その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

オックスフォード大学 アシュモリアン博物館

2010-11-15 22:21:56 | 旅行 海外
 「ラファエロ前派とイタリア」展をきっかけに初めて訪れたアシュモリアン博物館でしたが、その常設展の素晴らしさにもたまげました。ローマ・ギリシャ、エジプト(エジプトの部屋は一部閉鎖中)から始まり、中東、中国、インドも含めた古代の遺物の展示、東洋と西洋が出会う近世、近代以降の展示など、網羅的にしかもとても分かりやすく展示されています。さしづめ大英博物館の短縮版です。日本に関する展示も江戸時代以降から武具、浮世絵、水墨画、茶室等、とても充実したものでした。

 更に、ルネッサンス以前のイタリア絵画から始まって、ルネッサンス絵画、オランダ、フランドル絵画、印象派、20世紀絵画に至るまで西洋美術の展示も一通りそろっていて、西洋絵画史が俯瞰できるようになっています。このあたりは、ナショナルギャラリーの短縮版です。ピサロの部屋、ラファエロ前派の部屋などもあります。

 大学付属の博物館だからか、展示の方法も非常に興味が引くように構成されています。特に、地下一階は、時代区分によらず、通史的に、「人間のイメージはどう記録されてきたか?」「保存・記録の方法」「貨幣の歴史」といったテーマ別の展示になっており、「なるほど、ふむふむ」とうなずきながらの鑑賞で、大変勉強になります。

 もう20年以上も前ですが、アメリカボストンのハーバード大学の美術館を訪ねた時もその充実ぶりに肝を抜かれましたが、この博物館も素晴らしいです。さすが、だてに1683年設立の英国最初の公共博物館を売り文句にしているだけあります。しかも、入館無料!!!

 オックスフォードに出かけたら、映画「ハリー・ポッター」のモデルとなったクライスト・チャーチも良いですが、ここもお忘れなく。

(正面玄関)


(最近、「ローマ人の物語」を読んでいるせいか、どうしてもローマ関連の展示に目がいきます。なんと、文庫本、「ローマ人の物語」の表紙で使われている歴代皇帝のコインも展示してあり、感動!!)




(ローマ帝国時代の有名人たちがそろい踏み。左からキケロ、リヴィア)

 

(人間の表現のいろいろ)


(館内の様子。地下を含めて5フロアーに渡って展示してあります)


(ラファエロ前派、ミレイの絵)


 2010年11月14日訪問
コメント (6)
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