その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

とある朝のスターバックス

2010-06-16 05:33:49 | ロンドン日記 (日常)
 職場の近くにスターバックスがあって、毎朝、そこでコーヒーを買ってから職場入りする。数ヶ月前に、そのスタバから100メートルも離れていないところに、もう一つの別のスターバックスがオープンした。それからというもの、先輩スタバでは、以前は朝はいつもカウンターに3−5人は待行列ができていたのが、日によっては誰も待っていないぐらいに、客が目に見えて減ってしまった。

 そのお陰かどうかは分からないが、最近、店の兄ちゃんがやたら愛想が良くなった。朝立ち寄ると、"Good moring, my friend! Very very large black coffee, OK?"と話しかけてくる。私がいつもsmallしか頼まないから、からかっているつもりらしい。

 今朝はいつもと少し違った。"Good morning, my friend! You won, yesterday!" から始まった。

「そうだよ。今朝はとってもハッピーだからvery largeでお願いしようかな」

「veryじゃなくて、very very だろう。昨日の相手はカメルーンだったよね。あそこは強いんはずだぞ」

「ランキングもずっと上だからね。日本は大会前の親善試合も悲惨な結果だったから、まさか勝つと思わなかったよ」

「俺も昨日、見てた。日本はいいチームだ。とっても俊敏で、一生懸命やっている」

「ありがとう。でも、まだオランダとデンマークがあるから、先はわからないよ。貴方は何処の出身?」

「俺はアルジェリア。初戦はスロベニアに負けちゃったよ。(急に小声になって)次はイングランド。大きな声じゃ言えないが、絶対に勝って欲しいね」

「頑張れよ! (Good Luck!)」


 以前はスタッフとは注文するだけで、会話を交わすような余裕のかけらもないカウンターだったが、朝から楽しい小会話ができるようなってしまった。良いんだか、悪いんだか?先輩スタバ、お前ももっと頑張れ!




 ※それにしても、もう慣れたが、ロンドンのスターバックスの数の多さはびっくりする。「ロンドン歩けば、スターバックスに当たる」と言っても過言ではない程だ。Teaの国、イギリスという私の渡英前のイメージは完全に崩れた。イギリスのTeaはすごくおいしいのに。

 ※今朝の新聞の日本‐カルメーン戦の記事を楽しみにしていたのに、記事の2/3は如何にカルメーンのプレイが最低だったかという記述でがっかり。

 ※今日の夕刻は、帰宅途中に自宅近くのパブに立ち寄り、食事がてらブラジル-北朝鮮戦の後半を観戦。ブラジル人のいくつかのグループが陣取っていて、盛り上がっていた。2本のゴールは流石、お見事。でも、終盤、北朝鮮がシュートを決めた時は、ブラジル人グループを除いては、大歓声に包まれた。そして、残りの5分余りは完全に北朝鮮応援モード。判官びいきは日本だけではないということが良く分かった。

 2010年6月15日
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とある職場の風景 ワールドカップ日本戦観戦

2010-06-15 06:16:09 | ロンドン日記 (日常)
 日本代表おめでとうございます。(写真は産経ニュースHPより拝借)

 この日は、会社の大会議室を開放して、テレビ会議用の大画面で、日本-カルメーン戦を放映。(TV放映に至る経緯はこちら→)

 私は前の会議が終わって、丁度、後半戦が始まった直後に入室。何と1-0で日本が勝っている。会議室は日本人社員が20名ほどと、ローカル社員も10名以上いて30名近くの大応援となっていた。もともと20名定員の会議室だから、熱気で息苦しいことこの上ない。どこでで手に入れたのか日本国旗をあつらえた帽子をかぶっているイギリス人社員も居た。彼が叫ぶ、"Oh! He is too serious!!!" ←岡田監督のこと。

 日本チームはよく走り、よく守ったと思う。先制点を見ていないので、何ともいえないが、後半の守りのしぶとさはたいしたものだと思った。段々、ディフェンスラインが後ろに下がってきたのが気になったが、最後までよく守っていた。お疲れ様です。

