今日の新聞やテレビをみていて、日本の道徳観の憂うべき実態が浮き彫りになりましたので、またまた、猪瀬都知事のイスラム世界冒涜の記事を書くことにしました。
知事、一転して謝罪「訂正してお詫び」2013.4.30 12:17 [猪瀬直樹都知事] http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/130430/crm13043012180005-n1.htm
五輪招致をめぐる他都市批判発言について、記者団の質問に答える東京都の猪瀬直樹知事=30日午前、東京都庁
2020年五輪招致を目指す東京都の猪瀬直樹知事が、ライバル都市のトルコ・イスタンブール批判ともとれる発言をしたとニューヨークタイムズ紙で報じられた問題で、猪瀬知事は30日、発言があったことを認めた上で「こちらの表現不足。不適切な発言であり、訂正してお詫びしたい」と述べた。都庁で記者団の取材に答えた。
猪瀬知事は問題の発言について「インタビューが終わり、立ち上がってから雑談をするなかで『南米初やイスラム圏初というのはなんなんだろうか』と話した。東京のPRが9割9分だった」とし、インタビューの主要部分ではなかったと釈明した。
行動規範で他都市批判が禁じられていることは「認識していた」としつつも、「他都市と比べた質問に対して答えようとすると、自分のどこがよいのかと説明するために、どうしても他都市と比較して答えてしまう」と弁明。「批判のつもりはなかったが、そう受け取られてしまったということはこちらの表現不足だった」と謝罪した。
その上で「どの線がIOC(国際オリンピック委員会)の行動規範に触れるのか、勉強になった。これからの東京PRの反省にしていく」とした。(引用ここまで)
「発言があったことを認めた」ということは、NYタイムスが録音の有無に言及しなかったら、ウソを押し通すつもりだったということです。東京都知事にあるまじき姿勢と思いませんか?しかも、「表現不足」「東京のPRが9割9分」と、言い訳と責任転嫁をしているのです。
更に言えば、「他都市批判が禁じられている」というルールについて、「認識していた」にもかかわらず、「そう受け取られてしまった」と言うことは、受け取った側に責任を転嫁しているのです。「表現不足」はウソの言い訳ということになります。
【猪瀬知事発言】「最後の雑談だけクローズアップ、残念」「不適切発言についてはおわび」 知事とのやりとり 2013.4.30 17:00 (1/7ページ)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130430/lcl13043017010001-n1.htm
記者団の取材に応じる猪瀬直樹都知事=30日午前11時10分、東京都新宿区の都庁(高橋裕子撮影)
東京都の猪瀬直樹知事が米ニューヨーク・タイムズ紙の2020年五輪招致に関するインタビューでライバル都市のトルコ・イスタンブール批判ともとれる発言をしたとされる問題で、猪瀬知事が30日、都庁入庁時に記者団に答えたやり取りの詳細は次の通り。
Q:ニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで「イスラム諸国は共有しているのはアラーだけで、互いにけんかばかりしている」「競技者にとって一番いい場所はどこか。インフラも整っていない、洗練された設備もないほかの国と比べてみてください」、また、トルコに対して「若者が多くても若いうちに死んだら意味がない。トルコも長生きしたいのなら、日本のような文化を作るべきだ」ということを発言されたと伝えられているが、事実関係は
A:「まず、えー、インタビューについて説明させていただきますが、えー、4月16日の夕方に45分くらいインタビューを受けまして、もちろんこれはもう東京のPRのためにインタビューを行いました。これは、えー、半径8キロ圏内にほとんどの競技施設があり、そして選手村が前の、4年前の計画だと、えー、30ヘクタールだったけれども、今回は40ヘクタールですよ、と。そして東京は、治安がよくて交通機関も正確に運営されている。こういう話を中心にお話ししました。また、例えば、公衆トイレはきれいであると。そしてミシュランの星の数も世界で、まあ、パリよりずっと多いよね、と。そういう時に、まあそのー、おのずからそれは他の都市、every other city、3つ…みたいな形で、他の都市に比べれば、それは公衆トイレもきれいだしね。そのー、ミシュランの星の数も多いと。まあ、そういうことは一般論としてしゃべっているわけですね」
「そういう流れの中で、最後の方で、『トルコの国は若い人たちがどんどん増えているけれども、東京は2020年に高齢化率が30%近くになりますが』という質問がありましたので、そういう質問は、確かに他都市と比較した質問であるな、というふうに思いましたが、一応お答えしなければいけないと思いまして、まあ、しかし今、東京は若い人も高齢者もスポーツを通じて、生涯、スポーツを通じて、いろんなスポーツに親しむことによって、長生きになっていくということを一般論で説明しました。はい」
