私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

ハイチュウ時間のカリガネだった。

2010年9月19日(日)白鳥地区,遊水池,加護坊山

2010年09月20日 | 蕪栗沼・白鳥地区
■2010/9/19(日)11:40-13:41【天気】曇り
【場所】白鳥地区,山崎遊水池,加護坊山
【種名】カイツブリ,ゴイサギ,ササゴイ,アマサギ,ダイサギ,チュウサギ,コサギ,アオサギ,マガモ,カルガモ,コガモ,ハシビロガモ,トビ,チュウヒ,トウネン幼羽9,エリマキシギ3,イソシギ幼羽1,オグロシギ幼羽24,ジシギSP1,キジバト,カワセミ,ヒバリ,ツバメ,ショウドウツバメ,ハクセキレイ,ヒヨドリ,モズ,ノビタキ,(オオセッカ),セッカ,コガラ,ヤマガラ,シジュウカラ,ホオジロ,カワラヒワ,スズメ,ムクドリ,ハシボソガラス,ハシブトガラス(20科38種)
【メモ】石巻から蕪栗沼,山崎遊水池,加護坊山,山崎遊水池のコース。
白鳥地区の土手に上がると,曇り空ではあるが,ミズアオイの群落が周囲の緑に映えてきれいだった。チュウヒ♀幼鳥が獲物を食べているのを遠目にもすぐにわかった。周辺の水辺にはサギ類やカモ類がまばらにいる。そのうちジシギが飛び,近くをエリマキシギ3羽が飛んでいった。
東側の田圃では,ガス鉄砲が5分おきくらいに鳴っている。最初はびっくりするが,だんだん気にしなくなってしまうのは,気の毒だが人間だけではないだろう。
蕪栗沼は,昨日の雨で水位が上がり,今日はシギチは蕪栗沼にはいないということだった。それにバンディングの最中でもあるということで,行くのはやめにした。
それから,チュウヒを見に巨大なゴムチューブ製の越流堤を歩いて行った。確かに何か食べてはいるが,遠くてよくわからない。越流堤の向こうで,探鳥会の方々が東側田圃の方をみんなで見ていたので,ハヤブサか何かだろうと思ったが,山崎遊水池に行ってみることにした。水位が上がって蕪栗沼にシギチがいない時には,遊水池にいる可能性があるからだ。
遊水池に着くと,軽トラックを止めて農家の人たちが釣りをしていた。ビーチパラソルなども見える。稲刈りは仙南と違って,この辺では遅いので遊水池の鯉釣りはちょっとしたレクリエーションだ。実家の近くの遊水池でも昔は鯉を放して,鯉が大きくなったころに鯉釣り大会のようなことをしていたが,これも繁忙期の合間のちょっとしたレクリエーションだろう。10月は地区のお祭りもあったり,収穫と前後して,何かと行事があるものだ。
さて,この山崎遊水池は,小学校の頃は危ないから行くなと言われていたところで,今でいえば,ハザードマップに掲載される場所だ。この沼にはかつてゼニタナゴがたくさん生息していて,近くの川や用水路にもたくさんいた。15年前くらいまでは,近くの堰堤で普通の魚採りの網ですくうとゼニタナゴがたくさん採れた。これを持ち帰って仙台の自宅で水槽にカラス貝と一緒に飼っていた。婚姻色がとてもきれいだったことを覚えている。今はどうなのかわからないが,一帯はほとんどがコンクリートの水路になってしまっているので,もういないのかもしれない。
閑話休題。遊水池内を見ると狙い通りオグロシギの群れが採餌していた。合計24羽の幼羽で,トウネン9にイソシギ1もいた。秋口は遊水池の水を落とすので,泥の干潟ができるし,水位も浅くなるのでシギチが集まりやすくなる。この沼の撮影は逆光なのでなかなか難しく,いつもよい写真が撮れない。今回もいろいろ絞りを変えてみたが,せいぜいこのくらいだ。しかし,主役のオグロシギの行動はなかなかおもしろく,しばらく観察していた。
その後,実家と加護坊山に行った帰り,また遊水池によって,オグロシギをまた撮影し,仙台に帰った。
【写真】
  
■獲物を食べているチュウヒ♀幼鳥タイプと沼の様子。
  
■オグロシギを見たのは,鳥の海で飛べないでいたのを救護して以来。
  
■お昼前は盛んに採餌していたが,だんだん動きが鈍くなり,水浴びなどしつつ,12時を過ぎると背眠モードで,もう一度1時30分近くに戻ってみると,また採餌していた。


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