「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

朝鮮半島の”竹のカーテン”

2019-05-13 05:22:10 | 2012・1・1

戦後すぐの東西冷戦の時代、英国のチャーチル首相が欧州の共産圏と非共産圏との境界を”鉄のカーテン”と呼んだ。1960年代、ベトナム戦争の頃だろうか、アジアにも、これを模して”竹のカーテン”と呼んだことがあるが。今でも朝鮮半島の北緯38度線には”竹のカーテン”が依然として残っている。先日来、北朝鮮が二回にわたって、飛翔体を発射している現実を見てそう思った。

一昨年のシンガポールでのトランプと金正恩との米朝首脳会談で、僕はやっと”竹のカーテン”も撤去されるのではないかと思った、韓国民の大半もそう思ったに違いない。北朝鮮との融和政策を進めていた文在寅大統領の支持率は80%の高率だった。しかし、今年2月のサイゴンでの第2回目の米朝会談が物別れみ終わった後は、支持率は半分以下に低下した。そして、ここへきての事前の予告なしの飛翔体の発射だ。文在寅の融和対話路線に水をさすものだ。

拉致問題について、北朝鮮から何も反応がないのは何故なのだろうか。”竹のカーテン”に囲まれて、この国の実態はそれでなくと分かりにくいが、これだけ、日本中が国をあげ解決に向けて声をあげているのだ。金正恩の耳に入っていない筈がない。”世界中の誰も喜ばない”(トランプ大統領)飛翔体を発射するより、即刻,拉致被害者を日本へ帰国させるべきである。拉致問題の解決がない限り、ノーベル平和賞云々の話はない。