「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

”箱根の山は天下の険”

2015-05-07 05:41:32 | Weblog
先日、老人会でボランティア女性二人のフルートに合わせて僕は「中学唱歌」箱根八里を”朗々”と歌って会場をわかせた!?。”箱根の山は天下の険 函谷関も物ならず 万丈の山 千刃の谷”で始まる「箱根八里」(作詞 鳥居忱 作曲 滝廉太郎)は、歌詞は漢詩や中国の故事を駆使していて、子供には難解だが、勇壮なメロディで僕の愛唱歌の一つである。

首都圏居住者にとって箱根は最も身近な観光地である。僕のアルバムにも昭和9年、両親と元治元年生まれの母方の祖母と一緒に旅した時の箱根神社前の記念写真が残っている。以来、80年近く何回ともなく箱根に旅しているが、今回のように大涌谷地域限定というものの、警告レベルが1から2に引き上げられたのは、あまり、僕の記憶にはない。

たしかに箱根の山は火山なのだが、過去に噴火したという歴史的記録がないため、僕らは忘れがちだが、なん千年、なん万年単位でとらえれば、いつ噴火してもおかしくない。1991年6月、フィリピンのピナトゥボ火山が400年ぶりに大噴火した例もある。噴火前のピナトゥボ山は、熱帯雨林に覆われた普通の山であった。幸いピナトゥボの場合は噴火の前年、周辺でM7.8の大地震があり、ある程度噴火は予測されていたそうだが。

地震とか火山噴火については、全く素人だが、東日本大震災のように予測を越えた自然災害もある。歴史的な記録がないといって油断してはいけない。昨年の御嶽山のような例もある。これから夏の観光シーズンを控えて、関係者は大変だが、やはり人命が大切である。天変地異の多い、この国の宿命なのかもしれない。