「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

災害情報と老人とケータイ

2015-05-26 05:37:48 | Weblog
昨日の午後、関東地区では広範囲に渡って、かなり強い地震に見舞われた。僕はその時、老妻と一緒に浅草の菩提寺で行われていた御忌会(ぎょきえ)と施餓鬼(せがき)の法要に参加していた。広い本堂で15人もの僧侶が「南無阿弥陀仏」を唱えていた時、グラリときて、壁に立てかけてあった卒塔婆が倒れるほどの揺れだったが、さすが修行をつんだお坊さんたちだ。無事そのまま法要は執り行われた。

本堂は耐震コンクリート建てで倒壊はしないと思っていたが、天井の電飾が大きく揺れている。老妻が一瞬、僕の手を握ってきた。凡人の悲しさ、お経よりも地震の方が気にかかっていたら、早速隣席の若い女性が、ケータイを操作して情報を教えてくれた。震源地は埼玉県で、茨城県では震度5強を記録したが、幸い被害は出ていないというので、ほっとした。 

IT機器の進歩で、こうして災害が発生しても寸時にして情報が解かる。昨日はたまたま東京の山の手空襲から70年目だったが、あの時代は新聞もなく停電でラジオも聞けなかった。当時僕の住んでいた町から山の手空襲被災地までは直線距離にすれば、5,6㌔しかなかったが、全く大惨事になっているとは知らなかった。 

法要の帰途、電車の案内で首都圏の交通網が一時ストップしていたことを知った。僕ら二人とケータイを持っていないのである。10年ほど前一度購入したが、使用料に見合うほど使わないので止めてしまった。現在もなくても、それほど日常不便には 感じないが、やはり周囲の勧めの通り、非常時に備えてお世話になったほうがよいようだ。