その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

東日本大震災 @ロンドン (その2)

2011-03-12 19:37:18 | ロンドン日記 (日常)


 東日本大震災の報道はイギリスでもトップで取り上げられています。朝方はBBCテレビも殆どが震災報道、新聞も7ページに渡って詳細にレポートしています。丁度、今、BBCフィルハーモニック(BBCシンフォニーとは別物)が日本ツアーをしている最中らしく、その安否を気遣う記事もありました。

 昨日も書きましたが、ロンドンに居ても日本の情報は同時進行で入ってきます。Twitter、Facebookにおけるコメントやネットでのストリーミング放送による日本の主要放送局のネット生放送を見ることもできます。今日の土曜日は何の予定もなかったこともあり、1日中パソコンに釘付けでした。生で同時進行で入ってくるものの、ここからでは何もできないに等しいので、かえってストレスが溜まります。でも、本当に、被災者の方々、救助の関係者の皆様には、頑張って頂き、一人でも犠牲が少なくなることを祈るばかりです。

 記者会見の様子も生で見ていましたが、関係者の苦労が手に取るように分かります。自分も会社で危機管理の仕事をしていたことがあるので、記者会見に出たことはないですが、その準備の経験はあります。この手の危機の際の会見というのは本当に難しくて、今回の場合は、国や企業の社会的責任として情報は最大限開示しなくてはいけない一方、不確定な情報を開示するのは返って世の中に混乱を与えることになりますから、相当気を遣うはずです。特に、今回は、早期開示による2次災害防止と、不確定情報による国民の不安・混乱の増加のバランスをとる必要があると思うので、災害も最大級なら、個々の判断のレベルも最高級のものが求められると思います。しかし、彼らはそれを行う責務のある人たちなので、言い訳無しで、責任を持った対応をしなくてはいけないのは、自明です。

 そういった意味で、今日の記者会見では本当に、その組織やその人の責任感、覚悟、度量が、映像に良く現れていたと思います。個々の人や組織の対応の是非についてはコメントを差し控えますが、まずは形を見せねばという人、防衛(守り?)に専念している人、出きる範囲で最大限分かりやすく説明しようとしている人、などなど、芝居を許さない生映像の迫力がありました。皆さん、真剣度はもちろん最高レベルです。でも、その人が誰に向かって話しをしているか、誰のために話しをしているのかは、違うような気がします。国民に向いているのか、自分に向いているのか、組織に向いているのか?ということです。スケールや影響度は異なっても、こうした危機の場面で、自分が似たような立場に立った時、ここまでできるだろうか?こんな風になってしまわないだろうか?と自分に問いを突きつけられているような気がするものでした。

 まだまだ、被害の最小化はまだ予断を許さないでしょうし、復興にむけては時間もかかるでしょう。頑張ってください!!!
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする