橋下氏が内外の批判を受けて、いつものように弁解の挙動に出ました。呆れますが、ここでも、橋下氏無知ぶりがさらけ出されました。以下のテーマで検索すれば、学問の成果と国際的常識についての橋下氏の誤りと彼の無知ぶり、不勉強ぶり、答えがあって、その答えにとって付けた「事実」の論理の杜撰さが判ります。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BD%BE%B7%B3%B0%D6%B0%C2%C9%D8#p11
同時に、橋下氏に好き勝手なことを言わせておいて、その根拠を問い質し、説明を求めることをせず、その主張を垂れ流すマスコミの犯罪的役割についても、糺していかなければなりません。
90年代自民党政治に愛想を付かせた国民が、共産党に期待して820万人もの国民が投票したことを自民党や財界が「反省」。マスコミを使って「政権交代可能な二大政党政治を」と煽りながら、謀略選挙を仕掛け、共産党を追い落とし、さらには小泉旋風を起こすことで共産党や社民党を吹き飛ばして10年、しかし、それでも、戦後自民党政治の行き詰まりは救いがたいものでした。
その結果、新自由主義的政策を掲げ自民党と競い合っていた民主党が、共産党のような政策を掲げることで、自民党に愛想を付かせていた国民の要求の受け皿となり、ここでも共産党を吹き飛ばし、政権を獲得。「政権選択」の嵐の枠外の追いやられてしまったのでした。
そして最終的には、マスコミが「政権交代」選挙と吹聴し、国民の期待を「政権交代」一点に集めたことが大きな要因でした。しかし自民がダメだったから、民主を持ち上げたが、その民主もダメだった。しかし、その自民もダメだから、どうするか、そこで登場させたのが、坂本龍馬の維新八策を真似した橋下「維新」だったのです。
自民と民主の二大政党政治に不満を持つ国民にとって、意図的に敵をつくって過激な言葉(挑発的言動)を発して煽る橋下氏の挑発的言動は、期待満載の格好の材料でした。総選挙直前に立候補した維新の候補ですら、共産党の獲得票を上回る支持を獲得したことに、政治の本質が見えてきます。このことは政権交代前の都議選や政権交代時の民主党候補への国民の期待度と同じでした。ここにマスコミの犯罪的役割が見えてきます。
その際のポイントは、自民民主の「既成」に対して「維新」という偽りの対立構造を作り、「既成」の中に「共産党」を入れてしまうというトリック、マジックによって、共産党を追い落とす作戦に出ていたのです。これは現在も成功しています。共産党も、こうした作戦に有効な手を打てていません。内向きの「自力回復」論に陥っているからです。これについては、別項で記事にします。
昨年の総選挙の際にも、政権公約を守れない民主はダメ、それを追及する自民も同じ。ではその二大政党に変わるのは?共産党になってしまっては・・・。ということで、「第三極」として登場させたのは偽りの「維新」を持ち上げること、その最大のトリックは、消費税や原発・普天間などの政策論争、日本のあるべき改革論争ではなく、総選挙後の「政権枠組み」論を作り出し、ゴマカシ、実は超復古政党である橋下維新を持ち上げたのです。
これは「自民党をぶっ壊す」論、「政権交代可能な二大政党政治」論、「政権選択選挙」論、「政権交代選挙」論の焼き直しです。かつての「保革逆転・保革伯仲」論から、「与野党逆転・与野党伯仲」論、「非自民非共産の政権」論と同じです。
しかし、沈没する民主から脱兎のごとく離党して新党づくりのドラマなど、総選挙前の野合・離合集散の演出、「維新」に参入してきた超復古時代錯誤の石原慎太郎、平沼赳夫、片山虎之助、西村眞悟、三宅博などによって、嫌気を感じた国民は、戦後最低の投票率に診るように、政治不信の増幅のなかで、漁夫の利を得た自民党が安倍政権の奪還を実現さあせたのです。
しかし、その自民の政権奪還によって、「維新」の「革新」性は、「既成」の「復古」と同じになって、見えてきたのです。それが最近の安倍政権の憲法改悪のための超復古発言によって「維新」の存在意義が薄れ、安倍政権にお株を奪われ、その「賞味期限」「年内に消滅する」発言だったのです。
こうしたなかで、石原・橋下維新と安倍自民党の憲法改悪のための連携作業が、参議院選挙を前に、マスコミの応援を受けて徹底されようとしている時に、日本国内よりは欧米とアジアから、彼らの超復古思想に、被害国・勝利国から批判が集中しているというのが、現在の日本の政治状況ではないでしょうか?