 勝利の笛が鳴ると、皆で大歓声、大拍手。やっぱり、スポーツ観戦は同じチームを応援する仲間とするのが一番楽しい。でも、疲れた。

 先週、土曜日のイングランドの引き分けに、イギリス(イングランド)人同僚たちは相当がっかりしていたが、何とかともに予選リーグは勝ち残りたい。


※先週、こちらの英国法人のマネジメントの方と食事をする機会があり、ワールドカップサッカーの観戦の話になった。やっぱり、その会社も、イングランドの試合は会議室にTVをつけて、皆で観戦するらしい。「スナックも出して、皆で騒ぐ。殆どの会社は皆試合を見るよね」と言っていたので、どうも欧州の企業では、職場でのワールドカップ観戦は標準的なことらしい。
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週末ジョギング Fryent Country Park & Welsh Harp Reservor

2010-06-14 00:18:16 | ロンドン日記 (日常)
 先週に引き続き(こちら)、ロンドンランニングコースガイド(こちら)を参考にロンドン近郊探検。今日は本の中でも一番最初に紹介されているNO1コース"Fryent Country Park & Welsh Harp Reservor"に行った。「ロンドンゾーン3エリアではもっとも自然の空間が残っている」という紹介だ。ロンドン北部のゴールダーズグリーン駅からバス83番で10分程度。オーバーグラウンドのヘンドン(Hendon)駅からの出発。

 まずは、West Hendon Playing Fieldという公園を通り抜ける。正面の遠くにウエンバリー・スタジアムのアーチが見える。


 続いて、今日のメインの公園Fryent Country Parkに入る。


 いきなり、小さな牧場が出現し、驢馬(馬?)がいた。写真を撮ろうとしたら、寄ってきたので、びっくり。何かくれると思ったのだろうか。


 確かにこの公園は、ここがロンドン近郊とは思えない自然ぶり。野原を走り、今度は雑木林の中を走る。ハムステッドヒースよりもさらに人の手が入っていない。






 ちょっとした丘を昇ると、頂上には池があった。正面に聖地ウエンバリー・スタジアムが見えた。




 丘を下りて、公園を出ると、一旦町に出る。ここにも古い教会がある。


 最後の公園に入ると、今度は大きな貯水地が突然現れた。最後の数キロは貯水地に沿って走る。


 走行距離8.5キロ。途中、道に少し迷ったので走行時間約一時間。スタート地点に行くまで片道30分弱かかるのが難点だが、とても楽しめたジョギングだった。

2010年6月13日
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松竹大歌舞伎ロンドン公演 『義経千本桜』から (サドラーズ ウェルズ劇場)

2010-06-13 07:04:20 | ミュージカル、演劇
 ロンドン在住の日本人の間ではかなり話題(たぶん)の「海老蔵ロンドン公演」。私も、4年ぐらい前に職場の仲間と国立劇場に行って以来の歌舞伎観劇です。事前に守屋さんのブログ(→こちら)でかなりポイントをご紹介頂いていたので、随分助けられました。

 今回の松竹大歌舞伎の会場はサドラーズ・サドラーズ劇場。とても有名な劇場なので、一度足を運んでみたかったところです。新しく綺麗なシアターでした。


 予想通り、日本人がとっても多かったです。吉田都さんの公演より多かった。若い人から年輩の方まで女性が目立ったのは、やはり海老蔵効果でしょうか?

(開演前 幕も歌舞伎です)


 舞台は期待通りで、とっても楽しめるものでした。歌舞伎が、一つの完成された舞台芸術であることを再認識しました。舞台の色合いと役者の身のこなしの美しさが格別です。「形(型?)の美しさと形というイメージの硬さとは逆の「柔らかさ」の両方を感じられるのが、歌舞伎の動きの奥深さであると感じました。決して、格好の良い動きばかりではありませんが、美しいのです。

 所作の意味合いは、思いのほか難しいです。守屋さんのアドバイスに従い英語の解説イヤホンを所々聴きましたが、聴いて初めて判ることも多いです。

 あと、最近、西洋クラシック音楽の華やかさに慣れ過ぎたのか、それとも自分が歳を重ねたせいか、邦楽がとても新鮮で、魅力的に聞える自分の耳に驚きました。声の抑揚や強弱で微妙なニュアンスを表現する、単調に見える中での複雑さや、やっぱり日本人のDNAに合うからとしかいいようがない安心感が楽しめました。

 海老蔵はさすがに舞台に映えますね。早変わりもさすが。前にいた西洋人二人が顔を見合わせて驚いていました。後ろの日本人のお姉さまたちは「化粧ののりが違うよね」と、分かるような分からないような、感心をしていました。

