その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ロンドン・フィルハーモニック/ セガン/ ブルックナー 交響曲第9番ほか

2012-03-24 18:38:02 | コンサート (in 欧州)
 1月半も前の週末に出かけたコンサート。一応、備忘録として。

 数か月ぶりのロイヤルフェスティバルホール。ロンドンフィルとも随分、ご無沙汰。この日は、未完のブルックナー9番とその未完の終楽章をテ・デウムで置き換え(生前のブルックナー自身の発言)、更に冒頭にモテットChristus factus est
を置くという興味深いプログラム。演奏開始前にセガンさんから3曲を休憩なしでひとつの曲として、通して演奏するという説明があった。

 背筋が延びる素晴らしい演奏と合唱。一曲目は合唱のみ。教会にいるかのごとく厳粛な気持ちになる。ブルックナーの9番も、ロマンティックかつダイナミックな演奏で素晴らしい。そして、第4楽章として演奏されたテデウム。少し音が大きすぎるのではないかと思うぐらいのパワフルな合唱。独唱もトビー・スペンスの声が良く通って、聞きごごちよし。メゾは初めて聞く日本人の藤村実穂子さん。非常に繊細で透明感のある美声だったが、ソプラノのヴォリュームが大きくておされぎみ。

 ネゼ・セガンさんのエネルギッシュな指揮ぶりは、いつもながら引きこまれる。今日も気合十分の素晴らしい演奏を引き出してくれた。1時間40分休みなしの演奏後、聴衆もスタンディングオベーションで労っていた。


04 February 2012 7:30pm

Royal Festival Hall 2011/12

Bruckner Christus factus est
Bruckner Symphony No. 9
Bruckner Te Deum

Yannick Nézet-Séguin conductor
Christine Brewer soprano
Mihoko Fujimura mezzo soprano
Toby Spence tenor
Franz-Josef Selig bass
London Philharmonic Choir

コメント (2)
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