「そして、だいたいそれでほぼインタビューは終わってですね、終わりかけて、招致バッジをお配りしまして、それから、まあその、最後立ち上がるところで、しかしイスラム圏初ってそんな意味あるのかなあっていうふうな、ちょっと感想を僕は述べました。その感想の中に、そのー、それ仏教圏初めてとか、キリスト教圏初めてとか、そういうことって意味あるのかなと同じくらい、世界でもいろいろあるしと。そういう中で『イスラム圏でけんかしてるところもあるね』というふうなことで言いましたので、それはやっぱり不適切な発言であるというふうに思いまして、それは訂正したいと、こういうふうに思っています。そして基本的には、うーん、基本的にはですね、IOC(国際オリンピック委員会)の行動規範である『他都市を批判しない』と、そういうきちんとした行動規範にのっとって、これからきちんとやっていきたいと」
「まあある意味では、ニューヨーク・タイムズの質問で、どのあたりが、まあ触れてしまうのかというのが非常によく分かりましたので、これ以後、そういうことのないように、他の招致都市の活動に敬意を払いながら、これからもわが東京の招致活動を続けていきたいというふうに思っております」
Q:いずれの発言もインタビューで話したということでよいか
A:「ですからいまお話しした全体の文脈の中で、まあ、だいたい98%くらいは東京の話でありまして、まあそれで、ただイスタンブールは若い人が多いということを言われたので、そういう質問に答えなきゃいけないと思ってお答えしたということで、その発言の中で誤解して受け取られる部分があったと。そういう誤解して受け取られる部分があったとしたら、こちらの表現不足ですから、それはおわびしなければいけないし、今後の行動規範で遵守(じゅんしゅ)するための重要な原則として、ある意味ではどこが原則なのかなということが非常によく分かったので、今回はよい経験をさせていただきましたので、これからの招致活動は、まあ、他の都市の招致活動に敬意を払ってやっていきたいなというふうに思っています」
Q:昨日(29日)出したコメントで「真意が伝わっていない」としているが、どういう意味か
A:「いま説明したとおりです」
Q:ニューヨーク・タイムズの記事が発言の意図を捉えて書いていなかったということか
A:「したがって、真意が伝わっていないというのは、あのー、東京のPRをほとんど9割9分、9割8分、東京のPRをしていたわけで。しかし、まあ東京に公衆トイレがきれいで、ミシュランの星の数があると言うと、それは他の都市はそうでないということになってしまいますので、その…そういう、その、自分の所のPRをする場合に、かなり気をつかってPRをしなければいけないんだなということは、今回はよく分かりました。はい」
Q:ニューヨーク・タイムズは昨日の知事のコメントに対し「記事には完全な自信がある。会話も録音している」とのコメントを出したがそれについては
A:「先ほど言いましたが、最後にその、バッジを渡して、雑談をちょっとするという所で、不適切な発言があったということについては、これはおわびしておきたいと。それは、他の候補都市に対して、えー、マドリードについては特に何も言ってません。はい。ただ、イスタンブール、先ほどイスタンブールの質問がありました。若い人たち多くて、日本は高齢社会だということなので、一応それはそういうこととは必ずしも限らないでしょということは、質問がありましたのでお答えしなければいけなかったからお答えしたんで、まあ、そういう質問には、これからお答えしない方がいいかな、というふうに思ってます。はい。で、だから、したがって、これから、あー、これから長い招致レースのまだ早い時期ですので、IOCの行動規範というものをよく、そのー、ガイドラインというか、どこがいけないんだということをよく認識して、これからアピールしていかなければいけないなと。自分の所がすごいんだ、すごいんだと言うときに、少しでもほかの都市に触れないようにしながら、すごいぞ、すごいぞって言わなければいけないなということはよく分かりましたので、今回はだから、その、あの、これからどんどん招致活動していくわけですから、ここでよく分かってよかったと思っているんですね。はい。あのー、どの辺にその線が引っ張られるかということよく分かりましたから。はい」
Q:今回の発言が、今後の東京の招致活動に影響すると思うか
A:「これはだから、今そういうことで、不適切な部分については、あのもう、そういう発言をしませんということで。えー、これからあのー、これを教訓としていくので、かえってこの時点で、あの、行動規範について触れる線というのがね、どういう所に触れちゃいけないのか非常によく分かりましたので、これからのPR活動には、まあ、この反省を踏まえることができるので。もっと先の方で変なこと言ってしまったら困りますからね、そういう意味では僕は、いい教訓になったと思って受け止めています。ええ。あの、おそらく、まあ、どういうことを、他の都市もですね、どの辺までどう言っていいのかっていうのがよく分からない所もあったかもしれないですね。ですから、はっきり今回よく分かりましたので、とにかく行動規範を遵守するということに徹しようと」