 しかし外国人が歌舞伎を見て、どこが面白いと思うのか興味があります。立ち回りとか結構長いし、二幕の「吉野山」は殆ど舞踊シーンばかりですから、面白いのかなあ~

(海老蔵のカーテンコール)


(中村芝雀の静御前)


(舞台全景。今夜は3階席前方です)


(右端が義経の大谷友右衛門)



 2010年6月11日


演目
「義経千本桜」から「鳥居前」「吉野山」「川連法眼館(かわつらほうげんやかた)」

出演
市川海老蔵、ほか

会場
サドラーズ・ウェルズ劇場
Sadler's Wells
Rosebery Avenue, London, EC1R 4TN
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ロンドン 日本食レストラン KOYA

2010-06-12 07:06:59 | レストラン・パブ (in 欧州)
 開店してまだ数カ月の新しい日本食レストランKOYAに、同僚と行きました。何と、このお店、讃岐うどん専門店です。

 ピカデリーサーカスから徒歩5分、まだ明るい夜7時半ごろに到着した時は、お店の前に10名ほどの待ち行列ができていました。ただ、回転は速く、15分程待っただけで済みました。

 店内は満員で活気があります。うどんなんて外人が食べて美味しいのかなあ?と思いましたが、7割弱が日本人以外のお客さんでした。

 暖かいうどん、冷たいうどんがありますが、私は天ざるうどんを。



 これはホンモンの讃岐うどんでした。こしがあって、のど越しもつるっと最高。天ぷらもエビ、ピーマン、かぼちゃなどがありましたが、衣がサクサクして美味しいです。ロンドンでこんな本格うどんが食せるというのはとって嬉しい。

 値段に比べて、量がちょっと物足りませんが、是非一度食べてみてください。

 ※お店のHPはこちら
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日本はサッカースコア世界No1

2010-06-11 07:25:34 | ロンドン日記 (日常)
今朝もTimesではワールドカップ特集。

見出しは"Why Japan should really win the World Cup"  (なぜ、日本がワールドカップで優勝すべきのか?)


Times紙独自採点により、ワールドカップ参加国32カ国を点数つけると、なんと総合得点144点で日本がイタリアを抑えて堂々優勝!

この独自採点がユニーク。評価軸は6つ。
1. 人口
2.一人当たりGDP
3.経済規模
4.1000人あたりの医者の数
5.10万人あたりの殺人数
6.一人当たりの1年間のビール消費量

なぜ、この6つの軸なのか?
1. 人口 → 人が多けりゃ、サッカーの才能がある人も多いはず
2.一人当たりGDP → お金があれば、練習器具や戦略策定にかける資源も大きくなる
3.経済規模 → 上と同じで、設備にもお金をかけられる
4.1000人あたりの医者の数 → 医者が多ければ、健康への配慮が行き届き、サッカーにも好影響
5.10万人あたりの殺人数 → サッカーは現代における人類の争いの代替品だから、殺人率が低いところは優勝確率が高くなる(?)
6.一人当たりの1年間のビール消費量 → 酒飲みがサッカーに強いわけがない

日本はこの6項目のうち、それもトップにはなっていないです。でも、いずれの項目も高いポイントを得て、総合優勝。何か、日本らしい。

まあ、イギリスらしいユーモアの一種なのかもしれませんが、この6つの数字を比較すると面白いです。

例えば、医者の数、日本は人口1000人に2.2人の医者。多いのはギリシャの5人に、少ないのは象牙海岸の0.1人。
殺人率は、日本は10万人に1.05名が殺されるが、スイスは0.7人、ホンジョラスは60.9人も殺されている。南アフリカも36.5人、ブラジルも22人。あまり行きたくないなあ、こういうところは。
ビール消費量は日本は268パイント(1パイント=約500cc)に対し、ドイツは422パイント、アルジェリアは7パイント。まあ、これは宗教上の理由とか、酒飲みがビールを飲むとは限らないから、評価軸としてはちょっと怪しい。

ワールドカップをとことんネタにするのが面白いです。このページだけで今朝の通勤時間を使ってしまいました。

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ワールドカップサッカー 日本代表決勝トーナメントへ

2010-06-10 06:10:34 | ロンドン日記 (日常)
 今朝のTimes紙には、ワールドカップ特集が掲載。Times紙の大胆予想が・・・



 何と、日本代表は決勝トーナメントに進出しているではないですか!!!

