その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

東日本大震災 @ロンドン (その9) チャリティーガイドツアー

2011-03-19 17:34:21 | ロンドン日記 (日常)
 ブログをよく立ち寄らせて頂いているMikiさん(こちら→)からご案内頂いたチャリティーガイドツアーに参加してきました。このイベントは、東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の被災者のための募金のため、英国公認日本語ガイド協会(JRTGA)のガイドさんたちによるチャリティガイドウォークです。

 この企画、実は今日が初日。私は、いくつかのプログラムのなかからナショナル・ギャラリーのガイドツアーに参加しました。



 まだ初日のためか、この日10:00過ぎに集まった人はガイドさん入れて6名。写真のシールバッチを付けて、スタート。広いナショナルギャラリーの主要な絵をガイドさんの解説を聴きながら鑑賞します。

 ナショナルギャラリーはもう何度も来てますが、普段は自分のペースで廻るのが好きなので、ガイドさんの案内で廻るのは初めてです。でも、やっぱり、こうやってプロの方にご案内頂くのは、自分が勝手に見ているだけでは気がつかないことや分からないことがわかりとっても勉強になります。

 例えば、オランダ絵画には絵の中に色んなシンボルが隠されているのですが、それを解読して頂いたたり、普段なら見過ごすような細かい描写のところで登場人物の年齢が書き込まれていたりなど、「なるほど」と思うところがいくつもありました。また、画家や絵の大まかな年代は理解しているつもりでいるものの、それを当時の歴史背景等とセットで解説して頂くと、1枚の絵がより立体的に見えてきます。

 途中、我々のバッチを目にした為か、オランダ絵画のコーナーのところでは、初老の警備のおじいさんが話しかけてきました。「皆さんは日本の方ですか?このたびの不幸には本当にお悔み申し上げます。また、すぐ、復興されることを信じています」という趣旨の励ましのメッセージをもらいました。被災地の方、復旧に当たっている方にも是非、届けたいメッセージです。

 ガイドツアーは1時間半ほど。終了後に各自がカンパを出し、それが赤十字を通じて被災者のために使われるようです。

 本ガイドツアーは当分続くようなので、ロンドン在住の方、訪問の方は、参加をご検討されては如何でしょうか?(詳細は、http://www.jrtga.com まで)
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ロンドン フィルハーモニック/ ユロフスキ指揮/ チャイコフスキー交響曲第4番ほか

2011-03-19 00:00:57 | コンサート (in 欧州)
 クリスティアン・テツラフの独奏による素晴らしいヴィオリン協奏曲。こんなに穏やかで、優美で、繊細な演奏は初めてのような気がする。モーツァルトを聴いているような気分だった。途中、あまりの耳障りの良さにうとうとしかけたが、何とか持ちこたえた。オーケストラはしっかりテラリフに沿い合わせるように演奏。独奏としっかり息のあった演奏で、素晴らしいコンビネーションだった。終演後は凄い拍手。スタンディングオベーションも見かけるほど。アンコールもやってくれた。聴いたことのある曲だが名前は知らない。これまた優美な曲で、ベートーベンの後味を全く損なわない。フルーツシャーベットのような、軽いデザートを食した感じで心地よかった。

 休憩後のチャイコフスキー交響曲第4番はうって変わった豪快な曲。金管がガンガンにならす。恥ずかしながら、この曲、有名であることは重々承知だが、CDは持ってないし、実演は初めて。なので、聞き所というのは解らなかったのだが、そんなのは解らなくても、馴染みやすい曲だ。豪快な第1、4楽章もいいが、第2の美しいメロディや、第3楽章のリズミカルな民謡風の音楽も楽しい。ロシアの代表的作曲家チャイコフスキーとロシア人の新進気鋭のユロフスキさんの指揮という組み合わせにも期待していたが、期待に十二分に応えてくれるものだった。金管のパワーと木管のリーダー陣の技も弦の熱演と併せて光る。会場は大拍手だった。

 今夜気になったのは、まあ咳、物音の雑音は相変わらずだが、楽章の間に拍手が入ること。確かに拍手したくなるような熱演ではあったのだが、ちょっと間が狂うので、やめてほしい。


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2011-03-18
Julian Anderson: The Crazed Moon
Ludwig van Beethoven: Violin Concerto
Interval
Peter Ilyich Tchaikovsky: Symphony No.4

Vladimir Jurowski conductor
Christian Tetzlaff violin

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