「そういう意味では、早いうちにそれを徹しようという、そういう気持ちとか、行動規範の意味をよく分かったということがとても良かったというふうに思っているんです。それで、えーっと、まあこれからまだこれからサンクトペテルブルクとかね、いろいろ行きますから、どういう発言を特にしたらいいのかということをよく考えていきたいなと。とにかく、自分のところがいいんだ、いいんだと言うときにですね、他と比較しない、つまり、あのー、他の都市と比較しないような言い方をとにかく、細部において、ディテールにおいても気をつけていかなければいけないなということは、そのー、今回いい教訓だったと思っていますので。で、これは、ここで不適切な部分は認めて、そしてきちんとやるということで、あのー、この件はこれでおしまいにしたいというふうに思っております」
Q:イスラム諸国がアラーしか共有しておらずけんかばかりしている、と発言したと認めたが、もう少し詳しく教えてほしい
A:「だからそれは不適切な表現だろうなと。それは誤解を招く表現なので、それはもう、あのー、よろしくないなというふうに思っております」
Q:ニューヨーク・タイムズに訂正は求めないか
A:「ニューヨーク・タイムズに? ニューヨーク・タイムズは、あのー、先ほど言いましたように、全体の文脈では東京のアピールが98%ぐらいですので、ただイスタンブールはどうかと質問されてしまったので、質問にお返ししなければいけないというふうなことがあって、その質問にお返しするときに、あのー、不適切な表現が入ってしまったということですね。ですから、それはおわびしたいということですね。ですから、ニューヨーク・タイムズに対して特に何かするということではなくて、ニューヨーク・タイムズの今回の記事で、他都市を批判してはいけないということは前から分かっているんですが、どの範囲かということが、非常に今回はよく分かりましたので、気をつけていきたいなと。したがって、IOCの行動規範をより一層遵守していく、そういう気持ちになりました」
Q:今回は、知事の熱い思いがインタビューの中であり、最後のところでぽろっと出てしまった発言と
A:「もう、バッジを配ってね、それで立ち上がるところの雑談で、何でそんなに初めてってのがあれなのかなあっていうふうにちょっと言ったときに、そういう言葉が入ってしまったので、これは不適切だったなということであります」
Q:IOCの行動規範の認識が甘かったという思いは今あるか
A:「いや、あのねえ、これはまあ、あのー、甘かったと言えば、甘かったということになりますが、やはり今回みたいなひとつの事例があって、この事例はいけないんだなというふうなことがはっきり分かりましたので、IOCの行動規範っていっても、先ほど言いましたように、自分の都市をPRするときに、先ほどのニューヨーク・タイムズの質問のように他の都市はこうなんだけどって質問されちゃう時があるわけですよね。そういう時にお答えするとき、まあ、かなり注意を要するんじゃないかなってことが分かりましたね」
Q:今回の発言でイスラム圏中心に反発が広がりそうだが、今後どう対処されるか
A:「いや、だから今、したがって、それはおわびしますと言っているわけですから。イスラム圏の方にも、これは誤解を招く表現であって申し訳なかったと、はっきり謝罪を今、してます」
Q:IOCなりイスタンブールに正式に文書を送るのか
A:「IOCは、竹田JOC会長(竹田恒和・東京招致委員会理事長)のほうにそういう問い合わせが来てたから、竹田会長がお答えするということで。基本的には行動規範を遵守してやっていきますということに尽きると思います。それから、僕はあの、トルコは、昨日もちょっとコメント出しましたが、トルコは僕は個人的には行ったことがあり、イスタンブールは好きな都市でありますから、別にイスタンブールを何か悪く言うつもりはまったくありません。ただ質問で、年齢層がイスタンブールの方が若いと、東京は高齢化だがどうだという質問だったので、それは、スポーツは若い時から生涯通じてやっていくことが一番重要なんじゃないですかという話をしたということであります」
Q:五輪の招致活動で、競合する相手国の宗教に触れる必要があったのか
A:「いや、それは、それはね、イスラム圏初ということがひとつのあのー、えー、アピール、今まで言われてきていると思っていましたので、それは仏教圏初とか、キリスト教圏初という言葉をあまり聞かないので、イスラム圏初というのは何だろうねというふうに、ちょっとつぶやいた、雑談の時のね。そういうことに過ぎません」
Q:記事の内容は間違っていない?
