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「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

         "根まわし”を怠った鳩山総理

2010-04-27 06:41:04 | Weblog
"根まわし”という言葉がある。「交渉や会議などを事をうまく運ぶために、あらか
じめ手を打つ事で、本来は木を移植する際に周囲をあらかじめ掘って一部きり落
として細根を発達させておく事」(デジタル大辞泉)である。どうやら鳩山総理は普
天間問題では、この"根まわし”を怠り、細根まで切り取ってしまった感じだ。

鳩山総理は繰り返し繰り返し普天間問題は5月中に決着すると明言しているが25
日の沖縄県民の県内移設反対大会や先日の徳之島島民の島内移設反対大会をみ
ていると鳩山総理は"根まわし”はおろか、逆に問題をいたずらにかきまわしただけ
で、約束した期限内どころか問題をいっそう複雑化させたにすぎない。

鳩山内閣発足当時から普天間問題は"連立三次方程式を解くように難しい”(菅副総
理)とされておきながら、なぜ鳩山総理は事前の”根まわし"の努力を怠ったのだろう
か。唯一最有力の沖縄県外の移設候補地とみえる徳之島についても、個人的なルー
トを通じて水面下で動いていたようだが、肝心の三町長への接触を怠り、官房長官さえ
え門前払いされている。

鳩山総理は最初から普天間問題を軽く見過ぎていたようにみえる。米国のオバマ大統
領に対して、なんの根拠があって”Trust me"(私を信じて)などと言ったのだろうかー。
軽率以外のなにものでもない。国と国との防衛がからむ問題である。外交交渉こそ前も
っての"根まわし”が必要なのだ。