愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

慰安婦を売春婦として貶め性奴隷と認知せず国際社会の常識を無視する西村橋下石原は辞職しろの声を!

2013-05-22 | 日記

西村氏は自身のブログで議員辞職を拒否する理由を述べています。これほどのご都合主義。不道徳の典型はありません。この思想は、橋下氏や石原氏、安倍氏らと共通のものです。そういう意味で同罪です。一日も早く辞職すべきです。それこそが「国益」と言えます。以下みてみます。

士は己を知る者の為に死す

 http://www.n-shingo.com/cgibin/msgboard/msgboard.cgi?page=855

…橋下共同代表の慰安婦(comfort women)に関する話が、外電では、「橋下は、戦時には、『性奴隷(sex-slaves)』が必要だと言った」、と悪意の虚偽の捏造をして報道され始めている。 彼は、こんなことは言っていない。これを断じて放置してはならない。…日本人は性奴隷を必要とするおぞましい民族だという世界的な反日包囲網ができてしまう。慰安婦とは売春婦のことで、それは今でもたくさん日本に入ってきている。彼等が性奴隷でない以上、戦時の慰安婦も性奴隷ではない。私の話の本体は、日本が戦時に性奴隷を必要とした民族であるかのごとき捏造は許してはならないというものだ。もしこの捏造が定着すれば、我が国は、過去現在未来、名誉と誇りを剥奪される。真実を指摘して反日虚偽捏造宣伝を阻止しようとした私が、議員辞職すれば、恐れ入りました、それはしませんと、国際社会に発信することに他ならない。つまり、性奴隷を認めることだ。(引用ここまで

産経読売も橋下氏の主張を掲載することで、橋下氏を擁護し、慰安婦問題のスリカエを謀っています。以下みてみます。

産経 橋下氏、「性奴隷」を否定 【慰安婦問題】  2013.5.19 13:00 [歴史認識] http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130519/plc13051913010007-n1.htm

旧日本軍の従軍慰安婦について「暴行、脅迫、拉致を、国を挙げてやり、嫌がる女性に無理やり(慰安婦を)やらせた『性奴隷』と言われている。それは違う」「元慰安婦に対する責任はある」と前置きした上で「性奴隷かどうかは、世界からの評価に影響する。世界各国の軍は、第2次世界大戦の時に、同じように女性を利用していた。日本だけを批判するのはアンフェアだ」と主張…慰安婦を容認したとの発言については「当時の軍が必要と思っていたと述べただけだ」と釈明(引用ここまで

読売 橋下氏が慰安婦発言の撤回を拒否する理由  (2013年5月21日07時42分) http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20130521-OYT1T00188.htm?from=ylist

第一は、1993年の河野官房長官談話が「あいまいにしている」(橋下氏)強制連行の有無だ。欧米諸国では、慰安婦を「性奴隷」(sex slave)と表現するケースが目立つ。この表現は、92年に慰安婦問題が外交問題化した際、「強制連行」だったとの記事や証言(その後信ぴょう性は否定)が出回ったため、「売春婦」(prostitute)とは異なるとして広まったとされる。しかし、軍や官憲が強制連行した事実を示す文書はこれまでに見つかっていないため、日本政府はこの表現は使っていない。河野談話の英文も、comfort womenという表記だ。  強制連行と密接に絡む「性奴隷」の表現がいまも欧米諸国で広く使われているのは、政府が強制連行の有無をあいまいにしているからだ、というのが、橋下氏の主張

第二は、「戦場の性」の問題だ。 現代史家の秦郁彦氏の著作「慰安婦と戦場の性」(新潮選書)によれば、第2次世界大戦の参戦国は一様に「性病による戦力低下」と「若い兵士たちの性の捌(は)け口」に悩まされた。そうした中、日本だけが「性奴隷」国家呼ばわりされるのは納得できない、というのが橋下氏の指摘だ。

 橋下氏は20日、大阪府堺市でのパーティーで「なぜ日本だけが特別な性奴隷を利用していたと批判されるのか。世界各国の皆さんに、日本も悪いけれど、もう一度、戦場における性の問題、女性がどう扱われていたかしっかり考えてほしいと問題提起するために、あのような発言をし…慰安婦に関する発言は「言っていることは間違っていない」として撤回を拒否しているのは、これら本質的な論点が置き去りにされ、「慰安婦は必要だった」といった部分的な発言が独り歩きしていることへの危機感が背景にあるようだ。(引用ここまで