A:「したがって、普通インタビューした場合には、98%しゃべったことについて、98%の分析をして、最後にちょっと雑談でしゃべったことをそこにまた付け加える、というふうなものがインタビューだと思っていましたので、その、最後の雑談のところだけがクローズアップされてしまったのは残念だなと。ただ、あの、ニューヨーク・タイムズのおかげで、行動基準というものについて、僕なりによく分かったので、それはそれで勉強になったなというふうに思ってます」
Q:今、イスラム圏の開催についてはどのようにお考えか
A:「それは、だからそういうことを言っちゃいけないんだってことなんだよ。だから。そういうふうに聞くでしょ。だから割とすっと答えると、それが行動規範の違反になってしまうということなんで、そういう答え方しちゃいけないんじゃないかな。はい。今の質問に対しては」
Q:イスラムに触れた部分は、知事が「イスラム初って意味があるのかな」と、自主的に相手のことを批判する文脈で言った、と捉えられてしまうが
A:「いや、それは違う。だから、ブラジル、南米大陸初というのがあって、リオデジャネイロが南米大陸初というんで、今、あの、やることになっているわけですよね。で、今度はイスラム圏初っていう…『初』っていうのが結構アピールされてるから、『初』って何なんだろうねというふうなことを、まあ、ちょっと独り言のようにつぶやいたということですね。ですから、ですから、あのー、いま言ったような不適切な発言はこれは撤回しなければいけないと思っている」
Q:トルコに行かれたことがある博識な知事ということで、あえてうかがうが、中東諸国とくらべて政教分離が進んでいるトルコに…
A:「いや、まあ、それも知ってます。だからね、だからイスラム圏初っていう、その、今そういうアピールになって聞こえてきているから、何だろうなというふうなことをちょっと思ったということですよね」
Q:お互いけんかしてきた歴史が…という発言の部分についてはどうか
A:「イスラムの中の話でしょ。だから、それについては、もう不適切だから撤回しているということで、あのー、不適切だということです、だから。それで、インタビューの全体の中の最後にバッジを配って立ち上がるときにちょっとしゃべったようなことであって、それはだけど、それは不適切だから、不適切で撤回しますということで、先ほどから申し上げているように、行動規範にのっとって、どういうところが他都市の批判になってしまうかということを、それよく線引きを踏まえないといけないなということが今回非常に勉強になったので、今後、きちっとした招致活動、他都市の招致活動に敬意を払って、だから、ただ敬意を払うってんじゃなく、ちゃんと、うんと敬意を払わきゃいけないっていうふうによく分かりましたということですから、はい」
(事務方)「すいません、次の日程がございますので」(引用ここまで)
猪瀬都知事の言い訳会見を読むと、この人、やっぱり悪いとは思っていませんね。以下ポイントをまとめてみました。
一つには、最初の肝心要の部分についての質問には、全く応えていません。
二つには、そうしておいて、その発言の言い訳をしているのです。「ちょっと独り言のようにつぶやいた」「最後の雑談のところだけがクローズアップされてしまったのは残念」と。この発言がイスラム世界を冒涜していることに、猪瀬都知事は全く気づいていません。正しいと思っているからです。
三つ目には、「だから、そういう中で『イスラム圏でけんかしてるところもあるね』というふうなことで言いましたので、それはやっぱり不適切な発言である」と、言っているのは、招致について、思ったからということなのです。
四つ目には、そのことを証明する発言として「どういう所に触れちゃいけないのか非常によく分かりました」「どこが原則なのかなということが非常によく分かったので、今回はよい経験をさせていただきました」と言いながら、「ニューヨーク・タイムズのおかげ」とまで言っているのです。
五つ目には、この間の報道をみていると、また猪瀬都知事の発言をみると、猪瀬都知事発言の本質をぼかし、招致問題にスリカエ、曖昧にするもので、国際社会に対する冒涜、不道徳を示す典型と言えます。自国中心主義です。
憲法前文の