(予選リーグ予想)日本はカメルーンに1-1、オランダに1-2、デンマークに1-0。勝ち点4でオランダについで2位で決勝トーナメント進出。

(コメント) 「Eグループはオランダが他を寄せ付けない圧倒的優位。カメルーンは期待には遠くバラバラ状態だろう。デンマークは平凡。だが、日本のエネルギーと技術能力はいくらかの賞賛を受けるだろう。」

(決勝トーナメント予想)ベスト16でパラグアイと対戦し、0-2で敗退。
(コメント)日本がパラグアイの身体能力に対抗できる可能性は殆ど無し

 最近の日本のゲームを内容を聞く限り、「この記者ちょっと勉強不足でないかい?」と思えますが、一縷の望みをつなげたいです。

 ちなみに、優勝はブラジルとスペインの決勝戦で1-0でブラジルの優勝!イングランドは準決勝でブラジルに0-1で惜しくも敗れるものの、3位決定戦でアルゼンチンを1-0で下し、3位だそうです。
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とある職場の風景 「ワールドカップが近づいていますが・・・」

2010-06-09 05:34:10 | ロンドン日記 (日常)
 ワールドカップサッカー開催まであと数日。英国人のHR(人事)の担当者が「相談したいことがある」と言ってやってきました。

一部を再現すると・・・

「もうワールドカップが始まるけど、ゲームの日どうします?」

「?」

「ほっておくと、皆、机のパソコンで見ますよ。社内網のスピードは落ちるし、生産性も下がります」

「どうすればいいの?」

「全面的に禁止をアナウンスするやり方もあるし、会議室にTVを置いて、スペシャルなゲームの時は、マネジャーの承認を条件に、皆が見れるようにする方法もあります」 
(うちの会社の英国人は「自分はこうすべきだと思う」と、ストレートに言わないで、このように人の意見を聞き出すような言い方をする人が多いんです。)

「日本でも会社のテレビで日本戦は見たこともあったから、隠れてこっそり皆が観るぐらいなら、業務が許す人は見ても良いと思うけど・・・」

「ありがとう。それは皆、喜ぶ。誰からアナウンスします?」

「HRからアナウンスしてもらえればいいよ。でも、見ても良いゲームといけないゲームはどう区別する?」

「それは、ちょっと考えてみます。イングランドと日本だけの試合にすると、別の問題が出てくるから」

「じゃあ、よろしくお願いします」

「あと、TVを見に業務時間中にパブに行く人がいるかもしれませんが・・・」

「それは、まずいでしょ」

「そうですよね。じゃあ、休みを取りたいって行ってきたら、どうします?」

「まあ、それは普通の休みと同じ扱いにするしかないよね」

・・・・

 こんな会話を15分ほどした後、1時間もしたら、その彼が再びやってきました。今度は、全欧州社員への周知メール案、Q&A、そしてマネージャーへの運用指導案。とっても、しっかりしたものでした。ここまで、しっかりルール化する必要があるのかと感心半分、驚き半分だったのと、ワールドカップに対する彼らの並々ならぬ思いが伝わってきました。

 大会が始まると、職場がどうなるのか?怖さ半分楽しみ半分です。ゲーム時間以外は仕事してくれよ~
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ウィーン旅行 (その7) ウィーン国立歌劇場で『ローエングリン (LOHENGRIN)』を観る

2010-06-08 22:14:01 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 2010年5月30日

 ウィーン最後の夜は、ウィーン国立歌劇場でワーグナーオペラ。

 今日は3階席だけど、舞台の正面。これで€65は安い!


 劇場の写真をもう少しアップ。







 ワーグナーのオペラは、相変わらずの麻薬劇。聴く人をホールに閉じ込め、強烈な音楽と舞台にさらし、完全に神経麻痺にさせる魔力を持っている。

 しかし、今日はなにより演出が最悪だった。許しがたい、悪趣味。なぜエルザは失明しているのか?舞台においてある黄色いおもちゃのトラックは何か?黄色の蛍光色のセンスはなんだ!ヘンゼルとグレーテルのような粗末な家も変だ。最後の囚われの弟の救出シーンは何物?2001年宇宙の旅かと思った。あまりにも酷い演出。歌も演奏も良いのに演出が台無しにしてくれた。残念

