ニュース 政治 【政局・選挙・衆院山口4区補選】 2023年03月24日  17:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【選挙】:有田芳生氏を直撃!衆院山口4区補選に出馬表明、横田一氏に語った「アベ政治の検証」への意気込み

2023-04-08 07:29:40 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【選挙】:有田芳生氏を直撃!衆院山口4区補選に出馬表明、横田一氏に語った「アベ政治の検証」への意気込み

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【選挙】:有田芳生氏を直撃!衆院山口4区補選に出馬表明、横田一氏に語った「アベ政治の検証」への意気込み

 「安倍元総理の政治をどのように評価するのか、新しい政治を作っていくためにどうしても検証していかなければならない」

 安倍晋三元首相の死去に伴う衆院山口4区補選(4月11日告示、23日投開票)に立憲民主党の公認候補として出馬するジャーナリストで前参院議員の有田芳生氏(71)が15日、山口県下関市で会見を開いた。

<picture>衆院山口4区補選に出馬会見をする立憲民主の有田芳生候補(ジャーナリスト横田一氏提供)</picture>

 衆院山口4区補選に出馬会見をする立憲民主の有田芳生候補(ジャーナリスト横田一氏提供)

 有田氏は京都市出身。2010年から22年まで全国比例で参院議員を2期務めた。ジャーナリストとして、オウム真理教や旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)などを取材した経験を持つ。

 出馬会見に先立ち、ジャーナリストの横田一氏が有田氏に聞いた。

          ◇  ◇  ◇

 ──(講演で)山口4区補選の重要性を話していました。

 安倍晋三元総理が亡くなった議席を争う選挙に野党の候補者がいないという、みっともない状況はいけないと思いました。やはり、戦う野党でないといけない。この機会に「アベ政治」をどう検証するのか。山口県民だけではなく、日本全体が考えなければならないことだと思っています。

 ──(検証は)旧統一教会問題も含めて。

 そうですね。旧統一教会の問題、アベノミクスの問題、それから北朝鮮の拉致問題、安倍さんは(いずれも)最重要課題と言っていたのに何の成果もなかったわけで、検証が必要でしょう。

 ──(テレビ番組で)「政治の力(で統一教会への捜査が止まった)」と言った途端にテレビに呼ばれなくなったと発言していました。小西参院議員が入手した総務省の行政文書にもつながる話です。メデイアが萎縮して政治のことを語らなくなると。

 小西議員が明らかにしたのは放送法に基づくテレビ番組などに対する解釈の問題ですが、解釈変更の問題だけではなく、実際に去年からの旧統一教会問題の報道をめぐっても政治の力が働いているというのは(テレビ制作)現場は知っているわけですよ。皆が言わないだけ。その政治の圧力について明らかにしていかないといけないと思います。

 4区補選には安倍後援会が推す前下関市議の吉田真次氏(38)=自民党公認=のほか、政治家女子48党幹事長の黒川敦彦氏(44)が立候補を表明している。(聞き手=ジャーナリスト・横田一) 

 元稿:日刊ゲンダイ DIGITA 主要ニュース ライフ 【暮らしニュース・話題・選挙・衆院山口4区補選】  2023年03月16日  14:35:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【衆院山口4区補選】:有田芳生氏「闘います」、出馬の意思をSNSで表明「安倍政治検証の必要」

2023-04-08 07:29:30 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【衆院山口4区補選】:有田芳生氏「闘います」、出馬の意思をSNSで表明「安倍政治検証の必要」

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【衆院山口4区補選】:有田芳生氏「闘います」、出馬の意思をSNSで表明「安倍政治検証の必要」 

 元参院議員の有田芳生氏(71)は13日までに自身のツイッターを更新し、安倍晋三元首相の死去に伴う衆院山口4区補選(4月11日告示、23日投票)に出馬することを表明した。

 12日に、立憲民主党山口県連が有田氏の擁立を正式に決定したことを受けたもの。

有田芳生氏(2007年7月撮影)

  有田芳生氏(2007年7月撮影)

 有田氏は、自身に関する報道を引用しながら「私の公認申請が山口県連から党本部に提出されました。下関で15日に記者会見を行う予定です」と、3月15日に現地で出馬会見を行う予定を記した上で「選対委員長から打診があったのは1月25日。1月28日に沖縄で独り決断。いままで心に秘め、黙してきました。闘います」と記載。党側から1月に出馬打診され、自分の中ではすでに決断していたことを明かした。

