「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

善光寺の御開帳と”虫が知らせた”義弟の死

2015-05-27 04:58:41 | Weblog
昨夕、義弟がなくなったと、老妻の実家から知らせがあった。今日、僕ら二人は実家のある長野に向かう。世間でよく”虫が知らせる”というが、昨日の朝、突然、老妻が今、長野で開催中の善光寺の御開帳にあわせて、義弟を見舞いに行きたいと言い出した。義弟は昨年暮以来、入院して胃瘘(いろう)に
よる療養を続けていたが、急にどうのという状態ではなかった。僕は出来るだけ旅費を安く上げようと、高速バスを手配し、ネットで格安ホテルを予約したばかりであった。

「慣用句.ことわざ辞典」(三省堂)によると、”虫がしらせる”とは”何か不幸な出来事が起こるような、嫌な予感がする”という意だが、老妻の話だと寝室の灯りが、先日来ついたり消えたりの状態であったという。10年ほど前、義姉がなくなった時もトイレの灯りが同じ状態であったことを想い出したとのこと。昔から日本では”夢枕にたつ”といった言葉もあり、こういった話をよく聞くが、果たしてどうなのだろうか。

御開帳に詣でて義弟の回復願いは、残念ながらできなかったが、葬儀の時間を見て、是非、善光寺へ詣でて冥福を祈ってきたい。これも”虫が知らせた”のであろうか、市中のホテルが満杯でとれず、予約したホテルは、すこし町中から離れた、義弟が入院していた病院の近くで、老妻の実家の近くであった。享年80歳。超高齢化時代では、まだ少し若すぎる気もするが、男性の平均余命は過ぎている。胃瘻装置がはずされて、天国では十分美酒を味会うことが出来よう。合掌。