「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

”認知症カフェ” 福祉介護は老人の視線から

2015-05-16 05:35:52 | Weblog
東京の地域(区)広報誌を見たら「認知症カフェー(D)」の紹介があった。記事の紹介によると、”認知症患者や介護の方を中心にコーヒを飲みながら医療、介護の専門家と話し合う”集まりだという。大変有意義な試みで、それにケチをつけるつもりはないが、問題はその名前である。80歳代の僕でも最近、若い人たちの間で「カフェ」という言葉が流行していることは知っているが、一方、同時に老人にとって”カフェ”は戦前は風俗営業で、売春の温床だった記憶も残っている。

地域包括センターという役所?がある。Wikpediaによると”地域住民の保健福祉、医療の向上をマネージメントを総合的に行う”機関である。しかし、一般の認識では、老人介護支援が主な仕事と理解されている。役所的な目では”包括”かも知れないが、利用者にとっては、もっとわかりやすい名前のほうがよい。例えば「お年寄り相談所」の方が解かりやすく、親しみやすい。「認知症カフェ」もそうである。「お年寄りお茶のみ会」で十分だ。

アニメの人気声優だった女性が、認知症だと、マスコミが大騒ぎしている。個人の尊厳にかかわることまで面白おかしくあばいている。いやな社会現象である。その原因の一つは、いまだかって、経験したことがない超高齢者時代に対して、日本人全体が対応できていないからだと僕は思う。例えば「包括センター」である。何故正面から、老人福祉支援を打ち出さないのか。高齢者対策をみると、どうも若い人の視線で行われているように思えてならない。高齢者の考え方、意見ももっと施策に反映すべきである。