 別のツイートでは「立憲民主党もふくめ野党は闘わなければなりません。『安倍晋三回顧録』が出た以上は、安倍政治を検証する必要があります」と出馬の意味について言及。「統一教会との関係や、アベノミクスの評価、そして拉致問題も徹底して争点にしていきます」とも訴えた。

 有田氏は参院議員を2期務めた、昨年の参院選比例代表に出馬し、落選した。国会議員になるまではジャーナリストとして世界平和統一家庭連合(旧統一教会)や霊感商法の問題を厳しく追及。安倍氏の死去後、安倍氏や自民党と旧統一教会側との関係が表面化し、メディアなどで精力的に発言を続けていた。

 安倍氏の地元での選挙でもあり、党側はこれまでの活動を踏まえて白羽の矢を立てたとみられる。

 同補選では、自民党が元下関市議の吉田真次氏(38)を公認したほか、「政治家女子48党」が幹事長の黒川敦彦氏(44)を擁立することを決めている。

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・選挙・衆院山口2区補選】  2023年03月13日  10:23:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【HUNTER2023.03.13】:有田芳生氏出馬で風雲急の山口4区|野党側が狙う「旧統一教会」の争点化

2023-04-08 07:29:20 | 【選挙・衆院選、参院選、補選・都道府県市町村長・地方議会・公職選挙法・買収事件】

【HUNTER2023.03.13】:有田芳生氏出馬で風雲急の山口4区|野党側が狙う「旧統一教会」の争点化

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【HUNTER2023.03.13】:有田芳生氏出馬で風雲急の山口4区|野党側が狙う「旧統一教会」の争点化 

 3月5日、岸田文雄首相の姿は、東京から遠く離れた山口県下関市にあった。4月末の衆院山口4区の補欠選挙に出馬する自民党公認候補の応援のためだ。

 昨年7月、安倍晋三元首相が凶弾に倒れたことで補選となった山口4区を訪れた岸田首相は、岸信夫元防衛相が引退する山口2区にも足を運んだ。その真意は……。

             ◇   ◇   ◇

 世論調査で支持率低迷にあえぐ岸田首相だが、2月26日に行われた自民党の党大会では、「自民党の議席を、皆さん、力を合わせ守り抜いていこうではありませんか」と訴えた。「だけどねぇ」と自民党の大臣経験者が、現状をこう解説する。

 「4月23日が投開票の衆参の補選は全国で5つ。盤石なのは山口2区だけではないか。和歌山1区や野党が強い参院大分選挙区、そして不祥事に揺れる千葉5区と、いずれも厳しい情勢だ」

 山口4区はこれまで、安倍元首相が圧勝を続けてきた選挙区だ。自民党は安倍元首相に近い吉田真次元下関市議を擁立したが、そこに殴り込みをかけるのが、立憲民主党の有田芳生元参議院議員。ジャーナリストとして旧統一教会を徹底追及してきたことで知られる。知名度のある有田氏が名乗りをあげたことで、風雲急を告げているのだ。

 「吉田さんは安倍元首相だけでなく、昭恵夫人のお気に入りでもあった。いわば、安倍家の代理人でコントロールが利く。安倍家、安倍派あげての選挙戦となる」と安倍派の国会議員は自信ありげだったが、有田氏出馬の報道が流れると「予想外の候補者で驚ろいた。『なぜ山口4区とは縁がない人が?』とは思うが、そんな文句を言っている暇もない」と顔を曇らせた。

 厳しい戦いを予想させるのが、2月に行われた山口4区の中心・下関市の市議会議員選挙の結果である。

 下関市議会の自民党系会派は、安倍元首相寄りの「創世下関」と林芳正外相派とされる「みらい下関」の2つにが分かれている。つまり、安倍派と林派がにらみ合っている状態だ。市議選では、林派が13人当選したのに対して、安倍派は6人にとどまった。林派の下関市議が、こう分析する。

 「改選前、安倍派は9人いたのに3人も減らした。林派は別会派と合流したとはいえ1人多くなった。安倍派は、大将である安倍元首相という重しがいなくなり、弔い合戦で出馬したいという何人もの市議候補をうまくまとめきることができず、乱立したことが敗因。要するに、安倍派がバラバラになってしまったということ。一方こちらは、林さんが外相として次期総理候補に躍り出たことや、衆議院への鞍替えも成功していることで、市議候補の調整がうまくいった。勢いの差が出た形だ」