これは歴史の前進面・進歩面、平和を求める国民の深層を読み取れない、身勝手な、自己チュー思想と言えます。
例えば、安倍首相は、憲法は「占領軍に押し付けられた」から「国民の手でつくる」と言いますが、そのデタラメさは、以下の憲法交付の際の天皇の言葉をみれば明瞭です。天皇を元首として格上げを狙う自民党の改憲案が出されましたが、その不勉強ぶり、手前勝手さ、天皇の政治利用ぶりがよく判ります。
日本国憲法における上諭
日本国憲法
朕は、日本國民の總意に基いて、新日本建設の礎が、定まるに至つたことを、深くよろこび、樞密顧問の諮詢及び帝國憲法第七十三條による帝國議會の議決を經た帝國憲法の改正を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
御名 御璽
昭和二十一年十一月三日
内閣總理大臣兼
外務大臣 吉田茂
國務大臣 男爵 幣原喜重郎
司法大臣 木村篤太郎
内務大臣 大村一
文部大臣 田中耕太郎
農林大臣 和田博雄
國務大臣 齋藤隆雄
逓信大臣 一松定吉
商工大臣 星島二郎
厚生大臣 河合良成
國務大臣 植原悦二郎
運輸大臣 平塚常次郎
大蔵大臣 石橋湛山
國務大臣 金森徳次郎
國務大臣 膳桂之助
もう一つ橋下氏のウソ・不勉強ぶりを紹介しておきます。
慰安婦「今は許されない」=安倍首相発言には反論-橋下氏 (2013/05/15-20:16)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013051501030
日本維新の会の橋下徹共同代表は15日、大阪市役所で記者団に対し、旧日本軍による従軍慰安婦制度を「当時は必要だった」とした自らの発言に関し、「今は人権問題としても絶対許されないような問題。他国がやっていたから、日本がやったことをいいじゃないかと言うつもりは毛頭ない」と釈明した。国内外からの厳しい批判を受け、軌道修正した形だ。 橋下氏が記者団の取材に応じたのは2日ぶり。安倍晋三首相が国会答弁で「立場が違う」と述べたことに対しては、「自民党を含め、日韓基本条約で法的に全て解決済みだと言い続けていることのほうが、慰安婦の皆さんを傷つけている」と反論。その上で「賠償は難しいにせよ、きちんとした配慮はしていかなければならない」と述べた。 一方で橋下氏は「第2次世界大戦当時、世界各国がやっていた。なぜ日本だけが特別な批判を受けるのか、考えなければならないという問題提起だ」と説明。「大反撃を食らうのは百も承知。いろんな方のアドバイスを受けて議論し、時機をみて指摘しようと思っていた」と語った。 これに関連して松井一郎幹事長は大阪府庁での記者会見で「橋下氏は人権を無視するような男でない。差別や侮辱をするような人だと誤解されているなら、説明が足らなかったということだ」と述べた。(引用ここまで)
どうでしょうか?各紙の記者の突っ込みはあるでしょうか?「弁解」を許しているのですから、呆れます!
