【政界地獄耳・11.14】:野党の無効票84票は政治劣化の証し 議会制民主主義の崩壊で前例とすべきでない
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳・11.14】:野党の無効票84票は政治劣化の証し 議会制民主主義の崩壊で前例とすべきでない
★衆院選投票日直前、白票も投票のひとつの手段、意思表示だという趣旨の発言をした番組が猛烈に批判を浴びたという。選挙区で出馬しているいずれの候補者の中から、より自分の考えに近いとか、よりましな候補に投票すべきという声だ。白票という意思表示が必要と考えるか、少しでもいい方に投票すべきか。毎回議論になるが電波に乗せると猛然と抗議が来る。その猛烈に批判する人たちががくぜんとする行為が議会で公然と行われたことに彼らは沈黙するのだろうか。
★第2次石破内閣が発足した。短期間の内閣だったが総選挙を経ているため2次内閣になるのだが、石破内閣はいまだ何も仕事をしていないといっていい。解散総選挙とそれらに伴う手続きと人事しかやっていない。衆院規則は1回目の投票で投票総数の過半数に達する議員がいない場合、上位2人による決選投票を行うと定めている。今回の場合は石破茂か野田佳彦のいずれかに投票しなければいけない。自民党・公明党は“ルールを守る”として当然ながら石破と記名投票し、決選投票で共産党は野田と書いたという。立憲民主党・共産を除く野党各党はいずれの名前も書かず結果、無効票が84票に上った。首相指名前の4日、国民民主党代表・玉木雄一郎は自身のネット番組で、決選投票となった場合も「玉木雄一郎と書きます」「今回はむしろ、無効票を書くことが国民民主党と入れてくれた方に一番寄りそう投票行動だと思っている」と無効票の意義として妙な理屈をこねた。
★結果、野党の行動で少数与党の自民党が政権を維持するわけだが、この程度の認識の国会議員が無効票の有効性を説けば投票に行くことを促され、どの候補者がより近い考えかで一票を入れるどころか、こんな候補者が1人でも議席を持つべきでないと思う有権者の思いが叱責(しっせき)される義理はない。この野党の行動は政治劣化のひとつとして歴史に刻まれるべき行為で、議会制民主主義を崩壊させるものだ。前例とすべきでない。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません4。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2024年11月14日 07:26:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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