「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         幸せ一杯 平成生まれの新成人

2009-01-13 07:05:57 | Weblog
平成生まれの新成人が誕生した。昭和もだんだん遠くなりつつある。テレビで東京
ディズニーランドでの成人式をみた。振袖姿の新成人がキャラクターと一緒にニコニ
コ顔で踊っている。ハッピー、ハッピー本当に幸せ一杯な若者たちだ。

成人式が国の祝日となったのは戦後の昭和24年からだ。僕は26年が成人式だった
わけだが、まったく記憶がないし、大人になった意識もなかった。大正を知らない昭
和生まれの新成人は21年の勘定だが、もちろんそんな風習はなかったし世相でもな
かった。都会では焼け跡がまだ残り、人心も殺伐としていた。海外の戦地から帰国
できない若者もいた。

知人のKさんは15歳で満州開拓団に応募して大陸に渡り敗戦後はシベリアに連行され
27年までラーゲルで強制労働に従事させられた。もう一人の知人は中学2年で陸軍飛
行学校に合格、インドネシアのバンドン近くの飛行場で訓練を受け、敗戦後はジャカル
タの外港で連合軍によって強制使役をさせられた。

テレビの画面では男性の新成人が”気合だ気合だ”と気合をかけていた。これも幸せな
平和な風景だ。イスラエルとパレスチナのハマスが依然としてガザ地区で戦火を交えて
いる。すでに双方で1000人近くの犠牲者が出ている。僕ら異教徒からみれば本当に早く
鉾をおさめればよいのにと思うのだがー。とても成人式どころではない。平和の喜びをお
互いにかみしめよう。