 歌手、演奏はさすがウイーン国立オペラ。高い水準だと思うが、いくつか気になる点はあった。ローエングリーン役のペーター・ザイフェルトは柔らかい綺麗なテノールだったが後半やや息切れ気味。エルザ役のソイレ・イソコスキはエルザとしてはちょっとベテラン過ぎかな。歌はきれいなところはあったが、全般に本調子で無かったような気がする。一方で、悪役が良かった。魔女役は悪者ぶりを見事に演じていたし、歌の迫力もすごかった。エルザを凌ぐ存在感だった、ブラボー。







 管弦楽は綺麗な音楽だ。金管の鳴りが素晴らしい。エルザの入場のところで、冒頭のフルートが少しふらついていたように聴こえたのが残念だったが、あとは素晴らしい。最後で挨拶に出た指揮者レイフ・セーゲルスタムが凄い白髪・白ひげの仙人のようなおじいさんでびっくりした。

 総合点で昨日のほうが良かったが、拍手は今日のほうが大きかった。何度も呼び返していた。確かに演出以外は良かったと思う。


30. Mai 2010

LOHENGRIN
(28. Aufführung in dieser Inszenierung)

Dirigent: Leif Segerstam
Inszenierung: Barrie Kosky
Bühnenbild: Klaus Grünberg
Kostüme: Alfred Mayerhofer
Choreinstudierung: Thomas Lang

Heinrich der Vogler: Ain Anger
Lohengrin: Peter Seiffert
Elsa von Brabant: Soile Isokoski
Friedrich von Telramund: Wolfgang Koch
Ortrud: Waltraud Meier
Heerrufer: Markus Eiche
1. Edler:
2. Edler:
3. Edler:
4. Edler:
1. Edelknabe:
2. Edelknabe:
3. Edelknabe:
4. Edelknabe:
1. Kammerfrau:
2. Kammerfrau:
3. Kammerfrau:
4. Kammerfrau:

Beginn: 17.30



(付録)
 実は、オペラの前にもう一度楽友協会に行って、ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団(Tonkünstler-Orchester Niederösterreich)の演奏会で、シューマンの交響曲第1番も聴いてきました。後半に「春の祭典」があるのだけど、オペラに間に合わない恐れがあるので、前半のみ。


Sonntag, 30. May 2010
16:00 - Großer Saal
End: approx. 17:45

Artists:
Tonkünstler-Orchester Niederösterreich
Andrés Orozco-Estrada, Dirigent


Program:
Robert Schumann
Symphonie Nr. 1 B - Dur, op. 38 ("Frühlingssymphonie")

-------- Break --------

Igor Strawinsky
"Le Sacre du Printemps". Bilder aus dem heidnischen Rußland in 2 Teilen für Orchester ("Das Frühlingsopfer")

≪関連記事≫
 ウィーン旅行(その1)百像の街

 ウィーン旅行(その2)楽友協会でウィーンフィルを聴く

 ウィーン旅行(その3) 美術史美術館

 ウィーン旅行 (その4) ウィーン国立歌劇場で『エフゲニー・オネ-ギン』を聴く

 ウィーン旅行 (その5) ウィーン少年合唱団で天使の歌声を聴く

 (その6) ウィーン旅行 (その6) ベートーヴェンゆかりの地 ハイリゲンシュタットを訪ねる
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オペラ ホーランド パーク (Opera Holland Park) 『カルメン』

2010-06-08 07:19:35 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 ロンドンの西のケンジントンズ・ガーデンズから、更に西に5分程歩いたところにホーランド・パークという公園があり、6月から8月の上旬まで、その公園内でテントを張ってオペラをやっています。初めてそこに出かけました。

 ホーランド・パークは名前こそ良く聞きますが、初めて訪れます。ハイドパークなどに比べれば規模は小さいですが、東京から来た身には、ここにもこんな美しい公園があるのかと、ため息が出ます。


 会場は季節限定とはいえ、とても立派なものでした。開演30分前にはテラスでワインを飲みながら談笑する人が沢山いて、お祭り的な楽しい雰囲気に満ちています。ホールの中も座席数は1000近くはあると思われる立派なものですが、ステージは近く、オーケストラも目の前で、とてもアットホームな雰囲気がします。一応、テントで天井は覆われていますが、サイドは解放されていますので、開演されても小鳥の鳴き声や子供たちの遊び声が遠巻きに聴こえてくる長閑な雰囲気です。

(正面入り口)