橋下氏は、この性奴隷問題について、13日の会見で以下のように述べています。

ただ、日本の軍がね、または日本政府が国をあげてね、暴行脅迫拉致をしたという証拠が出てくれば、それはやっぱり日本国として反省しなければいけないけれど、そういう証拠がないって言う風に日本政府が閣議決定しているわけですからね。(引用ここまで

そこで、以下ポイントをまとめてみました。

 1.河野談話の「信憑性」と橋下氏と産経・読売のウソ・不勉強ぶりについてです。

 (1)これは河野談話の作成に携わった石原信雄内閣官房副長官の発言をどのように見ているか、このことをマスコミは問いださすべきです。

①「宮沢首相の政治判断か」との質問に、「それはそうですよ。それは内閣だから。」(産経新聞2007年7月)

②元慰安婦からの聞き取り調査については「外政審議室や厚生省関係から、バイアスのかかっていない」「評価できると考えられる職員を選んでヒアリングをやらせました。その結果、彼女たちの証言内容から、決してためにする発言ではない、自分の体験として、強制によってその意に反して『慰安婦』にされたことが疑いのないような人が何人か出てきた」「それを分析・検討した結果、心証を得たわけです。」「わたしは強制性の認定に間違いがあったとは思わない。」(和田春樹、大沼保昭、岸俊光『慰安婦問題という問い - 東大ゼミで「人間と歴史と社会」を考える』勁草書房、2007年)。

③「日本が強制連行を認めた背景には日韓間の合意、密約があった」(1997年4月号「文嚢春秋」)と断定した主張(櫻井よし子)について、石原信雄は「それはない」(産経新聞 1997年3月9日)と否定…(引用ここまで

(2)共産党吉川春子参議院議員とのやりとりをどのようにみるか、マスコミは橋下氏などに糾していくべきです。

 第166回国会 予算委員会 第13号 平成(2007)19年3月26日 http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/166/0014/16603260014013a.html

吉川春子君

①官房長官談話では、広範な地域に慰安所が設置された、慰安所は軍の要請によって設置された、慰安所の管理運営、慰安婦の移送について旧日本軍が直接又は間接に関与したとしております。これはお認めになるんですね。…本人の意思に反して集められた、官憲が直接これに加担したこともあった、慰安所の生活は強制的状況で痛ましいものであったと言っていますが、これもお認めになりますか。

②オランダ人は強制収容されて、強制収容所から女性たちが軍隊によって拉致されて慰安所に入れられたと、こういうことですね。甘言であれ、強制連行、拉致であれ、慰安所は日本軍管理下の下、逃げられず、慰安婦とされた女性たちは毎日レイプされたんです。…これをもって強制性はなかったとそれでも総理大臣はおっしゃるんですか。そのことを端的に、あなたの考えを言ってください。

③法務省に伺います。 平成十六年十二月十五日、東京高裁において中国山西省の慰安婦の事件が判決が出ましたけれども、事件の背景事情としてどのようなことが認定されていますか。

政府参考人(大竹たかし君) 

判決文によれば、原告の供述に基づいて以下のような事実を認定したということでございます。 まず、原告のうち十五歳の未婚の女性については、一九四二年、日本軍兵士らによって自宅から日本軍の駐屯地のあった村に拉致、連行、監禁され、複数の日本軍兵士らに性的暴行を繰り返されたとされ、もう一人の未婚の原告については、一九四二年、三人の中国人と三人の武装した日本軍兵士らによって無理やり自宅から連れ出されて日本軍駐屯地に拉致、連行、監禁され、上記三人の中国人のほか多数の日本軍兵士らによって性的暴行を加えられたとされております。

内閣総理大臣(安倍晋三君) 

オランダの事案につきましては河野官房長官談話で述べられたとおりであります。(引用ここまで

以上のやり取りを受けて安倍首相は訪米し、ブッシュ会談の際に、あの言葉を吐いたのでした。そうして閣議決定という形でゴマカシタノです。しかし、以下に 述べるように、この修正は大きな意味をもってきます。 安倍発言の修正については、以下の記事で書きました。マスコミは、こうした「事実」を橋下氏に突きつけていかなければなりません。橋下氏と同意見であったとしても、事実は事実なのです。

侵略 戦争・慰安婦で平気でウソをつく安倍首相の政策にもレッドカードを突きつけ国益守る政権を今こそ! 2013-05-18 23:44:20

http://blog.goo.ne.jp/aikokusyanozyaron/e/4ab04f3ec348143af88ef27aeae3f323

2.「性奴隷」についてです。

(1)これについては、以下の諸事実をみれば、「奴隷」は明白です。『季刊戦争責任研究第57号』参照

①「婦人および児童の売買禁止に関する国際条約」(1921年日本も調印) 「従軍慰安婦」問題 資料NO4 婦女売買関係条約と報道 http://hide20.blog.ocn.ne.jp/mokei/2012/05/post_33d7.html