 そうなると、山口4区の補欠選挙はどうなるのか。次期総選挙では、山口県は小選挙区が4から3へと1つ減る。林外相の地盤である山口3区と、安倍元首相の山口4区が一つになるような区割りになることは、すでにハンターでも報じた(*⇒山口県政界に銃撃事件の波紋 )。

 安倍元首相の死亡で、新山口3区は林外相が候補者となるのが決定的だ。「もし吉田氏が当選すると、新山口3区はもめ事の火種になる。かといって、岸田首相が必勝を期しており、負ければ政局につながりかねないので、静観もできない。地元次第だが、まあほどほどの対応だろう」と岸田首相が会長を務める宏池会の国会議員はいう。

 安倍派の勢いがなくなった状況で、付け入るチャンスがあるのが有田氏だ。昨年7月の参議院選挙では、比例代表で4万6千票あまりにとどまり3度目の当選はならなかったが、安倍元首相の銃撃事件に端を発した旧統一教会の問題が大きな社会問題となってからは、多くのメディアから引っ張りだことなっていた。

 40年以上も前から旧統一教会を糾弾する活動を続けてきた有田氏。一方、自民党と旧統一教会の最大のパイプであった安倍元首相――。旧統一教会の霊感商法や合同結婚式といった「反社会的な」活動が国会でも連日取り上げられ、高額献金などの被害者救済に向けた消費者契約法と国民生活センター法が改正されたが、その背景に、これまで旧統一教会を徹底追及してきた有田氏の働きがあったのは言うまでもない。

 有田氏はかねがね「法改正があったからといっても旧統一教会の問題が決着したわけではない。批判される中、霊感商法や合同結婚式が継続された背景には、自民党と旧統一教会との密接なつながりがある」と関係者に語っている。立憲民主党のある幹部は、次のように見通しを語る。

 「安倍元首相の地元で旧統一教会と戦ってきた有田氏なら、きっと勝負になる。争点は、旧統一教会に賛同するのかしないのかの一点。与党対野党という構図ではない。自民党には旧統一教会の毒まんじゅうを食ったきた議員が数多くいて、積極的な支援にはならない。反対に野党は旧統一教会に対峙するという姿勢で一本でまとまる」

 俄然注目を浴びる山口4区。自民党幹部は「岸田首相は党大会で必勝を叫んだが、本音は林外相の地元でもあり、山口4区はたいして力が入らない選挙区ではないか。有田さんは、旧統一教会批判に絞ってくるはず。山口4区が注目されてまた旧統一教会問題がぶり返されると、全国の補欠選挙や統一地方選に波及しかねない」と話している。

 元稿:HUNTER 主要ニュース 政治・行政 【政治ニュース・衆院山口4区補選】  2023年03月13日  07:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:対話型人工知能 共存を慎重に探りたい

2023-04-08 07:09:50 | 【経済・産業・企業・起業・関税・IT・ベンチャー・クラウドファンティング

【社説①】:対話型人工知能 共存を慎重に探りたい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:対話型人工知能 共存を慎重に探りたい

 利用者の求めに応じて、まるで人が答えているような文章を生成できる対話型人工知能(AI)が急速に広がり、期待と不安が交錯している。利便性や生産性が向上する一方、思考力が低下し、偽情報や差別がまん延する恐れがあるからだ。どうすれば共存できるのか、慎重に探りたい。

 対話型AIは、質問を入力するとウェブ上に存在する膨大なデータを学習し、その内容を踏まえて考えて回答する。代表的なものが米新興企業オープンAIが昨年十一月に一般公開したチャットGPTで、利用者は一億人以上に上る。
 
 同社は、最近発表されたより高度な「GPT−4」が、米司法試験の模擬試験で上位10%のスコアで合格したと明らかにした。
 
 日本の国会質問でも取り上げられた。自民党は政府や自治体に対し、国会答弁の下書きや議事録の作成、市民からの問い合わせなどで活用するよう提言している。
 
 一方、教育現場では懸念が広がる。試験解答や作文を瞬時に作成できることから、文部科学省は取り扱いを巡る指針を作成する。
 
 機密情報や顧客情報を与えると広く漏えいする恐れもある。イタリア当局は、膨大な個人情報を違法に収集した疑いがあるとしてチャットGPTの使用を一時的に禁止すると発表。他の欧州諸国でも規制強化を求める声が広がる。
 