(テラスで歓談する人たち)


(テント内の観客席)


 公演の方も、十分楽しめるものでした。カルメン役のHannah Pedleyは野性味のある美人ではまり役。色気たっぷりで、歌もなかなか良かったです。ホセ役のMark Panuccioのテノールは甘く柔らかでいいが、雰囲気がとっちゃん坊やでちょっとイメージが違うかな。目立ったのはミハイレのJulia Sporsen。ソプラノが高音の伸びが素晴らしかったです。カーテンコールの拍手も一番でした。プロダクションも奇をてらわず正統派。指揮のMatthew Wilはメリハリがきいた指揮ぶりで、演奏も十分に満足できるものでした。西洋音楽は西洋の音楽だから当たり前なのかもしれないが、改めて層の厚さに驚きます。機会があれば他の演目も観てみたいと思います。


(左から2番目がカルメンのミハイレのJulia Sporsen、指揮のMatthew Wilを挟んで、ホセ役のMark Panuccio)




(ミハイレのJulia Sporsen)


(子供たち)




June 4, 2010

Conductor Matthew Willis
Director Jonathan Munby
Designer Emma Wee
Choreographer Lynne Page
Lighting Designer Colin Grenfell


Carmen Hannah Pedley
Don José Mark Panuccio
Escamillo David Stephenson
Micaela Julia Sporsen
Frasquita Stephanie Bodsworth
Mercédès Alexandra Tiffin
Zuniga Paul Reeves
Moralès John Lofthouse
Dancairo Stefan Holmström
Remendado Andrew Glover


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ロンドン・ジョギング ハムステッド&ハイゲート

2010-06-07 06:45:02 | ロンドン日記 (日常)
 先日購入した”30 GREAT RUNS IN LONDON”の紹介コースに早速トライ。今朝は、まずは走っていける身近なところで、”No6 Hampstead Heath & High Gate”コース。

 6:30スタート。今日は雨の天気予報でしたが、朝は湿気は多いものの、薄日が差す曇り空でした。ハムステッドヒースはいつもお馴染なので、走り抜けましたが、今日は野兎を発見しました。


 ヒースの高台であるParliament Hillに上ったら、徹夜組みでしょうか?ギターを持って二日酔いのごとく歌っている若者とそれを草原に座って聞く女友達、その横に段ボールの上で寝そべっている男友達、朝靄の残る丘の上で逆光の朝日に照らされるその姿はとっても詩的なものでした。


 Parliament Hillから、これからの目標地HighGateにある教会が見渡せます。


 High Gateまでは結構な上りが続きますが、周囲の閑静な高級住宅街にびっくりしました。Hampsteadも高級住宅街ですが、比較的古めの住宅が多いのに対して、こちらの周辺はそれより新しく、住宅街の入り口にはゲートがあり、プライベートな公園が中にあるような、絵にかいたような高級住宅地でした。

 更に驚いたのは、このHampstead Heathの隣町にも、立派なWATERLOW PARKという公園がありました。Heathに比べればもちろん小さいですが、それでも井の頭公園ぐらいはあります。このロンドンの公園の豊かさには本当に驚かされます。






 1時間半かけて、たっぷり汗を流しました。

2010年6月6日
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首相交代もろもろ

2010-06-06 02:44:17 | ロンドン日記 (日常)
 日本では鳩山さんが辞任し、管さんが首相指名を受ける(た?)らしい。

 それにしても、今回の日本の政治動向についてのイギリスにおける報道は、私の知る限り、驚くほど扱いが小さい。朝買うTimes紙では確か木曜日に辞任劇が「迷走の8か月の後、首相は辞任 (Prime Minister quits after eight months of sithering)」というタブロイド紙面3分の1程の紹介記事はあったものの、その後は、今朝の「新リーダーは有権者に誓う(New Leader's vow to voters)」というベタ記事があっただけ。 日本人としてあまりにも悲しい。

 決してイギリスが世界の中心ではないし、多極化している世界なので、いろんな見方があるのを承知の上で、イギリスや欧州(イギリスを欧州と思っている欧州人は殆どいないので)における日本の存在感の低さは何なのだろうか?政治は余りにも醜いし、経済や企業活動も、財政赤字はイギリスと同等もしくはそれ以上悪いし、企業もトヨタの欠陥問題などイメージの地盤沈下は激しい。