②大審院「国外移送、国外誘拐被告事件」判決(1937年)

<特報・従軍慰安婦>大陪審昭和12年判決 連行の経営者有罪 毎日新聞ニュース速報(97.8.6) http://d.hatena.ne.jp/s_kotake/00010101/p1

日本軍の慰安所政策について(補論:陸軍慰安所は酒保の附属施設) 永井 和(京都大学文学研究科教授) http://nagaikazu.la.coocan.jp/works/guniansyo.html

 (2)性的奴隷制(性的奴隷状態)" Sexual Slavery"の「定義」は、国連で以下のように「定義」されている。 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%C0%AD%C5%AA%C5%DB%CE%EC#keywordbody

①マスコミは西村・橋下・安倍・石原各氏に日本がカイロ宣言・ポツダム宣言を受諾していることを糾すべきです。

カイロ宣言 「三大同盟国ハ日本国ノ侵略(the aggression of Japan)ヲ制止シ且之ヲ罰スル為今次ノ戦争ヲ為シツツアルモノナリ右同盟国ハ自国ノ為ニ何等ノ利得ヲモ欲求スルモノニ非ス又領土拡張ノ何等ノ念ヲモ有スルモノニ非ス…日本国ハ又暴力及貧慾ニ依リ日本国ノ略取シタル他ノ一切ノ地域ヨリ駆逐セラルヘシ…前記三大国ハ朝鮮ノ人民ノ奴隷状態(mindful of the enslavement of the people of Korea)ニ留意シ軈テ朝鮮ヲ自由且独立ノモノタラシムルノ決意ヲ有ス」

ポツダム宣言 「六、吾等ハ無責任ナル軍国主義カ世界ヨリ駆逐セラルルニ至ル迄ハ平和、安全及正義ノ新秩序カ生シ得サルコトヲ主張スルモノナルヲ以テ日本国国民ヲ欺瞞シ之ヲシテ世界征服ノ挙ニ出ツルノ過誤ヲ犯サシメタル者ノ権力及勢力ハ永久ニ除去セラレサルヘカラス」「八、カイロ宣言ノ条項ハ履行セラルヘク」

 ②橋下氏は、自説の根拠に現代史家の秦郁彦氏の著作「慰安婦と戦場の性」(新潮選書)をあげているようですが、これについては、学問的にも成り立たないものです。この事実をみるだけで、橋下氏の根拠の「事実」が判ります。読売は、こうした「事実」を調べてから記事を書くべきです。

秦郁彦『慰安婦と戦場の性』批判 『週刊 金曜日』290号、1999年11月5日 林 博史 http://www.geocities.jp/hhhirofumi/paper44.htm

3.戦争と性について、愛国者の邪論の考え

 (1)確かに戦争を性の問題は、橋下氏などが主張するような側面があることは「事実」でしょう。しかし、彼らの指摘する「事実」と、それを正当化する思想は、20世紀以前の時代の「常識」の域を出ていないもので、まさに「生きた化石」と言えるものです。 20世紀の人道法の登場と発展を踏まえるのであれば、また21世紀の今日の国際法の到達点を視るならば、「犯罪行為」と認知されている、これが「常識中の常識」なのです。

 (2)いくら西村氏が「我が国は、過去現在未来、名誉と誇りを剥奪される」といくら叫んでみても、彼の19世紀的、浦島太郎的、或いは幕末の偏狭な攘夷論者的思考は、国際社会の中で容認されないということを気づくべきです。日本国の名誉と誇りとは、あの戦争の惨禍を引き起こした政府の行為を反省した憲法の民主的原則を日本国内に行き渡らせること、それを世界に発信していくことです。そうしてこそ未来の世代から賞賛されるのだという思考回路をもつべきなのです。

(3)もう一つ指摘しておきましょう。西村氏が、ホンネを言ってしまった「東京や大阪の夜の繁華街の実態」は、西村氏の思想と論理からすれば、現代日本の名誉と誇りを傷つける恥の部分ではないでしょうか?そうした「実態」が不必要になる政治をこそ、実現していかなければならないのではないでしょうか?