「日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」からこそ、「われらは、いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自国の主権を維持し、他国と対等関係に立たうとする各国の責務であると信ずる」と国際社会に宣言したことを忘れてしまっているのです。
これも、政権政党の憲法軽視(憲法記念日をお祝いすることをしていませんね)と、そうした政権政党を国家最高法規である憲法擁護の立場から徹底して批判してこなかったマスコミ報道の結果です。更に言えば、そうした政党を政権に選択してきた国民の責任もあります。
最後に言えば、昨日以後のマスコミ報道をみると、特に今、テレビ朝日のモーニングバードを視ている限りですが、日本国中が、東京都知事という、超世界的な公人がイスラム世界を冒涜したことの意味については、不問にしながら、東京五輪招致問題のみに世間の目を向けさせ、「猪瀬都知事に頑張ってもらいましょう。応援します」などというコメントを言って平然としているのです。
日本国中が手前勝手な思想で席巻しているのです。これでではいじめっ子がいじめられている子どもの気持ちに寄り添って反省する、対策を取るのではなく、いじめてしまったことを「誤解されてしまた、そういうつもりではなかった」と言い訳をして、「こういう場合は、こういうことは言ってはいけないことが、良く判った。いじめっ子のおかげ」などと、居直っているのです。呆れませんか?
もう一つあります。このような思想は、戦前の戦争責任を曖昧にして、「侵略戦争ではない」「ご英霊に感謝するのは何故悪い」などと居直る思想、北朝鮮や中国などの軍事的脅威を煽る映像ばかりを垂れ流し、相手国の悪口を散々言って、相手国を貶め、アメリカに押し付けられた憲法などと言いながら日米同盟を強化するなど、分けの判らぬことを平然と言いながら、自分の都合を推し進めていく構図と同じです。
そういう意味で、日本国とその国民の道徳観が岐路に立たされていると思います。
「タブー理解してるはずなのに…」困惑の都職員 都にメールなど130件超 2013.4.30 23:25 [猪瀬直樹都知事]
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130430/lcl13043023260002-n1.htm
五輪招致をめぐる自身の発言について、報道陣の質問に答える東京都の猪瀬直樹知事=30日午前、東京都庁
「知事も他都市との比較はタブーだと十分理解しているはず。雑談の中でポロッと出てしまったのか…」
東京都の五輪招致担当部局のある職員は、国際的な話題となってしまった猪瀬直樹知事発言に困惑の表情を浮かべた。 都には電話やメールが相次ぎ、30日午後4時半までに132件に。都によると「一方的に謝っていいのか」と擁護的な意見もあったが、「世界中の人を受け入れる準備ができていない」「がっかりした」などの声が多かったという。 禁じられた「他都市と比較」には触れないものの、“危うい”発言がこれまでなかったわけではない。 東京五輪招致委員会は、3度目だったロンドンを引き合いに「2度目の東京は先進国ならではの最高の大会が開ける」と訴えているが、猪瀬氏はやや踏み込み、1月のロンドンでの記者会見で「途上国は先進国のモデルを追いかけていけばいいが、先進国は自分で作らなければいけない」と発言するなどしていた。 猪瀬知事は今後、ロシア(5月)、スイス(7月)、開催都市が決まる9月のアルゼンチン・ブエノスアイレスと、海外での招致活動をこなすことになる。 招致委幹部は「残念だが起きてしまったことは仕方ない。トップの発信力は重要なので、ルールに留意してもらい、さらに東京の強みをPRしていくしかない」と話した。(引用ここまで)
「君が代」「日の丸」口パク発言などを含めると、こういう人物が世界的・国際な都市の首長として相応しいか、歴然としています。
東京五輪招致には反対ですが、猪瀬都知事は、辞表表明すべきでしょう。そのような形で責任を取ることを表明してのみ、五輪招致活動が前向きに展開していくのではないかと思います。責任の取り方を曖昧にする恥文化を、これ以上増幅させてはいけません。
そういう意味でも、「民度」の道徳観が試されていると思います。