 少なくとも8カ月前の、民主党政権、鳩山首相誕生の時は、一定レベルの期待感がこちらのメディアからも伝わってきた。しかし、今回は、問題にされていないような感じにとれてしまう。

 日本の有権者として、また日系企業に勤める会社員として、自分自身にも一定の責任はあるとは思いつつ、あまりにも日本の存在感の低さに、現在や将来に向けた絶望的な印象を持ってしまう。少なくとも、15年前に米国に2年ほど暮らした際は、こんなことは感じなかった。日本は、マジでやばいと思う。
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ウィーン旅行 (その6) ベートーヴェンゆかりの地 ハイリゲンシュタットを訪ねる

2010-06-05 19:13:03 | 旅行 海外
 王宮のミサの後は、昔ベートーヴェンが住んだゆかりのエリアであるハイリゲンシュタットを訪問。ウィーン市内中心部から路面電車で20分ちょっと乗った閑静な住宅街にある。



 まずは、聴覚が戻らなくなったことに絶望したベートーヴェンが、弟に「ハイリゲンシュタットの遺書」を書いたという家を訪れる。今は、簡素な博物館になっている。入り口で1.5ユーロを支払い中に入る。小学校の教室半分ぐらいの部屋に、手紙や楽譜が展示してある。原本というよりは、コピーが殆どだが、彼が住んでいたところでその当時のものを見るということが大切で、原本かそうでないかはあまり関係ない。見学者は自分しかおらず、静かな部屋の一室で、ベートーヴェンと対話。部屋に、雑記帳が置いてあり見学者が自由にメッセージを書くことができる。ページをめくってみたら、半分ぐらいが日本人だった。ベートーヴェンに向けた心暖めるメッセージが多い。やっぱり、日本人はベートーヴェンが好きなんだなあと納得。自分も一言、気持ちを書き添えた。

(ハイリゲンシュタットの遺書の家。2階が展示室)


(展示室は小ぶりです)


 外に出る。この近辺に5,6つぐらいゆかりの地があるらしく(引っ越しばかりしていたらしい)、いたるところにベートーヴェンハウスの掲示が出ている。雨がぽちぽち、降り出したので、近くのホイリゲ(居酒屋)に昼食を取りに入る。「ホイリゲは今年で来たワインを指すと同時に、ホイリゲを飲ませる酒場もホイリゲと呼ぶ」らしい。

(ゆかりの地を案内する地図)


(ウイーン郊外ではブドウが取れ、ワインを生産。後ろに写っているのがブドウ畑)


 近くで「マイヤー」という、昔ベートーベンが滞在して、「第9」を作曲したといわれるホイリゲを訪ねる。ここは、ワイナリーを自家経営しており、自家製のワインを出す。料理はカフェテリア方式で、別室で品を見ながら選ぶ。ロースとポークをメインに、野菜の炒め煮を惣菜で頼んだが、このポークがジューシーでかつ香草の香りが皮の周りからほのかに匂う絶品だった。ワインもさっぱりしていて美味しい。白・赤それぞれ飲む。お昼時なのでまだ客も少ないが、夜になるとお客が一杯で、芸人が音楽を奏でたりして大いに盛り上がるらしい。木造の山小屋風の広いダイニングルームは温かみがあって、雰囲気がある。

(立派な建物)


(入り口です)


(中庭。雨が降っていたので無理だが、晴れなら中庭で食べたら楽しさ倍増だろう)


(好きなものを注文できるビュフェカウンター)


(高級料理ではないけど、絶品でした。これで確か€15弱(ワイン2杯込み))


(座席から雨の降る中庭を見る)


(室内はこんなかんじです)


 雨が小ぶりになったので、近くにあるベートーヴェンの小道といわれる散歩道に行く。ベートーヴェンがこの小道を歩いて、田園交響曲の楽想を得たとい言われているところだ。京都の「哲学の道」を思わせる、木に囲まれた道は、確かに物思いに耽りながら歩くのが良い。ただ、歩いていいるうちに止んだと思った雨が急にまた降り出し、風が出て、雷がなり、嵐になった。傘を持ってこなかったので参ったが、これがまさに田園交響曲の第4楽章そのものだった。交響曲第6番の第4楽章では急に嵐が訪れ、去る様子が描かれている。まるで、図ったようなタイミングで、第4楽章が始まったこの偶然に、自己満足に浸り、雨にぬれるのも気にならず、感慨に耽った。しばらくすると、小降りになると、鳥の声が聞こえてきた。田園交響曲そのものだった。

