「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

ヨーロッパの「和食」ブーム

2015-05-17 06:06:20 | Weblog
昨日久しぶりに日本スペイン協会の文化の集い「ドンキホーテの会」に参加した。年齢と共に社会の接点が減り、ボケの原因にもなるので、会の主宰者の旧友に頼み、スペインには無関係なのに特別に参加させて貰っている。昨日の会では、最近、スペインの国際食品商談会に参加した方と、ベネルックス三国(ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ)へ観光旅行へ出かけられてきた方の帰国よもやま話があって面白かった。

一昨年12月、和食文化がユネスコの無形文化財に認定されて以来、世界で日本食がブームになっているそうだが、具体的なことは知らない。その意味でお二人の話は興味深かった。スペインの食品商談会のパーテイ会場には、おかしらつきの”生き造りが披露されたが、会場に集まったスペイン人は、何の抵抗もなく上手に箸を使って食べていたそうだ。昔から、スペイン人の間には、生のサーモンを食べる習慣はあったそうだが、この方の泊まったホテルを初め寿司店が市内に数軒はあるという。平成2年(1990年)老妻とマドリッドへ観光に行ったときには、在留邦人相手の日本料理店が一軒しかなかった記憶だが。

一見、日本とは無関係に思われるベネルックスの国でも、スーパーの食品売り場にはお寿司が”市民権”をえて堂々と売られていたそうである。オランダは旧植民地蘭印時代の関係から、ナシ.ゴレン(焼き飯)ミ.ゴレン(焼きそば)の食伝統はあるが、街中には”ラーメン”の看板もあったという。やはり、和食文化のユネスコ無形文化財登録がきっかけとなって、日本食への関心が強まってきた証拠なのかもしれない。日本食を通じて、いっそうの日本理解が深まれば、こんな良いことはない。