【金口木舌・12.15】:日本の新しい居場所
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・12.15】:日本の新しい居場所
全国の小学校はこの10年で約2千校減った。そのせいか、駄菓子屋も20年間で7割以上なくなった。少子化の影響はここにも。思えば子どものころ、駄菓子屋は居場所になっていた
▼今はどうだろう。酷暑で夏場は外で遊ぶことが制限されている。子どもの声が「騒音」と扱われ公園の使用も難しくなっている。近年は大人も安心して交流できる居場所は減っているそうだ
▼その中で、全国で増えつつある子ども食堂は大人や高齢者も集う場になっている。全国こども食堂支援センターむすびえ理事長の湯浅誠さんによると、7~8割は誰もが参加できる居場所として機能し始めている
▼子ども食堂を視察した米国公衆衛生局長官は「IBASHOという新しい言葉を学んだ」とSNSに投稿したという。「つながり」を求めているのは日本だけはない
▼沖縄もマチヤグヮーは減ったが、子ども食堂など「こどもの居場所」の充足率は今年も全国一に。湯浅さんは違う年齢、境遇、意見に「触れることになる」新しい居場所によって、「分断」を抑え込む社会に近づくと期待する。沖縄がその先進地になったらいい。
元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2024年12月15日 04:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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