(たぶん、ベートーヴェンの小道と書いてあるはず)


(こんな散歩道が1キロちょっと続きます)


(途中にベートーヴェンの胸像。お参りしておきました)


 路面電車に乗って、ホテルに戻って、最後の夜のオペラに備え昼寝。

 2010年5月30日


≪関連記事≫
 ウィーン旅行(その1)百像の街

 ウィーン旅行(その2)楽友協会でウィーンフィルを聴く

 ウィーン旅行(その3) 美術史美術館

 ウィーン旅行 (その4) ウィーン国立歌劇場で『エフゲニー・オネ-ギン』を聴く

 ウィーン旅行 (その5) ウィーン少年合唱団で天使の歌声を聴く
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ロンドン 英国料理レストラン Arbutus

2010-06-05 00:54:14 | レストラン・パブ (in 欧州)
 SOHOにあるフレンチアレンジ英国料理(British-meets-French bistro food)のお店Arbutus。ロンドン通のロンドンっ子を自認する同僚のお奨めレストランに出かけた。

 店内は狭いが、綺麗で小ジャレた雰囲気。レセプションの女性やサービスの男性の動きが良く、第一印象良し。特にサービスの男性は、お奨めメニューをかなり細かいところまで説明してくれて、メニューの理解をとっても助けてくれる。こうした人に説明を受けると、メニュー選びの楽しみも格別。

 その結果、頼んだのは、前菜は「イカとサバのハンバーグ」、メインは「兎の鞍下肉」。イカとサバのハンバーグは絶妙に美味。もうこれと白ワインで十分という感じ。兎は滅多に食べないが、結構、脂が乗っている。おいしいけど、ちょっと私にはヘビーできつかった。

 気取らず、楽しい雰囲気が満載で、お薦めです。

 ※お店のHPはこちら
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ウィーン旅行 (その5) ウィーン少年合唱団で天使の歌声を聴く

2010-06-03 23:20:14 | 旅行 海外
 2010年5月30日(日)

 朝の9時15分からの王宮の礼拝堂で行われるミサを見学した。ここでは毎週日曜日にウイーン少年合唱団が歌を歌う。金曜日に買ったチケットで三階席からミサを見学。礼拝堂はそれほど大きいものではないが、高さが高く4階まである。通常のミサの参加者と観光客の席が別れているのかと思ったら、要は全て観光客用の席のようだ。ミサで安い席は5ユーロからとはいえ、ミサにお金をとるのは如何なものかとも思ったが、気にしないことにした。9時前に席に着いたが、既に観光客で半分ぐらいは埋まっていた。日本人と思しき人も沢山いる。合唱団の少年たちは四階席から歌うので姿を見ることはできない。

(礼拝堂の入り口)


(ミサ開始前の礼拝堂)




 ミサは通常に淡々と進行し、所々で合唱団が歌う。天井から響いてくる歌声は清らかで、神々しく、なんとも美しい。完全な美しさと言うのはこういうものを言うのだろう。コンサートホールでなく教会というのも歌声を更に引き立てる。

(ミサの一場面から)


 ミサが終了すると少年合唱団は祭壇まで降りてきて、一曲ミサ曲を歌ってくれた。15人ほどの子供たちだ。歌声を聴いていて二十人ぐらいはいるのかと思ったので意外だった。ブルーと紺のセイラー服が可愛らしい。歌う表情が判ると言うのはやはりよい。子供たちの声の出し方や力の入れ具合とかまでよく判る。それにしても美しい歌声だ。「天使の声」というキャッチフレーズは美化されすぎている気もするが、あながち嘘ではない。聴いている人の心を浄化してくれるような気がした。





 終了後、中庭に何人かの少年たちが出てきたが、日本のおばさん方が皆、一緒に写真を撮ろうとして凄い人だかりだった。

(これは人だかりが少し落ち着いたころを見計らって・・・)


 ほんと、ウィーンは音楽に溢れた街である。



≪関連記事≫
 ウィーン旅行(その1)百像の街

 ウィーン旅行(その2)楽友協会でウィーンフィルを聴く

 ウィーン旅行(その3) 美術史美術館

 ウィーン旅行 (その4) ウィーン国立歌劇場で『エフゲニー・オネ-ギン』を聴く

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