(4)さらに言っておきましょう。彼らの指摘する「戦争と性」の問題を取り上げるならば、だからこそ、戦争は、戦争につながる全てのものは廃棄・除外していかなければならないということです。日米軍事同盟に基づいて駐留する米軍兵士の「性」の問題、他国の軍と兵士の「性」の問題を、彼らが慰安婦を売春婦として位置づければ位置づけるほど、また自説を強調すればするほど、戦争と戦争につながる軍隊こそ否定していかなければならない、憲法こそ活かし広げていかなければならないという「皮肉」が浮き彫りになってくるのではないでしょうか。

 しかし、彼らのマスコミもそのような発想は想定外です。驚くべきことです。このことの持つ意味は、更に解明していかなければなりません。

4.「なぜ日本だけが特別な性奴隷を利用していたと批判されるのか。世界各国の皆さんに、日本も悪いけれど、もう一度、戦場における性の問題、女性がどう扱われていたかしっかり考えてほしいと問題提起するために、あのような発言をし」たなどと、問題提起者を装って正当化しています。「我が日本国が不当に侮辱を受けているようなことに関しては、しっかり主張はしなくては行けない」など「不当」と日本国民の中に沈澱しているナショナリズム、「愛国心」を煽り、利用し、侵略戦争を正当化しているのです。

愛国者のごとく振舞って、です。 これほど非常識で不道徳な「愛国者」はいません。「愛国心」はありません。日本では「親は子どもに自分の背中で教える」という道徳・美徳・美学がありました。彼らの道徳観の薄っぺらさが、ここでも浮き彫りになってしまったのではないでしょうか?、彼らの幼児性が浮き彫りになるだけではないでしょうか?彼らの主張する「道徳」からみても、まさに言うに及ばずでしょう。

永井 和「日本軍の慰安所政策について」のなかの、以下の指摘を、橋下氏や西村氏、マスコミは肝に銘じるべきです。

 政府自らが「醜業」とよんで憚らなかった、公序良俗に反し、人道にもとる行為に直接手を染めることになったからである。公娼制度のもと、国家は売春を公認してはいたが、それは建て前としては、あくまでも陋習になずむ無知なる人民を哀れんでのことであり、売春は道徳的に恥ずべき行為=「醜業」であり、娼婦は「醜業婦」にすぎなかった。国家にとってはその営業を容認するかわりに、風紀を乱さぬよう厳重な規制をほどこし、そこから税金を取り立てるべき生業だったのである。しかし、中国との戦争が本格化するや、その関係は一変する。

…軍・警察は慰安所を軍隊の軍紀と衛生の保持のため必須の装置とみなし、慰安婦の募集と渡航を公認したが、同時に軍・国家がこの道徳的に「恥ずべき行為」に自ら手を染めている事実については、これをできるかぎり隠蔽する方針をとった。軍の威信を維持し、出征兵士の家族の動揺を防止するために、すなわち戦時総動員体制を維持するために、慰安所と軍・国家の関係や、慰安婦が戦争遂行上においてはたしている重要な役割は、公的にはふれてはいけないこと、あってはならないこととされたのである。国家と性の関係は現実に大きく転換したが、売春=性的労働を「公序良俗」に反する行為、道徳的に「恥ずべき行為」であるとする意識、さらに慰安婦を「醜業婦」と見なす意識はそのまま保持され続け、そこに生じた乖離が上記のような隠蔽政策を生み出すにいたった。

慰安婦は軍・国家から性的「奉仕」を要求されると同時に、その関係を軍・国家によってたえず否認され続ける女性達であった。このこと自体が、すでに象徴的な意味においてレイプといってよいだろう。従軍慰安婦が、同様に軍の兵站で将兵にサービスをおこなう職務に従事しながら、従軍看護婦とは異なる位置づけを与えられ、見えてはならない存在として戦時総動員ヒエラルキーの最底辺に置かれたのは、このような論理と政策の結果とも言えよう。慰安所の現実がそこで働かされた多くの女性、なかんずく植民地・占領地の女性にとって性奴隷制度にほかならなかったのは、このような位置づけと、それをもたらした軍・警察の方針によるところが大きいのである。(引用ここまで

最後に、マスコミは、彼らの主張を批判し、検討することもなく、日々垂れ流しています。真逆の事実や資料は彼らの発言にかみ合うようにしてほとんど対置・登場させずに、です。ここに憲法改悪に向けたマスコミ戦略のシナリオが見えてきます。何としても、国民的討論で、「圧倒していく必要があるように思います。事実が広がれば、展望が開かれるところまで、日本の情勢が来たようにも思われます。

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