「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

              アフガン支援の大盤ふるまい

2012-07-09 08:17:23 | Weblog
昨日東京でアフガニスタン支援国際会議が閉幕し、わが国は引き続き2015年までに40億㌦支援する旨うたった「東京宣言」を採択した。この額は全世界援助総額160億㌦の4分の1に相当する。素朴な国民感情だが、大震災の復興にあたるわが国の現状に照らしてみて、すこし大盤ふるまいに見えるのだが、どうだろうか。

アフガン情勢は今どうなっているのだろうか。米国がアフガン介入の大義であるアルカイーダ殲滅作戦は昨年、指導者ビンラデインの殺害で一段落したが、依然テロは収まりそうもない。米国は年内に2万3千人の米兵を撤退させ、14年には大統領選挙を実施するスケジュールで国造りの青写真を作っているが、果たしてその通りに進むあろうか。

民主党政権が出来た直後の2009年、当時の岡田外相が突如アフガンに対して11億㌦を支援すると言い出した。これは自公政権下のインド洋上での給油作戦を中止する代案であった。しかし、この支援が現在どのような形でアフガンで実施されていうのか僕らの目には見えてこない。どうもわが国の対外援助は”ATM"(現金引き出し器)と悪口を言われても仕方がないところがある。PRが下手なのだろう。

アフガンニスタンは1973年のクーデターで王政が倒れるまでは国際的なニュースがなかった。今の紛争の原因はクーデター後の国内混乱に乗じたソ連(当時)の軍事介入にあることは間違いない。そのロシアだが、今回の支援会議にどのように関与しているのか。少なくと日本のように巨額な支援はしていないだろう。