次に、以下の記事を紹介することで、共産党はずしの実態を明らかにしておきます。
【橋下氏慰安婦発言】石破氏「国益損なう」、福島氏「激しい憤り」 各党幹部も相次ぎ批判2013.5.14 13:22
http://sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130514/waf13051413240028-n1.htm
石破茂・自民党幹事長
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が慰安婦制度を容認するような発言をしたことに関し、与野党幹部らからも14日、批判が相次いだ。
自民党の石破茂幹事長は「論理が飛躍している。兵士のケアが必要なのは確かだが、だからといってそういう(慰安婦)施設が必要だとはならない。政党トップとして発言によく配慮しなければ国益を損なう」と発言への懸念を示した。
公明党の山口那津男代表も「女性の人格、人権を軽視する発言だ」と指摘した。
社民党の福島瑞穂党首は「戦争遂行のためには女性の人権を蹂躙(じゅうりん)しても構わないとの発言で、激しい憤りを感じる」と非難。在日米軍に風俗産業の活用を促したことをめぐっても「買春を肯定するもので、性的暴行事件に苦しんできた沖縄をさらに傷つける。(買春を勧められ)米側もショックだろう」と述べた。(引用ここまで)
橋下共同代表の発言 各党が相次ぎ批判 5月14日 19時59分http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130514/k10014570781000.html
K10045707811_1305141954_1305141957.mp4
日本維新の会の橋下共同代表が、いわゆる従軍慰安婦の問題について、「軍の規律を維持するために当時は必要だった」などと述べたことについて、各党からは批判が相次ぎました。
自民「男性の矜持(きょうじ)はどこに」
自民党の野田総務会長は記者会見で、「論外だ。『日本人の男性はほとんどが、そういうものがなければ頑張れない』ということを世界に発信したわけで、非常に見識を欠く発言だ。男性ならではの矜持(きょうじ)はどこに行ってしまったのか」と批判しました。
民主「看過できない発言」
民主党の常任幹事会が開かれ、日本維新の会の橋下共同代表が、いわゆる従軍慰安婦の問題について、「軍の規律を維持するために当時は必要だった」などと述べたことについて、「女性蔑視の発言だ」などといった批判が相次ぎました。
日本維新の会の橋下共同代表は13日、いわゆる従軍慰安婦の問題を巡って、「軍の規律を維持するために当時は必要だった」などと述べたほか、石原共同代表も14日、「軍と売春はつきもので、歴史の原理みたいなものだ」と述べました。
これに関連して、民主党の海江田代表は、14日に開かれた党の常任幹事会で、「橋下氏と、石原氏が女性の人権を無視した発言をした。こうした発言は看過できない」と述べました。
そして、出席者からは、「女性蔑視の発言で、国際問題につながりかねない」という指摘や、「人権侵害であり、公党の共同代表の発言としては極めて問題だ」などといった批判が相次ぎました。
みんな「コメントにすら値しない」
みんなの党の渡辺代表は、記者会見で、「橋下・石原両氏の発言はコメントにすら値しない。維新の会と参議院選挙の候補者調整をしているが、みんなの党に影響はないし、だからこそ、維新の会とは別々の政党でやっている。参議院選挙後も合流することはない」と述べました。(引用ここまで)
NHKは、この放送の前には、「みんな」の代わりに「共産党」の記者会見の内容を放映していましたが、ネットに入れていません。何故でしょうか?ところが、共産党は記者会見を行っているのです。朝日には、写真入りで紹介されています。珍しい限りです!記者会見が掲載されるのは!?
橋下氏「慰安婦は必要」 公人の資格ない暴言 米軍には「風俗業活用」すすめる2013年5月14日(火)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-05-14/2013051401_01_1.html
維新の存立が問われる 市田書記局長が会見2013年5月15日(水)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-05-15/2013051501_02_1.html
どうでしょうか?共産党は以下のような記事を赤旗に掲載しますが、大丈夫でしょうか?新聞でも、テレビでも、ネットでも共産党隠しの実態はどうでしょうか?
因みに今日の参議院における井上VS安倍論争はどのように報道されているでしょうか?共産党隠しの実態と本質、その対策を真剣に考えないと、天安門事件以来のマスコミ戦略の枠内で、またまたやられます!大局よりも、今でしょう!庶民の暮らしを守るのは!
以下の記事のようなことを言っていて、大丈夫ですか?心配ですね。
政治考 「“自共対決”の構図は自然」二大政党制崩壊 第三極飽き飽き「政策 自民に対峙は共産」メディア関係者 2013年5月12日(日)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-05-12/2013051201_01_1.html
それでは、マスコミは橋下市長の人権侵害とのたたかいをどのように報道したか、検証せよ!その責任を問う!正す!ということについて、わずかな事例ですが、掲載しておきます。
横暴「橋下維新」とのたたかい 大阪 記者座談会 2012年4月2日(月)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-04-02/2012040204_01_1.html
維新 兵庫2市長選惨敗“大阪都に吸収” 市民反発宝塚で中川氏再選 2013年4月16日(火)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik13/2013-04-16/2013041601_03_1.html
橋下市長の「思想調査」違法 不当労働行為と認定 大阪府労委 再発防止求める 2013年3月26日(火)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-26/2013032601_01_1.html
大阪・橋下市長「思想調査」不当労働行為 憲法踏みにじる無法 全面的に誤り認めよ 2013年3月26日(火)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2013-03-26/2013032603_01_1.html