「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

海が嫌いになった海洋日本の子供たち

2013-07-15 06:13:07 | Weblog
今日7月15日は”今年”の「海の日」の国民の祝日である。”ハッピ―.マンディ”制導入までは、たしか昔の「海の記念日」の7月21日に固定されていて、僕もそれなりに、記念日の意義を知り覚えていたものだが、最近は老いもあってか、まったく何の祝日なのかわからなくなってきた。「海の記念日」は、もともと明治天皇が明治丸に乗って東北北海道巡幸を終えて無事横浜港にお帰えりになったのを記念して、戦争中の昭和16年(1942年)に制定された。

「海の記念日」が制定された当時のことを子供ながらに僕は覚えている。米英との戦争近しの空気の中で”海洋日本”が強く叫ばれていた。東京の国民学校の部活動は武道(柔道か剣道)か少年団(ボーイ.スカウト)に限られていた。その少年団活動の一つとして「海洋少年団」もあり、僕は確か、お台場の一つにあった海洋少年団の水泳道場に通った。

そんな時代に育った僕なのか、先日の産経新聞で、子供たちの”海離れ”を特集しているのを読んで驚いた。最近の子供たちは海水浴で身体がベタベタになるのが嫌いなのだという。日本生産性本部の「レジャー白書」によると、昭和62,63年度の海水浴客は年間3,200万もあったのに東北大震災のあった平成23年には1,480万人に激減している。公教育でも臨海学校は危険”だという風潮から敬遠されている。そういえば孫二人も臨海学校の経験がない。

子供だった時代”日本は四方海に囲まれている”-と海の大切さ教育された。ところが今は「海の日」があっても”海”の大切を考える国民は少ない。領海内近くに他国の船が、ウロチョロしても新聞はベタ記事にしか扱わない。せめて「海の日」ぐらい国をあげて海の大切さを考える日にしたいものだ。