 偽情報や憎悪発言の「学習」を続ければ民主主義への脅威となり得る。バイデン米大統領が「国家安全保障への潜在リスク」に言及し、IT企業に安全性の確認を求めたのはそうした認識からだ。
 
 米国では適切なリスク管理ができるまで、より強力なAI開発は中止すべきだとの声も挙がる。
 
 チャットGPTに「自らの欠点は何か」と尋ねたら「情報の正確性に限界がある」「創造性に限界がある」「誤解や偏見を持つことがある」「意思決定を行うことができない」などと答えた。
 
 もはや後戻りできないところまで進化を続けてきたAIとどう共存し、人間社会に生かすのか。それは結局、人間自身が考え続けなければならない問題でもある。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年04月08日  07:09:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:繰り返し戦火を交えた中東のエジプトとイスラエルは一九七九年…

2023-04-08 07:09:40 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【筆洗】:繰り返し戦火を交えた中東のエジプトとイスラエルは一九七九年…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:繰り返し戦火を交えた中東のエジプトとイスラエルは一九七九年…

 繰り返し戦火を交えた中東のエジプトとイスラエルは一九七九年、平和条約を結んだ。仲介役は、米国のカーター政権である

 ▼前年、両国首脳を米大統領の別荘キャンプ・デービッドに招き、何日もこもり交渉した。カーター氏の回顧録の和訳(日高義樹監修)に交渉前の心境がある。「背後の橋を焼き落として背水の陣でキャンプ・デービッドにおもむこうとしているのだと感じていた。この会談は政治生命のすべてを賭けた勝負だった」。別荘は木々に囲まれている。カーター氏は交渉の合間、一人で寂しい場所に出かけて考えごとをし、祈った

 ▼中東のサウジアラビアとイランが関係正常化で合意し先日、外相会談があった。場所は仲介した中国の首都北京。中国の国務委員兼外相を中央に三者が握手する写真を新聞で見た

 ▼資源が豊富で戦火が珍しくない中東。米国の存在感低下が言われるなか、アジアの巨龍にはそれに代わるぐらいの野心があるのだろうか

 ▼カーター氏は八〇年大統領選で敗れた。前年、親米政権が倒れたイランで米大使館員が人質にとられる事件が起き、対応に手間取って人気が落ちていた。退任前、かの別荘を家族とともに訪れる場面が回顧録にあるが、エジプト、イスラエルと交渉を重ねた書斎など思い出の場所をカメラに収める姿が寂しい

 ▼やはり中東に関わらんとする国には、相応の覚悟がいる。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2023年04月08日  07:08:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:軍拡財源法案 「専守」堅持という詭弁

2023-04-08 07:08:50 | 【防衛省・自衛隊・防衛費、大綱・核兵器・武装・軍需産業・Jアラート・シェルター】

【社説①】:軍拡財源法案 「専守」堅持という詭弁

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:軍拡財源法案 「専守」堅持という詭弁

 おおむね国内総生産(GDP)比1%程度で推移してきた防衛予算を関連予算を含めて2%に倍増する軍拡財源を確保するため「防衛力強化資金」を新設する特別措置法案が衆院で審議入りした。

 倍増する軍拡予算は、長射程の巡航ミサイルなど他国を直接攻撃できる「敵基地攻撃能力(反撃能力)」の整備などに充てられる。岸田文雄首相は「非核三原則や専守防衛の堅持、平和主義としての歩みを変えるものではない」と説明するが、詭弁(きべん)ではないのか。
 
 岸田政権は昨年十二月に改定した国家安全保障戦略など安保関連三文書で、歴代内閣が憲法の趣旨ではないとしてきた「敵基地攻撃能力の保有」を一転容認。二〇二三年度から五年間の防衛費総額を約四十三兆円とし、関連予算を含めて二七年度にはGDP比2%に増やすことを盛り込んだ。
 
 政府は新たに必要となる財源のうち、四分の三は決算剰余金など税外収入で捻出し、残りを法人、所得、たばこ三税の増税で賄うとしている。審議入りした特措法案はこのうち税外収入を積み立てて複数年度かけて使う「防衛力強化資金」を創設するものだ。
 
