路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

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【社説①・02.08】:国会の省庁別審査 膨張予算、適正化につなげよ

2025-02-11 16:00:30 | 【国会(衆議院・参議院・議運 ・両院予算委員会他・議員定数・「1票の格差」...

【社説①・02.08】:国会の省庁別審査 膨張予算、適正化につなげよ

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説①・02.08】:国会の省庁別審査 膨張予算、適正化につなげよ 

 衆院予算委員会で、2025年度予算案を府省庁ごとに専門的に質疑する「省庁別審査」が初めて開催され、きのう3日間の日程を終えた。

 政府予算案は原案通りの可決が常態化し、戦後に国会で修正されたことはわずか5度しかない。膨大な歳出項目に対してチェックの目は行き届かないまま、与党が「数の力」を背景に押し通す形が続いてきた。

 昨秋の衆院選で与党が大敗し、与野党伯仲になったことを踏まえ、硬直した予算案審査の見直しが今国会で前進した点は評価できよう。

 従来の衆院予算委でも、「分科会」と呼ばれる仕組みはあった。審議後半に設定され、昨年の場合なら、8つの分科会会場で同時に議論が行われた。だが、議員が地元選挙区に関連した要望をする場面が目立つなど、事実上、採決に向けたセレモニーとの批判が強かった。

 予算委員長を立憲民主党が握る中、省庁別審査は野党が提案し、与党が予算案成立に協力を得るため受け入れた。

 予算委前半に組まれた3日間の日程で、内閣官房、文部科学省、経済産業省など16府省庁を6グループに分け、全委員が順番に審議した。省庁の要求を査定し、予算編成を主導した財務相が3日間通して出席したことで、分科会方式よりは議論が深掘りされたのではないか。

 低所得世帯に給付金を配る物価高対策の事務費だけで約400億円に及ぶことや、残高800億円の「防衛装備移転円滑化基金」にさらに積み増すことなどに対し、野党側は無駄ではないかと指摘した。

 行政コストや予備費、事業執行率など歳出項目の運用面も具体的な議論が見られた。

 野党の中には、審議前半に予算の項目のずさんさを浮き彫りにして、財源の捻出が可能と訴え、後半に向け、より効果的な使途として「年収の壁」や「高校無償化」など党公約に組み替える狙いもあるようだ。

 ただ、巨額の借金や収支赤字にある厳しい財政構造を踏まえ、115兆円超に肥大化した予算を身の丈に合わせ、持続可能な規模に縮めることこそ、将来に責任ある政治の姿だろう。

 党内の「事前審査」を重視し、国会ではおざなりな質問が目につく自民党議員の見識と力量も問われる。

 今回の見直しを契機に、いっそう予算審議を充実させる仕組みづくりを進めてほしい。

 与野党は衆院議院運営委員長の下に、国会改革に向けた協議会を新設することで合意し、月内にも初会合を開く。党首討論の開催日や時間の増加、議員立法の強化と積極審議、少数会派への配慮などが論点という。幅広い検討と合意を望みたい。

 与党が多数を占める参院も手をこまねいていては、「不要論」が高まりかねない。

 元稿:京都新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2025年02月08日  16:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


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