世界遺産である8世紀の仏教遺跡のあるボロブドールへは1966年以来7回出かけているが、一度も遺跡のある地元の町に泊まったことがなかったが2012年、機会があって初めて、同じように世界遺産に指定されているパモン仏跡のある集落に一泊した。
ボロブドール仏跡はでムラピ火山の爆発によで1815年、当時の英国のジャワ総督ラッフルズよって発見されるまで土に埋まっていた。インドネシアはイスラムが到来するまで、大乗仏教、ヒンズー教徒が多く中部ジャわカラ東部ジャワにかけては今でも当時の遺跡が数多く残っている。
ボロブドールは、独立戦争などの影響を受けて保存状態が悪く、僕が初めて訪れた際は荒れ放題になっていた。その後ユネスコの呼びかけで。わが国からも多大の支援で今では世界遺産として整備された。これに比べてパモン遺跡はボロブドールから数キロしか離れていない、町の集落の一角にある感じである。
一泊したパモンのホテルは平屋建てでロスメン(宿屋)だったが、エアコンなどなく天井には大きな扇風機が回り、ベッドには昔ながらの”抱き枕”が置いてあり、ロビーでは仏衣を着た僧侶がお茶を飲んでいた。生きている世界遺産を見る思いだった。