【石破首相】:なぜ「楽しい日本」連発? 元ネタは堺屋氏、地方創生のカギに
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【石破首相】:なぜ「楽しい日本」連発? 元ネタは堺屋氏、地方創生のカギに
「楽しい日本」――。石破茂首相が最近、繰り返す言葉だ。元ネタは、作家で経済評論家の故堺屋太一・元経済企画庁長官の著書。1970年の大阪万博を企画した堺屋氏は、明治政府が目指した「強い日本」、戦後の「豊かな日本」に代わる価値観として、「楽しい日本」を提唱した。首相は看板政策の地方創生に取り入れたい考えだが、東京一極集中を変える突破口になるのか。
◆成果と反省を生かし「再起動」
「地方創生2・0は単なる地方の活性化策ではございません。日本全体の活力を取り戻す経済政策でありますし、国民の多様な幸せ、楽しい地方を実現する社会政策であります」
2024年12月24日、石破首相は首相官邸で開かれた閣僚会合で、そう強調した。
地方創生は第2次安倍晋三政権の14年に始まり、初代担当相が石破氏だった。多額の予算を投じて地方活性化策を後押ししてきたが、10年が経過しても人口流出は止まらず、成果は乏しい。
「地方創生2・0」は、これまでの成果と反省を生かして地方創生を「再起動させる」として、石破氏が首相就任時に打ち出した主要政策の一つだ。
政府がこの日策定した地方創生の「基本的な考え方」は、明治期の富国強兵や戦後の経済成長を目指す政策で東京一極集中が進んだと分析。「多様な地域・コミュニティーの存在こそが国民の多様な幸せを実現する。そのためには『楽しい』と思える地方を官民が連携して作り出す必要がある」との認識を示した。
注釈には堺屋氏の著書「三度目の日本」を参考にしたと明記。首相周辺は「…、
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