 しかし、東日本大震災の復興特別所得税の「流用」を含む財源確保の妥当性はもちろん、なぜ防衛費を倍増させる必要があるのか、敵基地攻撃能力を保有することは憲法九条に基づく専守防衛を逸脱するのではないかなど、問うべき問題が山積している。
 今、最も懸念されるのは、台湾などで紛争が起きた場合、日本の存立が脅かされる明白な危険がある「存立危機事態」に該当すると認定し、集団的自衛権を行使して他国を攻撃する可能性を、政府が否定していないことだ。
 
 それは、日本が直接攻撃されていない段階で、他国同士の戦争に加わることを意味する。それでも憲法九条に基づく専守防衛を堅持し、他国に軍事的脅威を与えない平和国家としての歩みを続けていると、胸を張って言えるのか。
 
 中国の台頭など東アジアでの緊張の高まりに軍事で応じては、地域の軍拡競争を加速する「安全保障のジレンマ」に陥る。今、必要とされるのは冷静な判断と粘り強い外交努力にほかならない。
 
 特措法案は後半国会最大の対決法案だ。防衛費倍増や軍拡増税の妥当性、専守防衛の意味を根源から問う論戦となるよう求めたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年04月07日  07:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説②】:台湾総統の訪米 米中対話で緊張回避を

2023-04-08 07:08:40 | 【中国・共産党・香港・一国二制度・台湾・一帯一路、国家の個人等の権利を抑圧統治】

【社説②】:台湾総統の訪米 米中対話で緊張回避を

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②】:台湾総統の訪米 米中対話で緊張回避を

 台湾の蔡英文総統の訪米を機に米国と中国との関係がまたも緊張している。米中が繰り返し角突き合わせていると、偶発的武力衝突など危険な事態にもつながりかねない。冷静な対話を通じ、緊張を高めぬよう両国が心すべきだ。

 蔡総統は外交関係を保つ中米二カ国訪問の経由地として米国に立ち寄った。訪米は四年ぶりだが総統就任後七回目と珍しくはない。中国が激しく反発するのは復路でロサンゼルスに立ち寄り、マッカーシー米下院議長と会談したからだ。
 
 会談終了後にマッカーシー氏は「米台の友情は経済的自由の維持と、平和と地域の安定に重要だ」と語り、米台蜜月を印象づけた。かねて「米国主導の国際秩序」を批判し、台湾統一のため「武力行使」の選択肢までちらつかせる中国をけん制した形だが、蔡総統には、ロシアのウクライナ侵攻以来高まっている台湾住民の不安を和らげる狙いもあったのだろう。
 
 留意すべきは、下院議長は大統領の職務継承順位が副大統領に次ぐ二位の要職である点。昨年八月にペロシ前下院議長が訪台した際には、猛反発した中国が大規模軍事演習を強行し、極度に緊張が高まったことは記憶に新しい。
 
 総統訪米に当たって、米政府は「『一つの中国』政策に変わりはない」と強調。蔡氏の訪問は「私的で非公式」と表明し、配慮を示したが、下院議長との米国での初会談が中国の神経を逆なですることは目に見えており、「強行」すべきだったかは疑念が残る。
 
 一方、中国にも冷静な反応が求められる。会談を受け、中国報道官は米国に「断固とした反対と強い非難」を表明する談話を発表。会談直前には空母「山東」を中心とする艦隊が初めて西太平洋の台湾沖で訓練を行ったという。武力を背景にこれ以上、反発をエスカレートさせることは慎むべきだ。
 
 台湾の防空識別圏への中国軍機の侵入は二〇二〇年の延べ約三百八十機から、昨年は同千七百機余に急増している。台湾への過剰な圧力はかえって民心を離反させるだけだ。そのことを中国は肝に銘じておくべきだろう。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年04月07日  07:10:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【筆洗】:動物との交流に生きた「ムツゴロウ」こと作家の畑正憲さんは幼…

2023-04-08 07:08:30 | 【訃報・告別式・通夜・お別れの会・病死・事故死・災害死・被害による死他】

【筆洗】:動物との交流に生きた「ムツゴロウ」こと作家の畑正憲さんは幼…

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【筆洗】:動物との交流に生きた「ムツゴロウ」こと作家の畑正憲さんは幼…

