私家版 宮城の野鳥フィールドノート since 1976

広瀬川を歩いたが、メジロとホオジロとジョウビタキしかいなかった。小鳥少なし。

2011年9月10日(土)赤沼

2011年09月10日 | 大沼・赤沼
■2011/9/10(土)7:08-7:27【天気】晴れ
【場所】赤沼
【種名】タシギ幼羽,オオジシギ幼羽(1科2種)
【メモ】蒲生に行く前に赤沼に行ってみた。津波で押し流されたフェンスがない赤沼は丈高い雑草が沼の周りに生えているが,車から観察が出来ないこともない。沼に着くと手前の泥地には何もいなかったが,対岸にジシギが2羽いるのが見えた。そのうち何を思ったか,車を停めているすぐ前に飛んできて撮影したのが下の写真である。やや小さい片方のシギはどう見てもタシギの幼羽だとわかったが,もう1羽がよくわからない。たいていの場合はオオジシギに決まっているが,チュウジの可能性がないわけではない。結局写真判定で紛れもないオオジシギの幼羽と断定した。はじめ,こちらへ飛んできた時は草の中から2羽で出てきたが,その辺で採餌しているうち,急にオオジシギが足を取られて前に突っ伏した。写真を撮っていて思わず笑ってしまったが,シャッターは確実に押していた。タシギはびっくりして尾を上げて反対方向に飛び退いた感じだった。しかし,さすがに0.何秒かで立ち上がると,何事もなかったように採餌を始めた。そのうちどんどん近づいてきて,車の窓から見ていた自分を発見して,2羽とも慌てて逃げていったが,数分後にはまた出てきて,さらにどんどん近寄ってきた。途中,アオサギがナマズを串刺しにするのを見たが,約20分間,2羽のジシギをじっくり観察据えることができた。オオジシギは田圃の土手に突っ立ているのや,蔵王の高原でズビャークガガガガとやっているのは何度か見たことがあるが,目の前で活発に採餌しているのを見たのは初めてだったので,寄ったかいがあったというものだった。
【写真】
  
■足を取られて前に突っ伏したオオジシギ
  
  
  
  
  
  
  
  
 


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2011年9月10日(土)蒲生海岸

2011年09月10日 | 蒲生海岸
■2011/9/10(土)7:08-7:27【天気】晴れ
【場所】蒲生海岸
【種名】カワウ,ダイサギ,コサギ,アオサギ,カルガモ,ミサゴ,トビ,シロチドリ成鳥♂1♀1幼羽4,トウネン幼羽9,キアシシギ幼羽2,イソシギ1,オオセグロカモメ,ウミネコ,ヒバリ,ツバメ,ハクセキレイ(10科16種)
【メモ】赤沼でオオジシギを見た後,蒲生に向かった。導流堤近くから外浜に渡ると,海に突き出た堤防のようなものがある。津波以前に導流堤を渡ったところから河口のところにあった構造物のような気がするが,定かでない。とにかくこの構造物は蓋のようなものが落ちて,そこに海水が溜まって潮だまりのようになっている。藻類が繁茂してトウネンの餌になる小動物がいるようだ。潮だまりの中には,イシダイの幼魚もいた。トウネンの9羽の群れは先端の方にいて,しきりに採餌していた。砂浜をずっと北へ歩いて行くと,シロチドリのファミリーらしい群れがいたり,アオサギの群れ,ミサゴが3,4羽といる。震災前はそんなに蒲生へは行かなかったが,今シーズンはけっこう行くようになった。直接面識はないが知人のお嬢さんが津波の時に七北田川周辺で行方不明になっているのもあるかもしれない。ところで,9羽のトウネンのうち1羽に標識があった。H氏にたずねてみると,北海道のコムケ湖でバンディングされた個体だそうだ。山科鳥研にも登録を代行してもらった。コムケ湖には行ったことはないが,網走から北上してサロマ湖からさらに少し北にあるところで,近くにはオホーツク紋別空港がある。昨年は釧路から根室,羅臼,斜里,濤沸湖,網走,女満別というように行ったが,もう少し北上すれば能取湖,サロマ湖と行ったわけだ。いずれ,海を渡って北海道にたどり着き,そこからおそらく海岸線沿いに飛んで,たくさんの中継点で採餌し,休息を取りながら,はるばる蒲生に来て,さらに南下していくわけだが,こんな小さい体で本当によく飛ぶものだといつも感心させられる。
【写真】
  
■防波堤のように海に突き出た構造物/イシダイの幼魚/採餌するトウネン幼羽
  
■採餌するトウネン/北海道コムケ湖でバンディングされたトウネン(H氏からの情報)
  
■トウネン幼羽と標識トウネン。
  
■トウネンの正面顔。こんな小さい鳥でも恐竜の面影がある。
  
■ミサゴ/シロチドリの群れ。成鳥♂,♀,幼羽/トビ


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2011年9月10日(土)赤沼

2011年09月10日 | 大沼・赤沼
■2011/9/10(土)7:14-7:15【天気】晴れ
【場所】赤沼
【種名】アオサギ(1科1種)
【メモ】赤沼で早朝からジシギを観察していた時,バシャッという水音がしたので顔を上げるとアオサギが水中で獲物と格闘していた。ものの3秒くらいでナマズを捕まえていたのだ。よく見ると,下嘴でナマズを串刺しにしていた。ナマズも最初はくねくねしながら暴れていたが,やがて大人しくなった。これではとうてい呑み込むことは無理で,串刺しにしたまま行ってしまった。最後はどのようにしてナマズを呑み込んだのかは見られずじまいだった。それにしても,津波が赤沼周辺のフェンスを押し流すほどの勢いで赤沼や大沼を襲ったにもかかわらず,赤沼ではこのナマズをはじめ,渡り鳥の餌になる生き物が生き残っていたというのは実に幸運としかいいようがない。この後はすぐにジシギの観察に戻った。
【写真】
  
■水中に半身を沈めてナマズを捕まえる/よく見ると下嘴で串刺しにしていた。
  
■ナマズを頭から呑み込むのは至難の業だから,串刺しにしたのか,それとも偶然に串刺しになってしまったのか,いずれにしてもこれでは呑み込むことは出来ない。
  
■全身をぶるっと震わせて,その後,すたすたと奥の方に消えていった。/ジシギ2種が向こう岸からすぐ近くに飛んできた。(次に続く)



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