 動物との交流に生きた「ムツゴロウ」こと作家の畑正憲さんは幼少時、満州の開拓団の村で暮らした

 ▼医師の父が赴任したため。電気も水道もガスも店もなく、少年雑誌購読なども縁がなかったが、周囲の自然が友だった

 ▼鳥や獣が多く、その雛(ひな)や子を捕まえては納屋で飼い、小川で魚を釣って餌にした。「私のまわりにはのべつ動物がいて、あの雄弁な愛くるしい瞳で見上げていた。(中略)私の中にある大切な部分は、この頃形造られたのではないかと思う」と著書『ムツゴロウの青春記』にある

 ▼訃報に接した。ライオンに指をかまれようとくじけず、動物に愛情を注いだ人。動物たちが暮らす「動物王国」を北海道東部に開く前年の一九七一年、近くの無人島に妻や小学生の娘と移住。電気、ガス、水道のない島で一年暮らした。「生き死にに関わるような自然の変化に耐え、そこを突破することが、人間が生きる上で一番大切ということ。それを娘に教えたかった」と昨年の読売新聞で語っている。満州体験も影響したのだろうか

 ▼父は満州に渡って医師免許を得た苦労人。無医村で開業し、頼りにされた。畑さんも誇りだったようで当時をこう振り返っている。「私たちは非常に幸福だった。家の中に笑い声が絶えなかったし、皆生き生きと生活していた」

 ▼家族の情を知るゆえに、自然や動物への愛も育まれた気がする。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【筆洗】  2023年04月07日  06:29:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【社説①】:富士山の噴火 「正しく恐れる」ために

2023-04-08 07:07:50 | 【地方自治・都道府県市町村・地方議会・議員年金・デジタル田園構想・地方地盤沈下】

【社説①】:富士山の噴火 「正しく恐れる」ために

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①】:富士山の噴火 「正しく恐れる」ために

 静岡、山梨、神奈川の三県と国などは富士山の噴火に備えた新たな避難基本計画をまとめた。江戸期以来、三百余年ぶりに噴火すれば溶岩流や噴石が周辺を襲い、降灰は首都圏にも及ぶ。過去の災害を教訓に、「現実的」な対応策に主眼を置いた計画と言えよう。

 二年前、最新の知見に基づき被害想定を大幅に拡大したハザードマップを踏まえた改定だ。従来の計画と比べ、警戒区域は静岡、山梨県の十五市町村から、神奈川を含めた三県の二十七市町村に、避難対象者は一万六千人から十一万六千人に増えた。
 
 噴火時には噴石や火砕流、溶岩流、土石流、降灰、火山ガスなどの発生が予想される。基本計画は「噴火は予知できない」と警告した上で、細かくエリアを分け、避難の時期や手法を整理した。最大の変更点は、命の危険を伴う溶岩流からの避難を、その速さが人が歩く程度とされることを踏まえ、車から徒歩に切り替えたことだ。
 
 すべての市民が一斉に車で逃げようとすると、深刻な渋滞が予想されるからだ。逆に徒歩での避難が難しい高齢者や体の不自由な人たちは優先的に車で搬送する。東日本大震災の反省も踏まえた策だが、火急の際、その原則が守られるか、疑念も残る。各自治体は今後、さらに詳細な計画を策定する中で、パニックで混乱に陥らぬよう、住民への周知を徹底したい。
 
 従来は、一律に警戒区域外への避難を求めたが、エリアによっては安全確保を前提に近隣や自宅待機も可能とした。登山者や観光客など向けも含め、さまざまなシナリオを想定した訓練の重要性も指摘している。
 
 今計画の根底には人と富士山との「共生」の理念があるという。富士山は、海外からも人を呼び込む観光資源であると同時に、周辺住民の「心のふるさと」にほかならない。敬愛しつつも、正しく恐れる−。そんな考え方のようだ。
 
 とはいえ、用心にこしたことはない。南海トラフ地震との同時発生も想定し、さらに検討を重ねる必要はあろう。噴火規模や風向きによって、降灰は首都圏の鉄道や道路を止め、停電や断水、通信障害も懸念される。その総灰量は東日本大震災で発生した災害廃棄物の十倍に達するとされる。除灰作業やその処分先、他地域からの支援態勢など、警戒区域外の自治体とも連携して対策を練りたい。

 元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2023年04月06日  08:05:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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